EMDR治療#4 根深い本丸2回目

10歳頃の本丸トラウマに挑んだ前回。
10のうち1の引っかかりはあるものの、てっきり次に進むと思ってた。

カウンセリングする中で、本丸トラウマの加害者(以降Aとする)の記憶がなかなか出てこない。

「どんな人だった?」と問われても「周りからの評価が高かった」くらいしか思い出せず、あれ?なんで?よくわからない?と、なってしまう。

どうやら、Aに対して解離性健忘を起こしてたらしく、身近な存在だったはずなのに、Aのパーソナルな情報が全く出てこなかった。

解離性健忘って、交通事故に遭った人がその瞬間の記憶がなくなっちゃう、みたいな事かな。
ある種の防衛本能らしいけど

私の場合、Aをできるだけ思い出さないように生きてきた結果、記憶からスポッと抜けてしまったのかも。

そうしないと日々の生活に支障があるし、できるだけ普通に生きたいと願い続けてきたもんな。

解離性健忘にかなり驚いていたら、Aに関するトラウマを引き続きEMDR治療することに、、、


前回とは別の場面のトラウマ。

もしかすると今回の方が根深いかもしれない、、、


複雑性PTSDって、カサブタが何重にも重なってる感じで、
1つの傷が癒えないうちに、また新たな傷を負ってしまって

たしかに、
下の方の傷も全く癒えていない、、、

Aに対する治療は前回終わったと思ってただけに、始まる前から気が重かった。


今回も眼球運動、ヘッドホン、手への刺激と左右トリプル体制。

まず当時を思い出した時のしんどさを数値化し、身体反応チェック。


その時の気持ちを言葉にすると、

絶望感
無力感


そんなかんじ。


やっぱりかなり辛い。
途中かなり泣いてしまい、目を開けてられない状況だったけど頑張って耐えた。

EMDR治療の流れはだいぶわかってきたから、辛いけど、眼球運動して脳の処理を進めなきゃ。


そして、解離してたAの記憶が時々チラついてしまう。

他の登場人物にも意識が向いて、あちこちに気が散ってしまう。

「それはまた今度ね、箱に入れて地下室に置いとこうね」
気が散る記憶や感情をひとつずつ箱にしまう。

今回はなかなか集中できない。

わからないけど、治療してるさなかでも、私の無意識は、辛い記憶や感情と解離させたがってるのかな?


時間をかけてEMDRしてもらったけど、100%スッキリとはいかなかった。
EMDRといえども、本丸攻めは容易ではないのかもしれない。

最終的に、リソース要員のわんこに助けられた。



この本丸トラウマは、人生のあらゆる場面に影響を与えている。

対人関係や、自己肯定感、恋愛や子育て、夢、仕事への意欲などにも影響してるらしい。


先生は丁寧に話しを聴いてくれるし、誘導もわかりやすい。
私の変化に合わせてくれてるのがわかる。

焦らず、ちゃんと観察し、タイミングを合わせる。
ここは治療者として、とても大切だと思う。

これまで医者すら信用できず、病院の受付を突破できなかった私が、やっと信頼して治療を任せたいと思えた、PTSDの専門家だ。

魔法のようにも思えたEMDRだけど、実際は人間同士の対面治療。
私のコンディションも大きく影響する。

今回やたら気が散ってしまったのは、
私自身の無意識が防衛本能で、また守ろうとしているのかもしれない。

いちばん治療したいのに、
いちばん護りが厚くなってしまった。

心を開いてるつもりなのに、どこかそうさせたくない私もいるのかもしれない。


私のカサブタは、いったい何層になってるのか、、、

早くスッキリさせたくて焦る気持ちもある、、、


気持ちのフラッシュバックを少し残しつつ、次の治療を待とう。

それまで「毎日やってね」と言われた、リソースのわんこヒーリングも続けていこう。


大丈夫。

ちゃんと前に進めてる。

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