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「5本指ソックスを履いてるから、踏ん張る力がある」という思い込み


【はじめに】

あるくん歩行体操教室、姿勢トレーナーの東 史(アズマ フミ)と申します。ミドル、シニア世代の姿勢矯正、歩き方矯正トレーニング指導をしています。

教室で、生徒さんからお聞きするお話に、ハッとすることがあります。

教室の生徒さんは、脊柱側弯をお持ちの方がほとんどで、歪みがあっても辛いと感じていない方が多にことに、最初は驚いていました。
しかし、筋肉低下がある時には、こういったことは当たり前で、今ある問題と本人感覚のズレを、どう分かっていただくかに、日々、頭を悩ませています。

今回は、オンラインレッスンでお話ししていて、出てきたワードですが、他にもたくさんお伝えしたいことがあり、掘り下げてお話しすることのできなかった、5本指ソックスについてのお話です。


【5本指ソックスを履いているから・・・】

先日、オンラインレッスンの中で
〈トレーナー〉
「浮指の傾向があると思いますよ」

〈ご本人〉
「私は、5本指ソックスを履けているから、足指で踏ん張ることはできていると思います。大丈夫です」

冒頭にお話ししたように、本人感覚と今ある問題は一致していないことが多いです。一致してきた時が、問題が本格的に改善してなおっていく時です。

「5本指のソックスを履けているから大丈夫」という価値観が、当てにならないことについて、私なりの見解です。


【生徒さんとトレーナーの靴下の好み】

姿勢矯正・歩き方矯正の生徒さんとトレーナーの靴下の好みについてですが、これが明確に分かれています。

トレーナーの私は、5本指ソックスを履くと、筋肉が無駄に伸ばされる感覚に、履いてすぐ足が攣ります。

教室をオープンして間もない頃は、生徒さんの履いている5本指ソックスに興味津々で、なぜ履けるの?足が攣らないの?

「5本指ソックス好きなのですか?」

「これ。いいのよ」

「足が攣ったりしません?」

「全然大丈夫よ」

このようなやり取りをしながら、生徒さんの靴下は、デザインや穴の開く場所も変わったことは、一通りお話して「なぜ、選んだか」「どんな、感覚で履いているか」「穴の開く場所は決まってここですか」などお聞きします。


【5本指ソックスと踏ん張る感覚】

生徒さんの足をチェックする時、「あっ。この人も5本指だ」

そうなのです。姿勢に問題があって、歩き方を変える必要のある生徒さんが好んで履いているのです。

この事実について、私自身考えを巡らせたことがありました。

他の部位でもそうなのですが、筋肉の低下している場所は、伸ばされていても張りや凝りが起こらないんです。

つまり、5本指ソックスで、足指を意図的に開く状態を作っていても、苦痛を感じない時点で、足指の筋肉の感覚が鈍感になっていることが言えます。

5本指ソックスが決して悪いものであるとは思いませんが、ここで言えるのは、履くだけで踏ん張る力につながることはないということです。
好んで履ける方が、足指の筋肉が鈍感になっている可能性があるという事実を、知っていただきたいです。

私の教室で考える、踏ん張る力がある足裏とは、いちいち地面にフィットする足裏です。踏み出す足の一歩一歩が、地面を捕まえる安定感のある足です。

こういった感覚は、自然になくなって薄れていくので、無くなったことに気付けてないことが普通です。”あるくんボード”のトレーニングで足裏に筋肉が付いた時に、私自身も無くなっていたことにはじめて気付きました。


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