見出し画像

電子音楽ミニコラムその4”Computer Love" by JYL

https://youtu.be/issabWFK4u0

 めっきり更新してません。実は下書きに何個か書くネタがあるのですが、腰を据えてパソコンで書くのがめんどい 暇がないのです。実際最近はM3の手続きとか色々あって結構忙しかったので…まあ、ぼちぼち更新したいですね。
 ということで(どういうことだよ)、今回紹介するのはComputer Love...といってもColdplayの"talk"の元ネタとしても有名なクラフトワークのComputer Loveではなく、Jylというドイツ在住のアメリカ人女性歌手による別曲です。サウンドはいかにも80年代的なゴリゴリで野太いアナログシンセ丸出しサウンド(このアナログシンセのデケデケとしたベースなんてまさにディスコというか、ジョルジオ・モロダー的と言いますか…)に、これまた如何にもなドラム(恐らくキックはOberheimのDMX、他はsimmonsあたりのシンセドラムかな)ですが、近年のsynthwave作品にも匹敵する迫力があり、随所に挟まれる効果音などは今でも聴きごたえ十分です。それもそのはず、この曲が収録されているEPは、あのKlaus Schulze(元タンジェリンドリーム、日本では喜多郎の師匠としても有名)がプロデューサーとしてクレジットされています(ちなみに共同プロデューサーはIngo Wernerというmy solid groundというクラウトロックバンドを率いていた人物、クレジットを見る限り、Wernerが作曲しWernerが当時プロデュースしていた他のアーティストがバックバンドとして参加、Schulzeはプロデューサーのみ…音色とかのアレンジで関わったのかな?)。
 Jylの本職はダンサーらしく、アメリカのノースキャロライナ芸術大学で現代舞踏を専攻した後、ヨーロッパに移住し、西ベルリンの芸術アカデミーで現代舞踏を教えていたところに、自分の作品のためのパフォーマーを探していたWernerと出会って、このプロジェクトが始まり、そののちに彼女のソロアルバムに興味を示したSchlzeが合流したそうです。 歌詞は基本的には彼女の母語である英語なのですが(最初ドイツ人なのに(←失礼)やけにこなれた英語だなと思ってました…)途中でなぜかEvolutionだのNatalitéだのと(多分)フランス語で唱えています。まあ、クラフトワークもフランス語で歌うし、同時期のリエゾンダンジェルーズなんてスペイン語で歌ってるのでドイツではよくあることなのでしょう(適当)。 とにかく、最近はsynthwave等の文脈からも再評価の波が来ているドイツのニューウェーブ、所謂neue deutsche walle、みなさんも聞いてみてはいかがでしょうか。
(本当は歌詞とかも調べたかったんですけど検索しても見つからないんですよね…どなたかご存じの方がいたら教えてくださると有難いです)
では今日はこの辺で。
参考サイト:https://www.weirdomusicforever.com/weird-news-and-interviews/jyl-porch-revisits-jyl  (Jylのインタビュー記事、今回触れられなかったマニア必見の貴重な話が盛り沢山です)
https://www.last.fm/music/Jyl/+wiki (last fmのArtistページ、最近ようやくdiscogとかlast fmとか活用してディグれるようになってきました)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?