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評:現代写真論-シャーロット・コットン (著)

評:現代写真論-シャーロット・コットン (著)
現代写真論、その現代は概ね1980年代以降~である。そして、国別、年代別という従来の分類の仕方は無視して、世界中の作家の作品のテーマを8つにわけて、論じている。
現在の写真は単なる記録媒体を超え、あらゆる価値を貯えこんだアートとして、表現の幅を広げていることは確かだろう。
この書籍の価値のテーマ分けは、
コンセプチュアル・コンストラクティッド(構成的要素)・デッドパン(建築や風景を超然と高度な画質で写し取るデッドパン写真)・静物・私写真・記録写真・ポストモダン・マテリアル
といった概ね8つのテーマで近年の写真事情を読み解いている。
(取りこぼしや、多少の誤記は仕方ない。それは、その時代の個人の視点にもよるものもあるからだ)
また、現在(2019-)では、この書籍は写真に特化しているが、写真家や、写真も撮るがそれ以外の表象活動がメインという作家も多いだろう。

ただ、現在を取り扱い、なおかつテーマにわけて世界中の作家を含めた本というのは、少ない。このシャーロット・コットン著「現代写真論」は、基礎知識としては、じゅうぶんなのかも知れない。

(註)ただ、写真を言葉巧みに語る必要もない、それは、写真自体が語っているからだ。

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