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ダイナミックライティング(その1)

コスプレライティングでは最低限、
フェイスエリア,背景エリア,衣装エリアで三つのライティングエリアを作らなければなりません。
各エリアごとに異なる性質の光を使うことによって物語性を強調していきます。

ライトの主な種別

ディレクショナルライト(Directional Light)
太陽光のことです。
時間とともに変化していく限りなく遠い点光源を指します。
点光源は遠ければ遠いほど影のエッジはきつくなるので太陽光の影はとてもはっきりしています。
ライティング上、一つしか許されないので気を付けましょう。
通常ディレクショナルライトにはCT0-8程度の色温度補正を付与することが多いです。

スポットライト(Spot Light)
懐中電灯、車のヘッドライト、サーチライトなどといった人工的な光源の事で、外部から対象を照らすための絞られた光のことです。
背景用として使う場合と人物用として使う場合に表現が微妙に異なりますので兼用はしないほうが無難です。
トップライトもスポットの一種です。
美しいトップライトはそれだけで絵になるキーライト足りえます。
率先して設置していきましょう。

ポイントライト(Point Light)
空間上に発生し、四方八方に照らされる弱い光のことです。
ランタンや技エフェクトなどに使われます。
スモークを使うときにも使用されます。

発光マテリアル(Luminous material)
ポイントライトの一種ですが、他を照らすために存在するわけではない光のことです。
ビームサーベルや飛行石、グレンラガンのキードリル、手持ちのスマホ光、モニター光等がこれに該当します。
通常はLEDで作るべきですが制限したストロボでも代用可能です。
LEDの場合には、シャッター速度で光量を調節しなければなりません。
通常は1/20程度で撮ることになります。
それ以上シャッター速度が必要な場合にはストロボで代用しなければなりません。

アンビエントライト
影側の明るさを決定する全体光の事です。
お手軽にはシャッター速度を遅くすることによって引き上げることができますが、シャッター速度を早いままで撮らなければいけないときにはストロボで設置することになります。
柔らかく弱く、影が発生しないように設置する必要があります。
(シャドウライトとも言います)
背景エリアの中では最後に決定します。

作例ごとの説明

では作例ごとに見て説明していきましょう。

【背景エリア】

背景エリアはシチュエーションのTPOによって変化するダイナミックライティングで一番重要な部分です。
いくつかの光を使ってシチュエーションを表現していきます。
基本的に背景エリアの設計では、シチュエーション上、エッジを出していくのか柔らかくしていくのか、暗いのか明るいのか時間はどうなのか等を考えてから設計していきます。
「岩肌や廃墟壁面のディティールを出したい」等の大雑把な設計でも構いません。
それを軸にライティングを組んでいくことになります。

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