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絵描きがインスタで地獄を見た話② 自動運用ボットからフォロワー購入に至るまで
※これは私が今年7月に、新しくデジタルイラスト専用のインスタアカウントを開設してから削除するまでの1か月間の話です。
①最終的に、いいねとフォロワーは購入しました。
これまで幸運にも、pixivやYoutube等、イラストを投稿して反応ゼロということはなかったのですが
インスタで初めて「本気絵が反応ゼロの世界」を垣間見ました。
(過去絵から少しづつ再掲している状態でしたが、それでも「当時の本気絵」であったことは変わりない)
これには投稿内容とはまた別の理由があったのですが、その理由はのちに述べます。
前回の記事に書いた通り、自動運営ツールを使ってみたところ、絵描きや創作をする者にとっては、いいねを購入した方がまだマシであり
自動ツールの方がリターンが少ないうえに凍結のリスクがあって良くないと感じました。
それ以前に、ボットはリアルユーザー相手に大量のフォロー&アンフォローを繰り返すという性質上、人を不愉快にさせる側面があるのも悲しいですね。
ちょうどその頃、
私が前から知っている、グッズ販売等されているcreemaで人気の絵描きさんのアカウントがあるのですが
ある日その作家さんのフォロワーが唐突に1000人ほど増えていました。
ひとつひとつアカウントを開いてみて、フェイクフォロワーだとわかりました。
さすがにお金はかけたらしく、日本人「風」アカウントではあるのですが・・・
(日本人風アカウントは若干高価です。ここなんかで売ってます
それを見て
「あんなに活動熱心で才能豊かな方でさえ、そんなことをしなければならない世界なんだ」
と絶望に近い心境になりました。
気になったので、
人気投稿に載っている絵描きさんたちのアカウントのフォロワーやいいねを片っ端からチェックしました。
するとほとんどのアーティストが、もともと実力や人気のある人さえも、
フォロワーやいいねを購入して数を底上げしていることがわかり
購入で数字を水増ししなければ人気投稿としてトップページに載ることはできないのだと知りました。
pixivやDeviantARTでランキングに載っている神絵師と呼ばれるような人たちが
インスタでも人気投稿に載っていて、しかもかなり豪快にいいねやフォロワーを購入している。
それを見たら、他のサイトでの彼らの大人気ぶりに対しても疑念が芽生えてきました。
もちろん彼らの作品には、ちゃんとした魅力があります。
実力にプラスして数字の操作も行っているということです。
それが流儀ならば従ってみるかと、私も少しですがフォロワー購入しました。
(いいねだけ買ってフォロワーが少ないのは不自然なので、結局セットで購入することになります)
「そうしなければ、先輩方はもちろんのこと
同輩の方たちと同じ土俵に立つことさえできない」
「すべてに潔癖に、誠実なままSNSで生き延びることが
誰もが知るほどのイラストの大先輩たちでさえできなかったのに、私にできるはずがない。
きっとキレイごとばかり言ってたらダメなんだ。変わらなきゃ」
そんな気がしてきたからです。
※わずか6投稿でフォロワー100超えるのも普通ありえないんですが、らくがき数点でフォロワー2000超えてるフェイク野郎もゴロゴロいるのがインスタ絵描きの世界なので、だいぶ地味な偽装になります。
購入できる最小単位が50~だったので、とりあえず50いいね購入したのですが、なぜか70超えてしまいました。たまに誤差が生じることがあるようです。
自動化ツールの業者さんは「フォロワー購入はお勧めしない」と主張していますが
実際アート界の先輩方はいいねやフォロワーを堂々と購入して人気投稿に載り、
凍結もされずに何年もの間活動してらっしゃいます。
いい大人が、何のメリットもないのにただ見栄のために課金したりはしないでしょう。
すべては販売や、知名度を上げて収益に繋げるという目的があるからで、
数を水増しすることはやはり新規のファンやクライアントからの信頼につながり、
何か目に見えるメリットがあるからそうしているのだと思います。
ちなみに、いいね購入と自動化ツール、ダブルで使っている方もたくさんいるようです。
こういったことはおそらく、絵師やアーティストの間では公然の秘密であり、暗黙の了解です。
自分自身も購入したから、あるいはいずれ購入するかもしれないから、人様をどうこう言えません。
こんなことを書いている私は裏切者かもしれない。
しかし思うに、たぶん絵描きも好きこのんでインスタで不正をしているのではありません。悩んだ末に購入に踏み切ったのかもしれない。
作者や作品を数字でしか判断してくれない人たちは一定数存在します。
残念ながら、虚飾に惑わされず独自の審美基準を持っているべきアーティストの中にさえ、数字で付き合う相手を選ぶという考えの人がいるのです。
