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山が必要だと書いた私【毎日note】#101

沖縄には高い山がない。例えば登山に一日要するような山。

沖縄本島の最高峰は与那覇岳で503m。沖縄県の最高峰は石垣島にある於茂登岳で526m。

去年キャンプにはまって色々なギアを集めていた時、ミステリーランチのSCEPTER 50という雪山を想定して作られたザックを買った。リュックひとつの荷物で山の中でも生活できるスキルを身に着けたいとの思いだった。

一度だけ、自分の30歳の誕生日に、森の中の電気も水道もない街灯もない場所でひとりきりで野営をしたけれど、本当にやってみたいのは山を登るという行為の後のキャンプだった。

沖縄には、山がない。そして私の前に、山が必要だと、その頃の日記のメモのようなものに、書いてあった。

ちょうどその頃、通関士試験に通り、次は何をしようかと思っていたのだ。大きな目標がなく、日々の手応えを求めていたのだろう。

メモにはこう書いてある。

ここへきて意外と大きな山になるかもしれないのは、「知識も経験もゼロの状態からルアーで魚を釣る」だ。エサは友達とする場合を除きなるべく使わない。ニセモノのエサでどうやったら釣れるのか。探ってみたい。

ほうほう。確かに高い山だった。今年の春・夏・秋…私はこの山を、わき目も降らず登ってきた。そんな一年だった。そしてひとまず、「ルアーで魚を釣る」という意味では頂上は見えつつある(オニヒラアジを釣るという夢はまだ叶えていないけれど…)。

私の次の山は?

息を切らせたい。自分の持ちうる力を使い果たして、苦しんで、苦しんだ分だけ見える何かを見たい。肌で感じたい。

ずいぶんドМなことを書いているなあ。

山を登るのも大変なことだけど、山を見つける、スタート地点に立つことも、簡単ではないんだね。





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