10月23日:今週のアーユルヴェーダ養生
今週は心を落ち着かせること
がテーマになりそうです。
23日から25日まで、
月が滞在するナクシャトラは
どれも動く性質になります。
秋は自然界で
風のエネルギー・ヴァータが
強くなる季節。
そのエネルギーは
私たちの体や心にも影響して、
体では乾燥を感じるようになったり、
心では落ち着きのなさなどを
感じるようになったりします。
今週はとくに
心の落ち着きのなさへの対策をして
過ごすことをお勧めします。
心の落ち着きのなさの原因には
①自然界のヴァータのエネルギーの影響
②個人の環境による影響
があります。
個人の環境というのは、例えば、
ニュースなどをみて影響されるなどです。
アーユルヴェーダでは、
バランスを整えるための最初の対策には
バランスを崩す原因になっているものを
取り除くこと、断つことを挙げています。
①の場合は、誰にでも当てはまる対策
②の場合は、個人的な原因を断つこと
となります。
この②に関しては、対処法が個人個人異なります。
ですので、
ご自身で、何が原因になっているのかを考えて、
原因になっているものを断つことがカギになります。
例えば、ニュースを見て不安になってしまって
その影響で一日中気持ちが落ち着かないということであれば、
しばらくニュースを見ない選択をするといったことも大事です。
ここからは、
①のヴァータ対策についてお伝えします。
季節の変化によって崩れやすいバランスを整えて、
心地よくその季節を過ごすために
アーユルヴェーダでは体からのアプローチを
いくつか提案しています。
秋、風のエネルギー・ヴァータへの対策のひとつとして
オイル塗布があります。
よくオイルマッサージと呼ばれていますが、
個人で行う場合には、
ただオイルを肌に塗るというだけで、
マッサージのような手技はありませんので、
ここではオイル塗布とさせて頂きます。
手技など難しいこと抜きで
ただオイルを塗るだけであっても
アーユルヴェーダが勧めるオイル塗布を
そのまま実行するのは、
アーユルヴェーダに馴染みのない人にとっては
ちょっとハードルが高いかもしれません。
アーユルヴェーダを学んでいる人ですら
張り切ってはじめてみても
途中で止めてしまうことも多いのです。
そこで、オイル塗布以外のやり方も含めて
ヴァータ対策として取り入れるとよいことを
ご紹介します。
まずは定番のオイル塗布から。
使うオイル
アーユルヴェーダのオイル塗布では、
基本的にセサミオイル(ごま油)を使います。
セサミオイルは太白胡麻油など、
焙煎していない透明なものを使います。
食用を使ってもよいですし、
アーユルヴェーダ ごま油 で検索して頂くと
ボディ用のセサミオイルも販売されています。
食用の太白胡麻油などを使う場合、
高温で熱してから(キュアリングと呼ばれています)
使用することが勧められていますが、
絶対そうしなければいけないものではないので、
はぶいて大丈夫です。
塗布の方法は大きく2つ
・全身に塗布
少量を温めて体に塗ってすりこむ。
すりこんだ後にお風呂に入るなどして体を温める。
これだけのことですが、
オイルを塗ってお風呂に入ると
油が浮くとか、床がべたべたするとか
色々と困ったが起こることがあります。
そういうこともあると理解した上で試してみてください。
・体の一部だけオイル塗布
全身が難しい場合の簡易版。
頭、耳、足の3か所だけオイルを塗布してすりこむ方法です。
オイルを塗った後温める過程を抜いても大丈夫。
これだと全身に比べて随分と簡単で続きやすいようです。
足に塗った後、お風呂に入らない場合は、
専用の靴下を作って履くことをお勧めします。
ここまで、オイル塗布についてごく簡単にご説明しました。
オイルについては、機会があれば、
改めて詳しくご紹介したいと思います。
さて、ここからは、
アーユルヴェーダの定番オイル塗布以外の
代替案をお伝えします。
代替案は、
セサミオイルを使わない方法、
あるいは、オイルも使わない方法ということになります。
セサミオイルを使うことには
アーユルヴェーダ的に意味があって、
ヴァータ対策として効果効能もあるのですが、
心を落ち着かせるための方法という点だけに注目して
替わりにできることを考えました。
・体に塗るもの
市販のボディオイル、ボディミルクなどなんでもよいです。
それこそニベアクリームでもOK。
・塗る場所
足だけ(足首から先)
・塗るタイミング
いつでもOK。塗った後温める必要なし。
これで随分ハードルが下がったと思います。
これだけでも、
ヴァータ対策=心の落ち着きのなさを収める
という目的達成に役立つと思います。
お風呂から出た後、あるいは、寝る前。
一日の中でほとんど顔を合わすことのない
「足」に注目してあげて、
クリームなどを塗りながら、
優しく撫でてあげる。
両足で、2~3分であってもよいです。
それでも、
塗っている間は足に集中する
手で触れてその感触を確かめる
カサカサしていますか?
固くなっているところはありますか?
そんなことを感じてください。
こんな風に足に触れるだけでも
ある種マインドフルネスにつながるものであり、
これを毎日続けることで、
日々ワサワサしがちな心を
落ち着かせることになるのです。
一日に一度、クリームでも塗りながら
足に触れることで、心が落ち着く時間を過ごす。
続けることで、日中も心がワサワサしなくなる。
この心地よさに目覚めたら、
次は、アーユルヴェーダ式の
オイル塗布に挑戦してみるとよいと思います。
足に温めたセサミオイルを塗ってみる。
塗った後に温めてみる。
足だけでなく、脚全体や腕にも塗ってみる。
などなど、徐々に試してみるとよいと思います。
風のエネルギー・ヴァータの影響が強くなりそうな
今週のお勧め。
足のケアで心を落ち着かせる時間をとる。
ぜひ試してみてください。
ただし、
個人で普段の生活で行うのであれば、
セサミオイルじゃなくても大丈夫です。
セサミオイルを使うことに抵抗があれば、
ボディオイルとして販売されているもので大丈夫。
心が落ち着かなくなるということがあります。
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