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【北海道開拓の思い出】#5 馬に乗る、汽車に乗る

私がオロロップに居るとき、5歳の時の思い出。初めて父に馬の背に乗せられて、母は妹の恵美ちゃんをおんぶしてオロロップから登川の駅まで行った時のこと。

オロロップから登川は山を二つ越さないと行かれなかった。父が馬の背に乗って、その前に私が乗る。オロロップを出るときは何の抵抗もなかった。山を2つ越すのだから上りは父が私の後ろで、私をだっこしているから良いが、山の頂上から下りへ来たら馬は頭を下へさげるので、私は落ちるのではないかと必死だった。父も私を抱えて大変だったことだろう。その後に、恵美ちゃんをおんぶした母がついてきているが、一寸見えない時は淋しくて何べんも振り返り馬の背中で待っていた。その時の馬の背中の恐ろしさは今でもハッキリ覚えている。

その時は、何故登川から幾春別の刈田の家へ行ったのかは分からないが、刈田與三郎さんのおばさんが亡くなって行ったのではと思う。祖母がまだ小さい勉ちゃんにご飯を食べさせていた。帰りも同じコースで帰ってきて、登川の駅に父が迎えに来ていて、オロロップの我が家についたら光(みつ)姉や古屋敷さんのみよちゃんが、「汽車って靴を脱いで乗るの」と聞いたのだけ覚えている。私は、靴は履いたままで乗るんだよと、初めて見たこと、のったこと、思い出しながら自慢げに云った。

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