ゲーム制作雑記

株式会社Craft EggでEM(Engineering Manager)や3D開発部…

ゲーム制作雑記

株式会社Craft EggでEM(Engineering Manager)や3D開発部署のリーダーをしています。 ゲーム以外も含め色々仕事をしてきた中で考えてきた事、考えている事を書こうと思っています。

最近の記事

高校生からゲーム制作の流れについて聞かれたのでまとめてみた

この記事は、Craft Eggアドベントカレンダー2022、2日目の記事です。1日目は@madoramu_fさんの『SRDebuggerのオプションにSliderを実装する』でした。 はじめに先日、弊社宛に高校生からゲーム制作についての質問をいただきました。弊社が制作/運用しているゲームは嬉しい事に若い方にも多く遊んでいただいているので、時々会社宛にメールで質問をいただいたり、見学要望をいただいたりします(見学事例はこちら)。この記事では、いただいた質問に僕が回答した内容を

    • 外からプロジェクト状況を把握して手を打つ

      数十人以上が携わるゲーム開発でひとたび問題が起きると、コストやスケジュール、そしてメンバーへのダメージはかなり大きなものになります。数千万から数億の追加コストがかかった、半年から一年計画が遅延した、といった話は残念ながら業界的によく聞きますし、ニュースやSNSでもたびたび話題に上ります。従って大きなプロジェクトになればなるほど、いかに問題が起きないように事前に手を打つか、起きた場合早期に発見して解決を図るか、が組織の大きな関心事となります。 当然プロジェクト内では進捗管理を

      • 開発の「決める事リスト」には、判断するための観点も書いておく

        ゲームを開発するに当たっては、画面やゲーム固有の仕様とは別に、システム的に決めなければいけない事が数多くあります。ログ出力のライブラリは何を使うのか、クライアント-サーバ間のプロトコルは何にするのか、ローカルにダウンロードしたアセットの暗号化はするのかしないのか、などなど。 こういった決め事を会社や組織の中で新しいタイトル開発のたびにやっていると、自然と「毎回同じような事を決めてるから、決める事リストやチェックリストを作って共有すれば抜け漏れが無くなって良い」という話になり

        • アウトプットフローを作る

          ゲーム制作はアウトプットの連鎖で仕事が進み、最後にプロダクトに至ります。「アウトプット」は例えば仕様書、3Dモデリング用の三面図、ソースコードなど各メンバーの成果物。「連鎖」はある人のアウトプットをインプットとして別の人がアウトプットを出すという流れを指しています。 この記事ではゲーム画面のUIを実装する場合を例に、この「アウトプットの連鎖」を細かい粒度で可視化してメンバー全員が認識するのが大事、という話を書いていきます。 最も単純なフローごく単純に考えると、UIデザイナ

        高校生からゲーム制作の流れについて聞かれたのでまとめてみた