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世界を変えるのはわたしたちだ

4/27(金)から海外ひとり旅でフィンランドに来ています。

行きのエールフランスの機内でみつけた映画『BPM ビート・パー・ミニット』(原題:120 battements par minute)

・・・食い入るようにみてしまった。2回繰り返して、同じシーンで泣いて、両隣のフランス人(男性と女性)の目を気にしつつ、愛情と悲しみを感じる「生々しい」セックスシーンに胸がいっぱいに。

ロバン・カンピヨ監督・脚本の本作は、ちょうどわたしがパリに短期留学していたころに実際に活動していた、HIV・エイズへの偏見へ立ち向かう「ACT UP」をモチーフにつくられたもので、そこかしこにリアルな当時のLGBT当事者をとりまく現実が描かれていました。

日本だと、ダムタイプの古橋悌二(ふるはし・ていじ)さんが有名ですが、HIVポジティブと診断され、死に至るまでにHIVへの啓蒙活動やジェンダーに対する偏見に「NO」を唱え続け、今なおその存在はわたしたちの心を勇気づけ、「生きる」意味を問いかけてくれている。

わたしにはLGBTの大事な友人がいます。

今回、フィンランドのTurukuで滞在しているデザイナーカップルの自宅は、トム・オブ・フィンランドの生家でもあり、貴重な書籍やエピソードをきくことができました。

フィンランドでは、2014年にトム・オブ・フィンランドの作品をあしらった記念切手も発行されるほど、LGBTへの理解が社会全体の機運として高まっています。もちろん彼のセクシーすぎるイラストに当時そうとうもめたようですが(“Of course, the choice was discussed, but we wanted to live in the year 2014,”)、それ以上に社会的価値や影響が大きかったことで、リリースになったと聞きました。

(このおうちをリノベーションした場所に滞在しています)

せっかくだから!と、昨日はトム・オブ・フィンランド祭り開催。

昨日Turukuの街中で一番、トム・オブ・フィンランドの商品(作品)を買ったのは紛れもなく自分だという自信があります!

スタッフのみなさん(フィンランド人)もわたしの熱意を感じ、ありとあらゆるストック置き場からトムの商品を探してくれ、「これもあるわ!」「これはどうだ!」ともう無双状態に。

最後に。トムの言葉を引用させてください。

(ざっと訳します)

「自分の作品がルーブル美術館のメイン広間で展示されるなんておもってもいない。でももし、この世界がありとあらゆる”違った”愛の形を受け入れるようになったなら。それは素敵なことだろう。そのときは小さな居場所をつくるだろう」

世界を変えるのはわたしたちだ。

ほんのすこしの行動が、だれかのなにかに届きますように。


トリスと金麦と一人娘(2023 春から大学生になり、巣立ちます)をこよなく愛する48歳。ぜひどこかで一緒に飲みたいですね。