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気持ちを上手に伝えられない子ども

私の子育てでの気付きをお話させてください。

感覚統合に問題のある時に、順調に母子関係を築ける子どもしか知らいと、子どもを理解するためにここまで複雑なのか不思議に思われるかもしれません。その子の持って生まれた感覚の違いの大小でやはり、違いの大きい子どもは理解されにくいです。でも、どの子どもも不安な時ほど理解されたいと思っているはずです。

「普通より不安が多い」ことと、「表現が下手」なことを理解してサポートしてあげることが母子関係を作ること、後の対人関係を作る時にとても大切です。

「表現が下手」な理由を考えてみました

心理的な心の動きは大人も、子どももそして感覚統合の問題を持った発達障害の子どもも同じだと思います。でも、感覚統合の問題を持った子どもの気持ちは分かってあげにくく、特別なもののように捉えてしまいます。

1、驚きすぎて、感情が吐き出せない
感覚統合の問題を持った子どもは、感覚的に過敏で驚きすぎて固まって声にならないことがよくあります。
この声にならないのは、大人も普通にあることです。度を越えて驚いた時に、肩をすぼめたり、体を小さくして頭に手をやったりする。他にも、度を越えて呆れた時には、口を開けたまま放心状態になる。度を越えて憤り感じた時は、怒りに震えてすぐに言葉にならず黙ってしまう。
感覚統合の問題を持った子どもは、これらの度を越えた状態でなく私たちには些細に感じること、受け入れて当たり前の感覚が感じ方の違いから当たり前ではありません。周りの大人は、まさかそこまで驚く可能性が想定できていなくて、本人はすごく恐怖に慄いているのに何のサポートもしてもらえない事があるんです。

泣いて表現できる子どもは、ある程度の安心感や余裕があってこそできるんだと思います。理解してくれるお母さんが傍にいるからどんな場所でも泣いたら分かってくれるそう思えてるんじゃないでしょうか。
苦手な感覚があって、極端に緊張しやすい状態や不安が大きすぎる状態では、泣く余裕さえありません。泣いて伝わらなかった経験を積む可能性もあるんです。

いかにリラックスさせてあげて、子どもの感じている不安を出させてあげることが大切かに気付いた時、理由がわからないて疎ましく感じていた泣き声が尊いものに思えて、「上手に泣けてるね」「しっかり伝えてるね」と思えるようになってきました。伝わらなかった経験を増やさないために、分からくても受け止めてくれた経験にしてあげたいそう考えました。

2、表現力が育ちにくい
感覚統合に問題がない子どもは、感じたことを泣いて伝えると母親と共有してより伝える喜びを知っていけます。泣き方にも変化がついていき上手に伝えるテクニックがついてくるはずです。

感じたことを共有していけない子どもは、泣いても理解されない経験を繰り返すことで「このことを母親に泣いて伝えても無駄だ」と学習してしまう可能性もあります。感じたことを共有する、そのことを繰り返し行えないことで、泣き方のバリエーションや表情の作り方まで経験して学習していけないのかもしれません。

3、思いが複雑で伝えにくい
感覚統合に問題があると、感じ方は親が理解しにくく複雑です。本人も、何をするにもこれは大丈夫かと警戒心を持って行うことが多くなります。色々な、良かれと思う周囲の大人の提案も「してみたい」と「怖いかも」と思う気持ちの「怖いかも」の方が大きく気持ちを占めていて、表現力の足りない状態では到底そのことは伝えきれないのだと思います。

こんな時に、選択として聞こえないふりになってしまう。もしくは、どう伝えればいいのか悩んでフリーズするのかもしれません。この人はしつこく嫌なことを勧めてくると思ってしまうと目を合わすことを止めて避けるのが一番という選択をしているかもしれません。

これら理由で、「表現が下手」より「表現できない」の方が、正しいかもしれません。

自閉症などの症状ととして報告されている表情や行動の特徴は、本人が生まれて数年の間に、自分を守るために身につけた護身術なのかもしれないと思うのです。

できることとしては、
・情報処理をサポート(安心するための情報の解説)
・感情整理のサポート(否定しないで聞いた後の提案)
・気持ち発散のサポート(代わりに言葉にしてあげる)
信用してくれるまで不安を取り除く味方であることをアピールする

以上が私が、母子関係を作るために心掛けたことです。


4歳以降、強くなっていった防衛反応で、目を反らすばかりで表情が少なく警戒心が強くなっていた娘は、小学生3年生のある日、急に母親の私の顔をじっと見つめてくるようになりました。


ここまで読んでいただいてありがとうございます。


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