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普段本を読まない私が『孫氏の兵法』を読んでみた。part2

今日は『孫氏の兵法』の1~3篇 戦いの前段階について私なりに説明してみようと思う。

その1 準備の兵法

「戦況の変化」や「作戦の失敗」など、戦いには多くのリスクがある。結果として「敗北」「滅亡」「死」が待っていて、対策をしなければこのリスクが現実になってしまう。しかし、対策ができないパターンが2つある。

1つ目、リスクに気づかない 2つ目、リスクを甘く見る

『孫子』ではこの2つのリスクに気づくためにというものを用いる。事は自分の状態、計は周囲の条件のことだ。

準備段階でこの二つにどれだけ対応できるかが重要なる。戦うに値するかを5つの要素と7つのデータを基に敵国との戦力差を見積り、作戦を立てていくのだ。

五事 戦うための5つのポイント 
統治、気候、地形、将軍、人事
七計 状況を見極める7つのポイント
統治、将軍の能力、環境や条件、組織の運営、軍の強さ、兵の訓練度、賞罰が適切か

このように情報を分析し、それぞれを数値化して、敵と比べることで敵の強みと弱みが見えてくる。敵の弱点を徹底的に叩き、敵の強みを抑え込めれば、有利に戦えるはずだ。

五事、七計を用いて、高い精度で勝算が出た場合のみ作戦へ進む。勝算が低い場合はもう一度体制づくりをする。決して焦らずに準備をすることが大切だ。

その2 お金の兵法

戦いには準備段階からたくさんのコストがかかる。戦いが長期化することで士気、戦力が落ちていき、莫大なコストもかかる。長期戦でコストがかかりすぎてしまうと損失を出してしまうので、『孫子』には「勝っても損をする」ような戦いを避けるよう書かれている。例えば、大きい軍隊をおとりにして別働隊で背を打つ戦い方は結果的には勝利できても、大勢の命が犠牲になってしまう。そのような利益の少ない戦いは避けるべきという考えだ。


戦いでかかるコストによる影響

1 コストは経済力を下げ、システムを乱して情勢を読めなくする

2 資金切れを招く

3 思わぬ出費がリスクをもたらす

コストは戦いで不利な要素となる。だが、視点を変えると敵にもマイナス要素となるため、コストはうまく利用すれば敵の経済力を下げる道具として使うことができる。敵により多くのコストを使わせることで、1~3の状態に敵を追い込める。

その3 計画の兵法

ここでは、戦わずして勝つという考えを基本に、利益の確保を優先した戦い方が書かれている。

戦いには 利益を第一に考え、実戦には拘らない「全」と、利益は二の次で実戦で勝利を目指す「破」の2種類がある。とにかく勝てばいいという考え(「破」の考え方)は勝利によって何が得られるかを考慮していない。リスクが大きくなるほど勝利は難しくなり、利益も得づらくなるからだ。

リスクの小さい戦い方として、敵が戦いの準備を立て始めた段階で潰してしまったり、数で圧倒する方法があるが、戦力差が少なかったり、劣勢な局面は無理に戦わずに退却して、状況が好転するまで待つべきだというのが『孫子』の考え方だ。もし勝算が無くても、より損失の少ない負け方ができるため、すぐに立て直しが図れる。


勝利をつかむ実行役として必要な五つの要素

1、状況分析力 決行すべき時がわかる。2、運用力 どんな条件下でも力を引き出せる。3、統率力 現場を一体化し、同じ目標に向かわせることができる。4、企画力 計略も堪能で、アイデアを具体的に企画できる。5、即断力 自分の判断に自信があり、即座に実行できる。

『孫子』では目先の勝利よりも最終的な結果を戦いの基本設定としている。だが、これはあくまでも計画であり、戦いが始まれば現場の判断を優先するべきだとしている。すべての現場を画一的に支配せず、現場の状況に応じて柔軟に対応できる将軍(実行役)も必要だ。


明日は実戦の中で負けないための兵法について書きます。

私自身勉強中なので、コメント、アドバイスいただけると幸いです。💛、フォローもよろしくお願いします。

最後まで読んで頂きありがとうございました!:)








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