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上州武尊山スカイビュートレイル-レース編-
1つ前の記事(レース外編)の続きとなっております。合わせてご覧下さい!
レース内容・結果
距離:80km
累積標高:4,640m
制限時間:24時間
ITRAポイント:4
結果:15時間39分(101位/414人中)
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コースについて
上州武尊はなかなかキツいとコースだと聞いていましたが、実際どうだったのかをお伝えしていきたいと思います。
前半パートでは武尊山(2,158m)へ向かってひたすら登ります。
一気に2,000mアップくらいするのでめちゃくちゃ体力を削られます。
そしてピークを過ぎると、今度はハシゴなども必要な急坂が出てきたりなどなかなかハードなコースとなっております。
今回スタート直後まで雨が降っていたので、コースは沼のようになっている箇所も多く前半で心が折れた人も多かったかと思います。
また前半はヒルが出るので注意が必要です。
スタート会場にヒル避けスプレーを置いてくれていますが、刺された時ように自身でスプレーや塩を持っていた方がよさそうです。
また、必携品なので持っていくはずですが熊や蜂が出る可能性があるので熊鈴とポイズンリムーバーは必ず持っていって下さい。
中盤はスキー場の激下りか何回かあり脚がやられます。
飛ばさず小股で下りましょう。
後半パートは難しい箇所はありませんが、多くの人が夜間パートとなるのと、前半で大きく体力を削られているため気力の勝負となります。
しかし全体を通してハードなコースではありますが、関門や制限時間は厳しくないためゆっくり進んでも問題ありません。
焦らず着実に進みましょう。
最後の10kmほどで滑りやすい急坂や小刻みなアップダウンがあります。
疲労困憊な状態のため、いつもなら転ばないところでも転ぶ可能性が高いです。
コース全体を通して確かに強度・難易度ともに高い方かと思いますが、色んな風景や路面があり飽きずに楽しめるコースでした!(個人的にはとても好きでした)
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補給食について
個人的にジェルはあまり好まないのでいつも固形物が中心になります。
理由としては以下の通りです。
・食べ物は咀嚼したい(気分的に)
・歯が痛くなる
・なにより高い
そして私が現時点で考える補給戦略としては、
【タイミング】
①スタート直後〜中盤
→固形物を中心に取る
・小分けになって一口で食べられる補給食をルーティン化しとく(私の場合はチョコ+羊羹+塩熱タブレット)
②中盤
→まだ固形物を中心に+ご褒美補給食を投入
・ルーティンの補給食が飽きてくる頃に、そのレースで楽しみにしてた美味しい補給食を取ってメンタルを回復させる(今回はセブンの芋羊羹でした)
③終盤
→ジェルを中心に取る
・ほとんどのレースが終盤は下りが多くなるため、止まってゆっくり食べる余裕がないため
・固形物だとエネルギーとして使われるまで時間がかかるため
・内臓が疲れているので消化が必要のない物がいいため
・夜だとさらに内臓の働きが低下しているため
【栄養素】
⚫︎糖分、塩分はレースを通してコンスタントに摂取する
⚫︎筋分解を防ぐために、エイドとエイドの中間くらいでアミノ酸(BCAA)を摂取する
⚫︎脂質は消化が良くエネルギーになりやすいMCTオイル(ゼリー)を中盤以降に摂取する
⚫︎体内のpHを調整するためにエイドの野菜や果物を積極的に摂取する
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エイドについて
80kではエイドが4箇所、ウォーターステーションが4箇所あります。
12-15kmに1箇所の間隔でエイドがあるため補給食はあまり持たなくてもいけちゃいます。
私はトレランのレースは記録よりも楽しむのが大優先なのでエイドではしっかり休んで、食べ物もいっぱい食べます。
(今回も最終エイドでは40分くらいのんびりしてました…笑)
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ポールについて
パッと見た感じ7割前後の方がポールを利用していました。(私は今回ポールは使いませんでした)
個人的な印象では今回ポールを使っていた人達は、登りで推進力となりさらにヌカルんだ場所でバランスを取るために使えていたので、だいぶプラスαになっていた印象です。
しかし下りで上手く使えている人は少なく、ヌカルんだ急な下りではむしろ手でしっかり岩や木などを掴んだ方が安全だなと見てて感じました。
しかし使えるレースでは使うに越したことはないので、まずはイベント等に参加してみることをお勧めします。
大会運営について
コースの多様性、マーキングの数、エイドの充実度合い、ボランティアの数等全てにおいて素晴らしい大会だと感じました。
マーキングの数や種類が非常に多く地図を見なくても、かつ夜間でもほとんど迷うことは無いと思います。
また都内からもアクセスでき、バスや宿の手配もしっかりして下さっているので参加しやすいのも魅力の一つだと思います。
コースはなかなかタフですが、非常におすすめの大会だと感じました。
今回レースを通して感じたこと
ミドルレース(80km前後)まではトレーニングをしっかり行えば誰でも完走が可能だと感じました。
(ロングレースは経験値、戦略、適性、内臓の強さ、運など様々な要素が必要)
私自身、元々長距離走があまり好きではないため今回のレースに向けても直前は月間100kmほど、走った月でも150kmほどでした。
それでも今回上位25%以内でゴール出来たのは走る以外のトレーニングを充実出来たからだと思います。
具体的には、
⚫︎ウエイトトレーニングで筋力強化
⚫︎ピラティスで姿勢、動作改善
⚫︎アニマルフローで全身の連動性の強化
など全身の様々な機能を向上させるために多方面からアプローチしていきました。
実際にトレイルランニングにおいて、トップ選手を除いた多くの人達はスピードを出して走る場面はほとんどありません。
というよりかはレース戦略としていかに息をあげずに進めるかが完走するための最重要事項となります。(運動生理学的にいうとLTペース以下)
なので、レースにおいて心肺機能が制限になることよりも痛みや怪我、内臓トラブルによって走れなくなることがほとんどだと思います。
つまりトレランの競技力=身体の耐久力なのです。
身体の耐久力を高めるには
①組織の強度をあげる
②組織に負担がかかりづらい姿勢や動作を身につける
だと私は考えています。
今回私は①をウエイトトレーニングで、②をピラティスやアニマルフローで実施していきました。
これが功を奏し、他の人の1/2,1/3の月間走行距離で良い結果を出すことが出来たと思っています。
もちろん走ることから逃げてはいけませんが、トレランは総合力の勝負です。
ランニング以外のトレーニングからも逃げてはいけません。
トレランにおける総合力を伸ばすためのセミナーを不定期で実施しておりますので、興味がある方は是非ご参加お待ちしております!
(登り編は満員御礼で大盛況でした🙇♂️)
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