見出し画像

家族への感謝

いま、わたしの内側で泉のように湧いてくる家族への感謝のこころに、いまのこのコロナ禍の時世に改めて家族という存在と向かい合っているひとの流れを感じて、私もその一片なのだなあと想わずにはいられない今日この頃。

いままでに何度となく振り返って、もうよい加減にじぶんでも腹に落ちていると思っていたのだけれど、どうやらまだ勘違いしていたみたい。

今回ようやく深く「わかる」というときを迎えたみたいなので、記していようと思う。

物理的に離れていても、連絡しても、していなくても、いつもうまれたときからこころでずっとそばにいつづけてくれた家族の愛のほんとうの深さに気づかせてもらった朝。

悲しい顔をしないで、笑っていてほしい。

この世界はくるしむよりも、じつはもっとあたりまえにやさしくて、お花みたいに綺麗な色の肌触りのよいお洋服を身に纏って、美味しいものを食べて、安心して楽しんでいていい場所なんだと、ずっと私に伝えつづけてくれていた。

ずっと幸せを望んでくれていた。

母は、私自身のどこか時々足下がふわふわしているくせに、気づけば急に瞼をお岩さんみたいに腫らすほど思いを抱えてしまったり、考えることをやめられない性質を観てきたから、たぶんもっとずっと早い段階で、私よりも私のことをずいぶん客観的にわかっていたのだと気がついた。

だから、私がひとりで生きていけるようにといつも心配をして、苦しい顔をしていれば、たぶん当の本人以上に悲しみにこころを痛めて、だからこそもどかしくて、時々悲しい顔や疲れた顔をしていれば、どんなごはんなら私の元気が出るだろうと、いつもアレコレ食べきれないぐらいに愛情いっぱいのおいしいごはんをつくって待っていてくれた。笑顔でここちよい顔をしていれば、おひさまに咲くお花みたいに愛らしいパアっとした笑顔で、ユーモアたっぷりににこにこと一緒に笑ってくれていた。

助けを求めることを迷わないことを聞き飽きるほど聞いた。

コロナの自粛期間中も、すこし葛藤と向き合っていたら、バルコニーに咲いた綺麗なミニバラの写真をおくってくれて、テレパシーかと想うことがそういえばよくある。たぶんそうなんだろうと思う。それくらいに。

父は、ふだんは家のなかを飛び交う会話にしずかに耳を傾けて、自分から何かを言い出すことはほとんどないのだけれど、それでいて本当に話さなければならないときを一度でも誤魔化したことはなかった。助けを求めたときは、必要な助けを与え、話を聴いてほしいときは時間を取ってじっくり耳を傾け、一緒になって考えて心の重しを半分こに、軽やかな気持ちにしてくれた。ときどき変なセンスのある絵を書いたり、部屋のどこかにこどもみたいなイタズラをして家族を笑わせようとする一面もあって、いつも顔には出ないけど、母とおなじく子である私の笑顔をほかの誰よりも喜んでくれていた。

きょうだいは、私にとって必要と考えれば両親でさえ言えない鋭さのあることばも伝えてくれた。目の覚めるようなことばを言うというのは、ものすごく体力も精神力も遣うことを承知のうえで。

きょうだいのパートナーから言わせれば裏ではいつも心配してくれていて、だから仕事でなかなかうまくいかなくてもがいているときも、頼れば組み立てのヒントを惜しみ無く与えてくれたし、人間関係に翻弄されていれば、ふたりで一緒に気のおさまるような話の聴きかたをしてくれていた。そして、私のこの性質を深刻になりすぎないように、いつも軽妙に皮肉りながら、誰よりも受け容れてくれている。

きょうだいのパートナーは、家族には話せないようなことも含めて、昔からの友人のように、いつも本当に色々な話を聴いてくれて、そして私のだらしなくて駄目なところも、寛容に受け容れてくれている。そんなふたりのこどもたちは、どんな私のことも愛してくれている。

私はいままで独り身で、ずっとどこかで結婚というものを「自分から自由を奪おうとするこわいもの」のように感じておそれてきたけれど、ここ数年、一番近くにいる両親、きょうだい夫婦の関係を観ていたら、それは案外取り越し苦労なのかもしれないと思える自分に変わっていた。

きっと、もっとつよくなれるし、もっと自由に世界を飛び回ることができる。そうして出会うひとたちと、もっと一緒に楽しみを分かち合うための、たいせつであり、単なる通過点にすぎないのだと、一番信頼するひとたちの姿に気づかせてもらった。

ただその存在を愛したいパートナーのいる日々は、いく道すがらたとえ色々なことがあっても、どんなにか楽しいだろう。やっと、そう思えるようになった。

何度でも、幸せでいていいんだと教えつづけてくれる、ずっと、ただ愛の存在でいてくれる両親と、きょうだい、家族に、ただ、心からの感謝でいっぱいです。

どこにいても、どんなときも、何があっても、日々が始まるまえから終わったあとも、誰よりも、ずっとあなたたちを愛しつづけています。

心から、ありがとう。

もしよろしければ、サポートをお願いします☆これからもっと楽しんでいただけるように、磨きをかけるための力にさせていただきます!