エンジェルANDバスタード

#週刊少年マガジン原作大賞
#企画書部門

キャッチコピー

共にいよう。全てが終わったら__。

あらすじ

人間と天使の戦争が終わって早数年…。
対天使仲介人(エンジェルレンジャー)として活動する氷村 焔(ひむら ほむら)は、とある天使の住む洋館を訪れる。
天使の名は『ハスター・バスタード』。
焔の目的は、彼女に『人間からの和平の申し入れを受け入れてもらう』こと。
だがハスターはこれを拒み、焔は館に閉じ込められてしまう。
脱出を試みる焔は館内で、奇妙な小さい生物と遭遇する。その生物に導かれ、焔は地下室へ。そこで彼は、ハスター・バスタードの秘密を知ることになる。

「わたくしと手を組んでくれませんか」
「いいよ 俺がアンタを殺す その日が来るまでな」

第1話

人間と天使の戦争が終わり、双方が歩み寄れる世界を創ろうとしていた。
対天使仲介人・氷村 焔はハスター・バスタードという天使の元を訪ねる。
だがハスターは人間を拒み、焔を洋館に閉じ込め、姿をくらます。
脱出を試みる焔は、人間の頭部をデフォルメしたような姿の小さな生き物と出逢う。
その生物に案内され、焔は館の地下室へ。
そこにあった書物には、ハスター・バスタードの宿命が記されていた。
『剣の天使 ハスター・バスタード
 "呪い"を付与される
 取り除く方法が見つかるまでは__』
続くおぞましい内容を見た瞬間、焔はハスターに斬りかかられる。ハスターは地下室の扉が開いていること、小さな生物『ロウワー』が焔を案内したことに気づいたのである。
____
「アンタ いつからこの館にいるの? …"外"は知ってるの?」
「…300年前からここにいます 外出は…戦地以外なら 数えられる程度です」
「出ないの?」
「出る…?」
「…外に なんか "憧れ"とかあったりしない?」
「憧れ…」
___
焔の前に姿を現してしまったハスターは、彼と話をすることにした。
「…戦争は終わっていたのですね」
「そう 今は前線にいた天使達を優先して 対天使仲介人が赴いてる…ピリピリしているヤツらが多いから」
「わたくしも"ピリピリしている"と?」
「俺にはそう思える」
「…ロウワーも余計なことをしますわ」
ハスターは膝の上に乗って眠っているロウワーを撫でる。
「先程わたくしに"外への憧れ"を訊きましたね」
「うん」
「…ありますよ …酷く抽象的なモノですが」
「聞くよ」
「戦地以外の"外"へは 300年以上前の幼少期以降 行ったことも見たことも無いのです 本や写真で"外"の知識はあっても…"体験"したことがほとんど無くて」
「うん」
「『出る』という考えも つい今までありませんでした」
「うん」
「人間(あなた)の『申し入れ』を受け入れたら わたくしは戦地ではない"外"に出られますか」
「出られる」
__
ハスターの居場所を嗅ぎつけた他の過激派天使勢力が現れる。彼らは未だ戦争に心を囚われていた。
焔は斧使い、ハスターは"剣"の天使であった。過激派天使勢力を追い詰めるも、焔が致命傷を負ってしまう。
「"契約"しましょう わたくしの心臓を貴方にあげます
 代わりに "呪い"と一緒にわたくしを殺してください」
ハスターとの"契約"によって蘇った焔により、天使勢力を倒すことに成功した。

第2話以降のストーリー

自分達の状況を理解してもらうため、焔·ハスター·ロウワーら2人と1匹は、焔が活動拠点及び彼が住むQ県を訪れる。向かうは、ASCP師団。対天使仲介人の監督や、天使関連の事件・事故の解決を取り扱う組織である。
師団にいる、焔をハスターの元へ遣わした"依頼人"へ説明しようとするも__。
___
ハスターが『バスタード一族』の"直系"の天使であることを知った依頼人の『軍医』は、ハスターを『生死問わず"捕獲"』の命令を下す。焔らがこれを拒んだことにより、師団施設内で戦闘が起きる。
が、突如現れたASCP師団Q県支部·支部長によって場を治められる。
結果、ハスターは焔の元に身を寄せることになり(ハスター自身は最初からそのつもりだった)、2人には特別監視役がつくことになった。
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特別監視役·エミル・エムブレムがついた初日、ハスターは市内に発生した『天使の輪』(※1)の討伐に当たることに。
剣の天使たるハスターの剣技によって、天使の輪を一掃した姿を、記者やSNSに取り上げられてしまう。
『強大な力を持つであろう"先天使"(※2)を Q市は受け入れるのか』
と問われる。

※1 天使の輪…天使が生み出す魔素もとい瘴気によって生まれるゾンビ。生物の死骸や古くなった物品、枯れかけの植物などが成りやすい。天使の輪に成りにくくするための埋葬方法、植物の栄養剤などは既に一般向けに流通済み。

※2 先天使…生まれた時から天使である者達の総称。人間から天使へ"変化"した者達は『後天使』と呼ばれる。また、"人間の血が一切混じっていない先天使"は『純天使』と呼ばれるが、こちらはほぼ死語。
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助けた子供からの「ありがとう」を旨に、ハスターは"Q県"という『外』で生きることを改めて誓う。

ハスターは焔から、近年問題になっている『テロリスト』について語る。
「ハスターさんの居場所を嗅ぎつけたヤツらも コイツらの可能性が高いと エミルから知らされた」
テロリストの名は『七つの美徳』。天使は上位的存在であり、人間は天使の支配下に置かれるべきという考えを持っていた。戦争が終わった後に生まれた組織だという。
「七つの美徳の拠点の1つである可能性がある場所へ向かう」
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ハスターの父、ルシファー・バスタードは衝撃を受けた。守るべき愛しの我が娘が、"外"に出た挙げ句、人間と契約して"心臓"を人間で渡したというのだ。

守らねば、娘を、全てから。

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