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娘にゴチになりご機嫌な夜

なんと娘がディナーに誘ってくれました!もちろんご馳走してくれるというわけです。
うふふ。嬉しいもんですね。
まだ子どもが小さい時に「大きくなったら酒を酌み交わすのが楽しみ」などと言うベタな台詞があるが、こうなるとやはり嬉しい。しかも奢り♡

店のチョイスも全て任せ、指定された時間に指定された店に行ってみると、なかなかオシャレなレストランで。頼んでくれたコースも「ハイティースタイルスペシャルディナー」。いくつものオードブルがアフタヌーンティーのように盛り付けられていて、それをつまみながらティーならぬシャンパングラスやワイングラスを傾けるという趣向。堪能しました。

ふと見回すと、その店はシェフも、ソムリエも、ホールのスタッフもみな若くて、楽しげにキビキビとしているのもとても好ましかった。若い人たちが切り回す店で、娘にご馳走になる。いいねえ。若者たちよ。こんな時代だが、どうかたくましく生きていってほしい・・・。

若い人たちが頑張っているのを見ると「この子たちにも、行く末を心配してくれたり応援してくれたりする親や家族がいるんだろうな」などと思ってキュンとする。うちの娘も私の知らないところでいろんな人の世話になっていることだろう。ありがたいことだ。私もせめて、若い人々のお邪魔にはならないように。できることならお力になれるように。今時の若いもんは」などと説教かましたりするのは厳に慎むべし!

最近はもう娘の方がしっかりしているので、意見を言うより聴くほうが多い。「親」という看板を下ろしてしまうと娘との付き合い方もリラックスした関係になり、まあ仲の良い友達みたいな感じである。ついこの間産んだ気がするのに。子育て中はバタバタと大変だったが、過ぎ去ってみればあっという間だったなあ。あれから26年・・・。

当時、出産ギリギリまで仕事をしていたが、妊娠中はとても体調も良く不安はなかった。産休に入ると出産や育児のためのグッズをあれこれ買い揃えたり、子育て本を読みあさったりと、おかげさまで楽しく過ごした。出産予定日の前夜はのんびり映画のビデオを見たりしてくつろぎ(ゴッドファーザーのpart1から3まで一気見した♡)、やや夜更かししたところ翌朝破水!慌てて入院!そこまではほんとうにのんびりしていたのだ。

入院したものの、なぜかなかなか陣痛が来ない。すでに破水しているというのに「来たかな?」と思うとまた遠のく感じでこう着状態。3〜4台のベッドがある陣痛室に、次々に妊婦さんが来ては産気づき、先に来ていた私を追い越して分娩室へ移動してしまう。私一人が長居している。「いやこれ、どうなるの?」と少々不安になりながら結局一夜が明けてしまった

朝、突然お腹につけているモニタがーけたたましく警告音を発し始めたのだ。「ピコンピコン!ピコンピコン!」なに?何事?と思う間もなくものすごい勢いで看護師さんたちが駆けつけてくるやいなや。「先生呼んできてっ!早くっ!」すっ飛んでくる先生、たちまちストレッチャーに乗せられる私、ちょうど病院に着いたところだった娘のパパは手術室へ運ばれる私の横を走りながら書類にサイン。

緊急帝王切開手術だ。破水しても陣痛がなかなか始まらない中で、お腹の中の赤ちゃんの心音が低下し始めたのだった。「トクトク」と規則正しく打っていた鼓動がいきなり「トクッ、トック、トッ・・・ク・・・」と弱まっていく。その音を耳にしながら、パニックになった。え?赤ちゃん死んじゃうの?と。
現代のお産は安全性も高まり、昔に比べたら出産時に亡くなることは少なくはなった。が、それでもやはりお産というのはリスクがあるものなのだ。それをいきなり突きつけられて、ほんとうに混乱した。心臓は不安と恐怖と混乱でバクバクするし、そばで何か説明されても耳に入らず、やがて滂沱の涙が流れて「いやあっ!」と泣き叫んでいた。

するとその時、婦長さんとおぼしきベテランの看護師さんが「麻木っ!しっかりしろ!」と耳元で一喝!はっと正気を取り戻した、その数秒後には、麻酔で意識を失った・・・

そんなわけで、我が子が私の体から取り上げられた瞬間は残念ながら寝てました。麻酔が覚めたら、何事もなかったように私の傍に娘がすやすやと・・・。ほんとうに産院の皆さんのおかげだ。昔なら母子ともに死んでいたかもしれない。母子手帳の出産時の状況を書く欄には「仮死状態」と書いてある。それを見るたびに、無事で生まれたことに感謝するのみだ。

大勢のお母さんたちが様々な思いで出産に立ち向かい、子育てに励んでいる。やがて大きく成人して親元を離れた子どもたちは、それぞれの居場所を自分自身で掴むために頑張っている。そんなことを思いながら、酔いが回った夜でした。

さて、いよいよ寒くなってきた。この時期には体を温める薬膳酒を作ろう。親子2世代のための、アラカンの私にも、20代の娘にも良い薬膳酒だ。好みの35度以上の酒に、食薬を入れるだけという簡単レシピです。

まず一つは紅花酒。
紅花とかいてコウカと読む。若い女性には血流を良くし、月経不順などを整えてくれる。(ただし、月経期間中は出血が増える恐れがあるので飲まないでください)

アラカンの体には、やはり血流を良くすることによって肩こりや腰痛を緩和します。鬱血にもよい。

ホワイトリカーを使ってもいいのだが、砂糖を入れたくないので、そのまま飲んで美味しい酒をベースにすることにしている。ラム、ウォッカ、ウイスキー、ブランデー、焼酎など。食薬と酒の相性は多少あります。そこは探り探り試してみては、好みのマッチングを見つけてください。

今回はたまたま酒屋へ行ったらなんか珍しいジンを見つけた。『桜尾』といって、広島産の柑橘類を使用したものらしい。香りがステキ。
よし、試してみよう。

1週間ほどつけたら濾して出来上がり。どんな味になるかな。どきどき。

ナイトキャップとしておちょこに1杯のんだり、ちょっと紅茶に垂らしたり、お肉やお魚のソースを作る時に香りづけにもなる(はず)。

もう一つはシナモン酒。
シナモンも若い人から年配者まで、体を温め血巡りを良くしてくれる、寒い季節の味方です。コンビニで買った安いブランデーにシナモンスティックをドボン。こちらは2〜3週間漬ける。飲むのもいいし、お菓子づくりにも使えます。ぬくぬく暖かい部屋でアイスクリームに垂らしても。

みなさん、体を冷やさないようご自愛くださいね。

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