見出し画像

ステーション・バーのすすめ

最近Twitterである画像が話題になった。

「ステーション・バー」

なるものである。

「こづかい万歳」という漫画のワンシーンらしい。主人公の友人・村田が、月1万5000円の小遣いの中で飲み代をどうしてるのかというと、ホームの売店で酒とつまみを買い、駅の人が入れるようなスペースでちびちび飲む…というものだ。

僕は初めてこれを見た時に

「時代が僕に追いついてきたぞ」

と思った。僕はこの「ステーション・バー」が話題になるとうの前からとっくにそれをやっているからだ(もっとも僕以前にもしてる人はわんさかいるだろうが)。

僕の場合は厳密に言うとステーション・バーというよりはシティ・バーになるのだろうか。

そもそもそれをするきっかけになったのは大学時代で、その頃の僕といえば色々な事が重なり、ヤケになり毎日のように意味もなく街をブラブラしていた。

そんなある日、いつものように街ブラをしている時にコンビニに入り、酒売り場を横目で見た僕はふと足を止め、「街をうろつきながら酒を飲んでみたら面白そうじゃないか」と思い、一本レジに持っていき、店を出るやいなやプルタブを引いて飲んだ。

それがまた困ったことに面白かったのである。

それ以来、街に繰り出す度に缶チューハイを片手に徘徊した。大通り・裏路地・センター街・駅・公園・旅先・繁華街・電車内…色々な場所で酒を飲んだ。

酒を飲みながら商店街で路上でギターを弾くのなんか最高に気持ちいい。

もちろん、決して治安の良い行為ではないし、周りからも良くない目で見られるのは重々承知している。しかし、なんというかクセになる。

別に格好つけたいわけでもないし、周りを威嚇したいわけでもない。ただ僕個人の中では「ペットボトル飲料を片手に街をうろつく」であったり、「タピオカを片手に街をうろつく」のと同じくらいの気持ちだ。

街で酒缶を片手に歩いている人を見た時は、あ、いいな。だとか、お、やってるね!という気持ちになる。

結構面白いので、ステーション・バーが話題になったきっかけでまだ未体験の人は一度やってみたら良いんじゃないかと思う。もっとも酒癖の悪い人やお酒に慣れてない人、お酒が弱い人はあまりお勧めできないけれども…

普段歩いている見慣れた街も見方が変わってくるはずだ。目にする風景やすれ違う人々、或いは自分にとって懐かしい場所や思い出の場所…その全てが、ステーション・バー村田の言葉を借りれば、「生の映画を観ているようなモン」

という感覚に浸れるかもしれない。








この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?