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〜ゲーム業界志望の就活生へ〜下請けゲームCG会社の採用担当のアドバイス(応募書類編)

(前回)

面接官の経験を活かし面接の記事をしたためました。
今回は応募書類・作品集の話です。
私が経験した公募職種が3Dデザイナーのみなので、他職種希望の方は参考程度にご覧ください。
よろしければー!

はじめに

さて、「ゲームデザイナーになんぞー!」と奮起したら、まずは作品集を作るのかセオリーです。

  • プロフィール

  • 自作品の紹介

  • デッサン

が基本の構成。
これは専門学校等の指導でご存じの方も多いのではないでしょうか。

上記3点の理想比率は会社・募集職種によって違います。
モデラー募集なら作品と同じくらいデッサンが占めるのも良し。
アニメーター志望なら作品集と併せてデモリール必須です。

とにかく「作品をより良く見せるには」を念頭に構成を考えましょう。
自分のなりたい職種や好きな事を全面に押し出した作品集が評価されやすいですよ!

プロフィール

プロフィールページは1ページで良いです。
基本見られないし、読み飛ばされる事が多々の為。
好きなゲームやアピールポイント等、履歴書に書けなかった事を箇条書きしておくのが吉です。

お笑い芸人みたいに「ツカミ一発かましたろ」的な目を引く内容があると更に良いと思います!
私自身が今まで見た作品集では、自分のセルフィーを入れて「長所:ハンサム」と書いた強者と遭遇した事がありました…(もちろん面接した)
…くらいしかプロフページ記憶に残ってないです…

作品ページ

次にメインの作品ですが、自主制作の作品がマストです。
なおかつグループ制作であればなお良しです!
入社後は各プロジェクトに配置され、必ずと言っていいほどグループワークとなるので、実践に近い環境での制作経験は評価高くなりやすいです。
気づいた事や活躍出来た事、ドンドン書いて盛り込みましょう!

授業課題の掲載

さて、専門学校等の生徒さんでありがちなのが、授業課題のそのまま転載…
これよく他の指南書でも良く書かれていますが、ぜーーーったい載せちゃだめです。
だって、これから自己アピールをしなきゃいけないって時に、学校で既に先生の評価出ちゃったものを、なんで私が見なきゃいかんの…?
「私あなたの会社に興味あります!だから私の作品見てください!」って場面で過去、授業目的に取り組んだもの見せられても反応に困ります。
企業に向けてのラブレターは、是非企業への熱意がこもった自主制作をふんだんに盛り込んでください。

もし、作品が少ない等でどうしても!という人は(前提として作品少ないというのはあってはならないのですが…)
授業感が出ないように、「友達とテーマを出し合って作った」とか経緯を変えてこっそり載せてください…

作品の紹介文

さて、作品を掲載するにあたって書いてほしい項目があります。
ソフトと制作時間と事前準備資料です。
ソフトは言わずもがなかと思うので、その他2つについて解説します。

制作時間は正直に書きましょう。
長ければ長い程良いとも限りません。
「この時間でこのクオリティかー」という部分を見ているので、短時間でそれなりに出来た方が評価が高いです。
社会人になったら常時時間に追われる事になるので、コスパ良いスキル持ちは重宝されますよ。

次に事前準備資料ですが、ラフスケッチや参考資料を羅列してください。
作品制作に対してどれだけ探求出来るか、制作前にどれくらい完成イメージがあるのかを見る材料になります。
また、ラフスケッチもある程度書き込んだ方が再現度の評価が出来るので尚良しです!

デッサン

デッサンは言わずもがなかと思いますが、一点だけアドバイス。
石膏・雑貨・人物等、色んなバリエーションがあった方が無難です。
私の場合アニメーターの選考者なので、モデラーに比べたらデッサンの重要度は重くありません。
でも、静物以外にもたくさん種類がある方が見栄えが良いです。
手広くいきたい人は是非!

以上が作品集の指南です。
専門学校に通われている方は、是非先輩の作品集を見て参考にしてください。
今はネットで公開している学生さんも多いので、良い時代ですよねー。
ライバルの偵察と切磋琢磨、期待しています!

履歴書

次に履歴書ですが、基本的な書き方は有名リクルートサイトで記事が沢山あると思うので、そちらを参考に。
最近だと手書きの履歴書もだいぶ減って、追記がしやすくなりましたね。
色んな人に見せて意見を貰ってみてください。

そして、この業界で盛り込むべき内容は、もちろん好きな作品です。
ゲームでも映画でもアニメでもなんでも良いです。
必ず書いておかないとダメ!ってレベルです。
見ていない、という一点だけで落とされる事もあるかもしれません。
それだけクリエイターの世界では作品鑑賞が必須な世界です。
新しいものではなくても構いません。
むしろ、ニッチなものやレジェンド作品の方が選考員に響く時もあります。
面接で熱弁出来そうなものを優先に頑張ってみてください。

あとがき

以上、いかがだったでしょうか。
自分が当事者だった当時を思い出しながら、解説してみました。
見る側になったら良し悪しがわかるのに、なんで作成する当時は気付けなかったのか…
少しでも就活生の助けになれたら嬉しいです。

次回はCGクリエイターは作品を見る時に何考えてるんだ、って話の予定。
家で金ローみてる時に、「うるせー!いちいち解説すんな!」って家族に言われるくらい、シナリオだけに集中出来なくなっちゃう病気になるんです…

ではまた。

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