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第3話 電気椅子 中編

私はAEDを探しながら彼に言う。

「あさじんさん、もういいかい?」

すでに電気椅子に座っているようだが、私はこの男に電気ショックを浴びせたくてたまらなかった。


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「おっっ?!おっ?!!!」

私の声かけを完全に無視して、あっさじーんさんはテンパイを主張し出した
手が良いためか、若干ニヤついている。

うたた寝していたかもしんさんもここで目を覚ます。


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「はぁっ?!?これ張ってないのォ!?そんなことある?!!ええっ?張ってないなんてことあんの?!?!しねよ!!!」

ようやく日本語を吐き出したが、ひどい暴言である。

ここでかもしんさんがまた就寝した。


富士山でいうとまだ6合目くらいかな。
私はそう思うとスマホを取り出し、数日前の将棋の棋譜を見はじめた。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

しばらく東天紅を続け、ようやく彼から正式なリーチ発声を聞けた。

あさ「リーチ!!えーーと、これとここ待ち!」

そう言って彼は手牌を開いた。


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私「待ちはちゃんと発声しましょう。皆で決めたことです」

あさ「ええ、、この、、ええと、、ソーズの69と、、えーと、、ピンズの25と8!」


あっさじーんさんの麻雀歴は8年近い。しかし彼は麻雀牌を見て「〜ソー」「〜ピン」と言えないのだ。きっといつもは牌と対話しているからに違いない。


「おじいちゃん、これはね、ローキューソー、リャンウーパーピン待ちって言うんだよ。」
私が丁寧におしえてあげる。


あさ「ロ、ローキューソー!リャンーウーパーピン待ちDEATH!(怒)」

怒り狂うファービーの化身を見て、かもしんさんは呼吸困難に陥った。


数巡後、彼は白をツモる。

あさ「おっ・・・おおっ・・・!!!!ツモォ!!ツモォ!!」

遠峯一青のように絶頂し、天井を指差した。

彼はホラー好きだ。
私は、彼が幽霊を見つけたのかと思い天井を見渡したが特になにもなかった。


「えーと。18点オールの3枚だね」

私は介護士としての職務を果たすべく、彼の唾が飛んだ手牌を見て点数を数えてあげた。

「18点オールの3マイデス!!!!」

彼はキメ顔でそう言った。



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【 第4話 電気椅子 後編 】

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