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DX化の意義と必要性

今更感はありますが、データベース構築のプロジェクトが動き始めたこのタイミングで、DX化の意義を改めて整理したいと思います。

DX化の意義は?

DX化を推進することの必要性と意義は以下です。

①競争力の向上:DX化により、製品・サービスの改善や生産性の向上、コスト削減などを実現できる。
②顧客満足度の向上:DX化により、顧客が求めるニーズを正確に把握し、迅速かつ適切に対応できる。
③新規事業の創出:DX化により、新たなビジネスモデルやサービスの提供ができる。
④ビジネスプロセスの改善:DX化により、ビジネスプロセスを最適化することができ、効率的な業務運営ができる。
⑤コミュニケーションの改善:DX化により、社内外のコミュニケーションを改善することができ、情報共有や意思決定の速度を向上できる。
⑥データ活用の強化:DX化により、膨大なデータを収集し、分析することができ、意思決定の根拠となる情報を得ることができます。

今回のデータベース構築のプロジェクトで言えば、①④⑤⑥が目指すところでしょうか。

モノづくりからコトづくり

特に、顧客の行動を広く観察し、顧客の課題解決を通じた新しい顧客体験価値の向上そのものが企業の価値となっていきます。
これからは、単に商品を提供するだけではなく、顧客の嗜好や状態に個別最適化されたコンテンツや商品を提案することが求めらるようになっていきます。このように提供する価値が商品から体験価値にシフトする変化を”モノづくりからコトづくりへ”と呼びます。
最終的に、顧客ごとに個別最適化された価値が顧客エンゲージメントを高め、誰にも模倣・追従されないポジションを構築できることになります。

そのため、いかに膨大なデータを収集してどう活かすのか、そのためにDX化の力が必要になるということですね。

ビジョンを持つことの重要性

やみくもにDXをやればいいというわけでもなく、しっかりとビジョンを持つ必要があります。大きなビジョンを持たず目先の業務だけを対象にしてDX化してしまうと、費用対効果が上がらず変革を進める動機も弱いために、DXは進みません。そして、DXが失敗したという印象が社内に広がると、変革の機運が失われ、再度DXに取り組むことが難しくなります。
このように、DXと称してDXのビジョンを策定せずにデジタル技術を既存業務に取り入れるだけの試みは「DXごっこ」となってしまいます。

DXのビジョンの策定

DXのビジョンを策定する上では、まず第一に上位概念である企業理念との整合を取る必要があります。
その上で、①事業環境の変化、②DXで実現したいこと、③目指す価値や提供の仕組み、④あるべき姿、⑤組織の役割の再定義、⑥従来との違いの明確化、⑦変えるべき要素、⑧スケジュール などを明確にします。
そうすることで、各事業単位などの現場で推進するべきDX化を具体化することができます。これをデジタル戦略と呼んでいます。企業理念⇔DXのビジョン⇔デジタル戦略 の整合を取ることが重要です。

第4次産業革命の衝撃

第4次産業革命は、IoT、ビッグデータや人工知能に起因する技術革新です。従来以上に、いかに速くデータに基づいてサービスを改善・提供できるかが新しい競争の原理になっていきます。
これは、世界の時価総額ランキングの変化を見てもらえると良くわかると思います。

出典: 2022年 世界時価総額ランキング 世界における日本のプレゼンスは?

1989年には日本企業が上位を占めていたのに、この30年でトップの顔触れは大きく様変わりしてしまっています。
これは、デジタル技術を利用した企業が大きく価値を伸ばしたというわけではなく、デジタル技術で何をしたかです。それは、デジタル技術で新しい価値の創造や提供の仕組みを再構築できたということです。

これがまさにDX化の意義と必要性であり、企業は第4次産業革命の特性を理解し、事業環境の変化を先読みした上で、以下のアクションを進める必要があります。
①顧客の体験価値を高め続けるサービス/戦略を立案すること
②必要なデータを獲得、蓄積する仕組み造りに早期に着手すること
③新しい戦略について、組織全体で協議し共通理解にすること

どれも、成果を出すには時間がかかるので、本当に今はDX化待ったなしという状況だと思います。

今回、DX化の意義と必要性を再整理して、私の目指すべき場所を再確認できました。
目先の業務の効率化を優先していたなと感じるところがあったので、今一度ビジョンを整理してより実りあるDXプロジェクトを目指したいと思います。



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