【動画】鎌田慧の「絶望」の向こう側―共創ワークショップ2021年2月定例会

★共創WS 2021年2月定例会
「鎌田慧の「絶望」の向こう側-『ぼくが世の中に学んだこと』を読む―」

日時:2021年2月25日(木)20:00 − 21:30(19:50 ログイン)※22:00まで雑談タイム
場所:全世界からオンライン(zoom)参加
参加費:700円(初回参加者、高校生・大学生は無料)
定員:15名まで
申込締切:2021年2月24日(水)15:00まで

<ワークショップの内容>

鎌田慧(かまたさとし 1938-現在)は、『自動車絶望工場』に代表されるような現場潜入型のルポライターとして、日本の津々浦々の生産現場や生活現場の「草の根の声」を丹念に拾って、個々の具体的な事例から現代日本がかかえる社会問題を陽の目にさらけだしてきました。近年では、大規模地域開発の闇や冤罪問題などの人権問題、日本国憲法をめぐるさまざまな問題などに言及することも多く、例えば『週刊金曜日』などの社会派ジャーナリズムのキーパーソンのひとりとして活躍しています。

以下は、わたしの見立てですが、鎌田慧が最初に『自動車絶望工場』で世の注目を集めた頃は、一部の太鼓持ちジャーナリストたちからは際物扱いされていました。はっきりいって、当時は、のちに岩波書店が彼の本を出すとは到底考えられないほど、とがった存在だったのです。個人的には、今でも鎌田を「岩波文化人」のカテゴリーにいれるべきではないと思っています。

ところで鎌田は「絶望」という言葉を彼の著書のタイトルに多く使ってきました。さしづめ「絶望シリーズ」の鎌田慧といってもいいでしょう。しかし、わたしは、鎌田が「絶望」をいうのは、あくまで販売戦略上の出版社サイドの命名ではないかと疑っています。

このワークショップでは、まず、この社会派ジャーナリストの鎌田慧が、みずからの体をはってつかみ取ろうとした日本の現代社会とはなんであったのか、彼が、中高生向けに45歳の時に著した『ぼくが世の中に学んだこと』(1983年)を手がかりに、彼のジャーナリスト人生の原点と足跡をたどります。引き続き、彼のその後の足跡を概観し、鎌田がみた「絶望」とは何であったのか、さらには、鎌田は「絶望の向こう側」に何をみようとしているのかについて考察します。

ところで、ジャーナリストの吉岡忍は、鎌田慧の取材姿勢をこのように要約しています。 

「つまり、書くとは「過去の事件や現代の人間を描いたりしながらも、けっしてそれで完結するものではなく、現代をテコにしながら、未来をこじあけるものでなければならない」し、そこには「批判と変革の志」がなければならない、ということ。」(吉岡忍「解説」 鎌田慧『ルポルタージュを書く』 岩波同時代ライブラリー 1992)

世の中移り変わりが激しいとかいわれていますが、実際には、世の中それほど急激には変わりません。他人の言説にまどらわされず、自分のセンスを信じて、現場から問題を立ち上げていく。そんな鎌田慧の生き方を一緒にみてみませんか。そして、「絶望」の向こう側を一緒に考えてみましょう。

<講師:柴田英知>
開発民俗学提唱者。さまざまな人びとを結びつけて社会変革をおこすことのできる「共創コンサルタント」の育成に力をいれています。

<当日の予定>
参加者自己紹介
「鎌田慧の「絶望」の向こう側」講義 担当:柴田英知
グループワークと全体ラップアップ
次回の予定について

<オンライン(zoom会議室)のリンクの連絡について>
このセミナーは、オンラインのみでの開催となります。参加者には、Zoonの会議室へのリンクをグループメッセージで2月24日の午後9時までに連絡します。それ以後の申し込みの方は即時にメールします。万一、受け取れない場合は、下記の世話人の柴田までメッセージをお顛いいたします、

<共創ワークショップ(定例会)の趣旨>
さまざまな社会的課題の解決のために、模索している人はたくさんいます。それらの課題の解決には、いままでSDGs(持続的な開発目標)の指針や北欧の福祉国家などの事例などが参考とされてきました。しかし、はたしてそれはどのくらい有効なのでしょうか。国内・国外の「現場」や過去の歴史をふりかえってみると、実はそれぞれの地域で、その地域の「文化や伝統」に即して、社会的な課題が解決されてきたことがわかります。
この勉強会では、人文学の知見の中に、現代の社会的課題の解決に資するものを見出して、それぞれの現場で生かしていけるようにワークショップ形式で学びを深めます。大きなテーマは、まちづくりや国際協力など、ひろい意味での社会課題です。あなたの興味や関心により柔軟にテーマや内容をアップグレードしていきます。つまり、あなた自身のテーマを、仲間と一絹に考えることができます.

<世話人のプロフィール>
柴田英知:共創コンサルタント。国際協力と日本の地域づくりを担う人材育成に力をいれています。
小澤真人:デジタル・ストーリーテリング研究所代表。映像を活用した教育活動を実行中。
南谷 真:工学のわかる文字の人。シビックテック団体 Code for AICHIを運営しています。

<運営事務局>
歩く仲間内「国際共創塾」塾長 柴田英知
〒460-0002 名古屋市中区丸の内3-17-24 NAYUTA BLD
E-mailアドレス:bxf00517@nifty.com

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