②私が反応ゼロになっていたシステム上の理由
ここは退屈な話なので読み飛ばしてくださっていいんですけども、
私がイラスト用アカウントで毎回反応ゼロになっていたのは、
Chromeのディベロッパーツールから投稿→その後、スマホから自分のページを開き直しコメント欄からタグをつける
という手順を踏んでいたことが理由でした。
一応新着には表示されます。でも時間差が生じるため目にとまりにくくなるようです。
そもそもWindows10用インスタアプリでPCから画像を投稿できるようになったときいて、デジタルイラストのアカウントを開設したのに
実際やってみたらカメラロールが表示されず画像を投稿できませんでした。
マイクロソフトの電話相談ではインスタの問題だからこちらでは対応できないと断られ、インスタの「お問い合わせ」には何度連絡しても無視されました。
やむなくディベロッパーツールからデジタルイラストを投稿したのですが、
それだと動画や複数投稿ができないのと、そこから書き込んでもタグが反映されないという問題があります。
後でスマホから「編集」でキャプションにタグを入れても、一応文字は青くなりますが、なぜか新着に表示してもらえません。
仕方なく投稿した後スマホから開き直し、コメント欄の方にタグを記入していました。
その後思いついたのは、
パソコンからGmailに画像を添付
⇓
スマホから再度Gmailを開き、画像下のボタンを押してダウンロード
⇓
スマホからインスタに投稿
(普通にキャプションにタグをつけることができ、ちゃんと反映する)
という手順です。
このようにしてイラストを投稿したところ、2時間後、その絵には5いいねがついていました。
そもそもイラストアカウントのフォロワー100人は購入したもので、実際のフォロワーはほぼゼロに等しいのですから、まあ妥当というか納得です。
ところで、何時間も試行錯誤して描いた絵を反応ゼロのまま投稿し続けるのはたいへんな勇気が必要で
冷静に「投稿の仕方で反応ゼロになっているのでは?」という発想はなかなかできず、思いつくまでに何日もかかりました。
③その後の選択
それで結局どうすべきか。いくつかの選択肢がありました。
(a)
まずアカウントを消して、撤退すること。
とにかく問題だらけだし、どうせ壁打ちみたいになるならブログで充分です。
(b)
別の選択肢は、
購入した偽フォロワーは少しずつブロックして数を減らして行って、最終的に本物のフォロワーだけ残し、良心的なアカウント運営に徐々に切り替えてゆくこと。
すなわち少数の本物のいいねと引き換えに、人気投稿一覧に載るのを諦めることです。
(c)
3つ目は
人気投稿に載っている先輩方に倣い、いいねもフォロワーも買い続けること。
ホワイトもグレーもブラックなことも、できることはなんでもやること。
インスタでいいね数が表示されなくなると以前から噂になっていますが、
それが実現されたら買うのをやめればいいだけです。
問題は、いいねやフォロワーだけじゃなくコメントも買えることです。
今後、人気のあるアカウントかどうかがコメント数で測られるようになれば
アーティストたちはさっそくコメントを買いに走るでしょう。
販売業者はまだまだ活躍しそうです。
(↑ここまで2019年8月10日の日記)
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☆2019年9月現在
私は結局、選択肢 (b) を選びました。
いいねの購入をやめ、しばらく手動で良心的な運用をしていました。
しかしある時からタグが反映されなくなりました。
試しに食べ物の写真などを投稿してみるとそのタグは反映されるのですが、
イラストにつけたタグだけが反映されません。
調べてみると、肌色多めの絵を投稿するとタグが反映されなくなることがあるそうです。
ちょうどオリキャラの人魚の過去絵を上げ始めた頃だったので、裸認定されたのか?
それとも、スマホのカメラで撮ったのではなくダウンロードした画像だと認識されるとすべてBANされる仕様になったのか?よくわかりません。
フォロワーがほとんどいない状態でタグが反映されない、新着に載らないのはもはや致命的ですから、
私にとってこれ以上インスタに留まるメリットは完全に消えました。
なので、デジタルイラスト用のアカウントは現在、削除してあります。
④最後に
以上、私の体験談でした。たいへん煩わしい話ですが、
同じようにインスタのことで迷っている絵描きさんがいたら、何かの参考になればと思い書きました。
最後に、私がいつも忘れないようにしようと思っている斎藤一人さんの言葉を紹介します。
周囲に愛のある言葉をかけることのできる人は少ない。
何かすごいことをやる人が偉いんじゃないよ。
誰かに「素敵だね」って言える人が、一番偉い。
イラストbyありしゅ
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