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カルチャーマネージャーを目指しドイツに留学中の山根拓さんにインタビュー

この記事は全文公開です。
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(インタビュー:2019年3月)

海外で活躍する日本人の先輩を紹介します!
山根 拓 (Taku Yamane)さん
です!

紹介

1991年生まれの27歳です。

現在はドイツで「カルチャーマネージャー」という仕事に就くためにゲルリッツ大学(College Görlitz)に通って日々学んでいます。大学入学前に語学学校でドイツ語のスキルを鍛えて入学しました。

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山根さんはヴァイオリニストでもあります!!

ドイツに留学する前は?

神戸大学の国際文化学部を卒業してから高校の英語の教師や、市役所で公務員として働いていました。市役所では文化や地域振興に関わる仕事がしたくて希望を出していましたが、税を扱う部署の所属になりました。笑

大学で学んだことや、子供の頃から続けて来た音楽とは全く関係のない分野での仕事でした。

なんでドイツを選んだの?

子供の頃よりヴァイオリンを続けています。音楽をやっていた関係でドイツには興味があり、大学生になった時の第2言語(外国語の教科選択)はドイツ語を選択しました。そして、大学在学中にオーストリア(中央ヨーロッパにあるドイツ語圏の国。首都ウィーン。芸術の都と言われています。)に1年間留学しました。そういった経験から、ドイツで芸術関係の仕事をしたいなと考えたのが始まりです。
また調べていく中で、芸術関係の仕事をするのにドイツは適している国だということがわかったというのもあります。(労働条件や芸術関連の職種の多さなど。)

どうやってドイツの大学を探したの?

大学の友人でアートマネジメントを研究している人に話を聞いたり、大学教授にも質問しに行き、その分野に強い大学を探しました。ドイツが
カルチャーマネージャー」の教育では世界をリードしていることが分かり、ドイツが強みとしている分野で学び経験を積むことが自分の強みにもなると考えました。

カルチャーマネージャーって何?

カルチャーマネージャーは、文化芸術に関係する政策やプロジェクトに責任を持つ人たちです。彼らは仕事をするのに様々な知識が必要です。アート関連の知識はもちろんのこと、他には法律、資金/予算管理、歴史、マーケティング、社会学などです。様々な職種の人たちと協力して働く必要があります。
加えて芸術・文化継承にも一役買います

ドイツの大学に入学するのに必要なことは?

僕は日本で英語の試験であるTOEIC785点(中〜上級レベル)、ドイツ語の試験B1レベル(中級)の結果を持っていました。ドイツの大学に入るためにはドイツ語の試験でC1レベルが必要なためドイツの語学学校で勉強しました。
ドイツ語検定について詳しくはこちら

大学の勉強について教えてください。

ヨーロッパの文化芸術や歴史、ドイツの法律などを学んでいます。この間あったテストでは中央ヨーロッパについて地理的、文化的、言語的な点から説明する必要がありました。新しい環境で、新しい友人たちと多くを学び楽しいですが、資料や本を大量に読まなくてはいけないのです。
他のドイツ人生徒に比べるとまだ言葉の力が弱いため、読んで理解するのに時間がかかります。ドイツ語の力を勉強を通じて伸ばしていって、留年せずに卒業できるよう頑張ります。 笑

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ドイツで通っている大学のキャンパス。College Görlitz

日本には「カルチャーマネージャー」はいないの?

企業や役所の担当部署に配属されて仕事を通じて文化芸術・アートのイベントの企画立案、交渉、運営など経験を積んでいる人はいると思います。ただドイツのように教育課程があり専門的に学べる仕組みは日本にはありません。
日本では、大学で学んだことと就職がリンクしません。その代わりどんな仕事にもつけるというふうにも考えられます。ドイツでは、ほぼ全ての職種に教育課程があります。進路変更しにくいというマイナスはありますが、ちゃんと教育課程を終了すればその分野で必要な技術やスキル、資格が手に入ります。
ドイツで「カルチャーマネージャー」になるために勉強し、経験を積んだ人がドイツ国外で働くことも多いです。私も将来、専門家(カルチャーマネージャー)として日本で活躍したいです。

ドイツで大学に進学する人は成績優秀な生徒です。手に職をつける人は働きながら、必要な教育を受けるようです。そのため大学で共に勉強するドイツ人はよく出来るので、私も言葉の壁を乗り越えて頑張るつもりです。

ドイツと日本の生活を比べてみてどうですか?

ドイツでは、文化的な面への行政からの支援が手厚いと思います。小さな田舎の町にも劇場が必ずあり、社会人のクラブ活動もさかんです。地域のオーケストラ活動は、半年間で約2,000円程度の自己負担で活動できます。日本だと50,000円くらいかかりました。(笑)
ヴァイオリンのスキルを活かして私は週に2回程度レストランでお客さんたちにヴァイオリンの演奏を届けています。
反対に、消費税や保険の負担は日本より大きいです(ドイツの消費税は19%です!!)。また私はテレビを持っていないのですがドイツの国営放送の費用は払わなくてはいけません。いまだになんで?と納得できてません(笑)。ただしサッカーワールドカップの試合などは国営放送のウェブサイトで全試合観れます。

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大学への通学路。川の向こう側はポーランド領です。

子供の頃はどのような人だったんですか?

5歳からヴァイオリンをやっています。でもヴァイオリンだけではなく、水泳などのスポーツも楽しんでいました。中学3年生の時には、市役所が子供達を2週間ニュージーランドへ行かせる企画に参加しました。子供の時に海外にいく機会があったのも、もしかしたら海外を視野にいれるキッカケになったのかもしれません。音楽、スポーツ、勉強それぞれ好きで楽しみながらやってこれたと思います。

日本の小中高生へのメッセージ

人生は何が起こるか分かりません。私も学生の頃はドイツで勉強するなんて夢にも思ってませんでした。
周りの大人は将来のことについていろいろ言いますが、あまり気にしなくて良いと思います。
日本にはすばらしい教育、キャリアシステムがあります。まずは自分の今やっていること、やりたいことを精一杯やることです。一生懸命やっていたら、その先に自分自身のたどりつくべき場所があるのではないかと思います。僕のモットーは「毎日、ほんの少しでもいいので前へ進む。」です。ほんの少しでも積み重ねれば大きなことが得られます!!

ヴァイオリンや留学など山根さんに聞きたいことがある人はこちら:

Taku Yamaneさんのカフェトークプロフィール
山根さんのGメール : datsu.divide1031@gmail.com

まとめ

私は山根さんにインタビューをして世の中には自分が考えるよりはるかにたくさんのユニークな仕事があることを学びました!山根さんのように結果を残すには、モットー通り「毎日ほんの少しづつでも前に進み続ける」ことの大切さを学びました。これからもずっとコツコツ努力していきます。

ありがとうございます。

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