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写真展『藍色展』で展示した作品について

2024/10/1(火)〜2024/10/6(日)に渋谷のギャラリー・ルデコで行われた写真展『藍色展』に出展者側として参加しました。
ポートレートモデルの藍色さんを被写体として複数人のカメラマンが展示を行うモデル展です。

初めての出展者側として写真展参加だったので試行錯誤を繰り返しました。
そんな展示作品について自分なりの想いを記載します。

こちらが今回展示した2作品です。サイズはどちらもA2です。


展示方法はシンプルにする

自分が最初に考えたのは「どのように展示するか」でした。

これまでも写真展をいくつか見てきた中で印象に残っているのは、写真がシンプルに大きくプリントされている展示です。
枚数は少ないながらも1枚1枚に目が離せない何かを感じさせるような写真が好きでした。

また、自分が展示することになった場所は入り口からは見れない奥まった場所でした。
場合によっては気付かれることなくスルーされてしまうことがあると思い、遠くからでも存在感を出した方が良いと考えました。

構想段階ではA1の1枚だけという案も考えましたが、搬入搬出の手間やコスト面を考えてA2を2枚展示することにしました。
複数枚展示するのであればそれぞれの写真に役割を与えたいと思い、寄りと引きの写真にしました。

好きな写真且つ差別化された写真

撮影する際に考えたのは「自分が好きな写真」と「他の人と差別化できる何かがある写真」でした。

クリップオンストロボで被写体さんに直当てした写真が、フィルム写真のような感じになるのでよく撮影します。
写ルンですで撮影したような、平成レトロ感があって好きなので今回もこの方法で撮影しました。
思い返すと展示作品って自然光で撮影された写真が多いと感じます。
実際に藍色展でもストロボをあからさまに直当てしていたのは自分だけなので良い意味で異質を放っていたと思います。

他にも差別化をしたいと考えて、初めてスタイリストさんを用意しました。
スタイリストさんにお願いすれば元々持っている藍色さんの魅力に+αした写真が撮れるのではないかと考えたからです。
今回のスタイリストさんは以前被写体として撮影させてもらったことのあるririkoさんにお願いしました。
派手可愛い系のスタイリングをしてもらいたい方にはおすすめです!
実際、スタイリストさんに衣装とヘアメイクをお願いしたこともあり、他の展示作品とは違う雰囲気を出せたのでは無いかと思います。

違和感、不完全さを出したい

写真の選定の際に考えたのは「見にきてくれた誰か一人にでも突き刺さる展示をしたい」でした。

自分が見てきた展示の中で頭に残っているのは、何かしら違和感を覚えた展示でした。
感情が読み取れなかったり、所作の途中だったり。
説明しづらいのですが、頭の中に「?」が出てきて何か引っ掛かるような写真が印象に残っています。

こちらの写真は、指が定位置に着く一瞬前に撮影しています。いわゆる所作の途中です。

定位置に着いた写真もありましたが、それだとシンプルにカッコいいと思われて違和感を感じる余地がなくなってしまうと考えてこちらの写真を選定しました。
目線が前を向いていないのも感情を分かりづらくしたかったためであり、見る人によって考える隙を出したかったためです。

また、自分の中で考えたことなのですが不完全さのある写真もある種の違和感があると思っています。
こちらの写真は正確には被写体さんにピントが合っていません。

かなり絞り気味で撮影しているので小さい画像だと分かりにくいかもしれませんが、A2だとその不完全さが分かります。
展示期間中に何人の方がかなり近くまで顔を近づけて確認してくれていました。
この不完全さ、今回だと「被写体さんにピントが正しく合ってなくて逆にフワッと写っている感じ」が好きと言ってくれる方が多かったです。

最後に

実際に展示してみて想像以上に悩むことが多く大変でした。
その分、自分なりの展示への想いを表現する場を頂けたことが嬉しかったです。
展示期間中にお話を聞いてくださった方ありがとうございました!

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