21ブリッジ　まぁ...うん...

※ネタバレあり

日本だと4月公開となる、チャドウィック・ボーズマンの劇場公開作では遺作になるんですかね？

「21ブリッジ」

マンハッタンの夜更け、二人組の犯罪者がワイナリーの地下金庫からコカインを盗み出そうとするが、そこには予定よりも大量のコカインと、そこを訪ねる警官との撃ち合いとなり8人の犠牲者が

ニューヨーク市警は犯罪者逮捕のためマンハッタン島と繋がる21の橋を封鎖し、パトカーからヘリを総動員するが.....

といったあらすじ

ルッソ兄弟とチャドウィックの組み合わせで警官モノってことから結構前から期待してたんですけど......

画はちょっとキレイだけど、タイトルにもなっている21の橋を封鎖してマンハッタン島を封鎖して～という展開

その橋が封鎖されていく過程や、舞台となるマンハッタン特有の良さやギミックなどは描かれず

普段映画を見る人であれば冒頭10分で気づくであろうことなので言ってしまうが

これは警察汚職モノで、主人公は秘密を握った犯人をある種庇うようにして闘争と追跡を繰り返す。

最後には内部に潜んでいたボスとの問答となり

ブルックリンの警察事情が明かされ、汚職の正当性も多少描かれるが

結局その汚職を明かすことによって生まれる被害者の慟哭もなく

ただ絶対的に正しい人が、正しいことして終わり。と味気ない。

ストーリー的な面白味はないという点ではルッソ兄弟とMCU役者繋がりの

「タイラーレイク」のようにアクションの見ごたえがあれば、そこだけで十分に評価できるも（ラストの水の中に飛び込むと...っていう演出は好き）

主人公はぶたれるぐらいで見た目に現れるような怪我は一つも負わず

”よくあるアクションもの”のちょっと綺麗なバージョン止まり

あとこれは重大な欠点として一つ

J・Kシモンズが怒鳴らない！！これは本当にどういうディレクションをしてるのか。冒頭にほんの少し声を荒げるが中途半端！

これは本当にもったいない。

これから出演作が増えていく毎に磨かれて、より深みがでていくに違いなかった彼に思いを馳せつつ

これが遺作となるチャドウィック・ボーズマン...安らかに