重苦しい気持ち
そのニュースを目にしたときにはさすがに驚いた。というより頭の中がクエスチョンマークでいっぱいだった。想定外過ぎたのだ。
しばらく気持ちが不安定だった。体全体がいやーなモヤモヤに包まれている感じ。ちくりちくりと僕を刺すのだが、それを払拭する術を僕は知らない。どうにもならなかった。
心配したのは澤瀉屋がこれからどうなっていくかということ。そして、僕の楽しみはこれからいったいどうなってしまうのだ?という僕に対する心配だった。
なにせ人が命を落としているのだ。酒癖が悪いとか女癖が悪いとかいうことの比ではない。世間がどうこうの前に御本人の気持ちとして復帰は無理かもしれない。
ほんの二週間前に明治座でその奮闘ぶりを拝見したばかりだった。少し前には新三国志をもう一度観たくて博多座にまで足を延ばしたりもした。
なんとも言えない重苦しい気持ち。
そんな中で僕の気持ちを持ち直してくれたのが、明治座昼の部の團子代役だった。まさかの代役。すぐさま昼の部千秋楽に当たる27日のチケットを確保した。数時間後には完売となっていた。
八月に予定されている新水滸伝はどうなるのだろう?次回のスーパー歌舞伎はどうなるのだろう?と思うところはたくさんあるが、とりあえずの楽しみはできた。
どうか、どうか、澤瀉屋スピリッツを絶やすことなく次世代へ受け継いで欲しい。そしてこれからも僕を存分に楽しませて欲しい。そう強く願います。
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