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Tesla 24'1Q決算及びカンファレンスコール内容

注目のTeslaの決算を見ていきたいと思います。前評判は悪いだろうとの憶測が飛び交っておりましたがガイダンスや今後の戦略に対してElon Muskさんが投資家に何を期待させてくれるのか楽しみです。※個別銘柄に言及した内容が含まれますが筆者の経験と知識から述べており、売買推奨ではありません。この先に進まれる方はこの件に同意したものと判断させていただきます。


24’1Q 決算内容

Revenue 21.31B(Conensus 22.26B)Y/Y -8.5%
EPS(NonGAAP)税引き前1株利益 0.45(Consensus 0.5)Y/Y-47%
Production(生産台数)433371台
Deliveries(出荷台数)386810台
Tesla's energy division(テスラエネルギー部門)1.64B Y/Y +7%
Services and other revenue(サービスその他部門)2.29B Y/Y +25%
※恐らくこの数字にはFSD(Full Self Driving)システムの売上が含まれていると思われます。今後ここの数字は加速していくのではないでしょうか。

Tesla 24'1Q Actual


Tesla 24'1Q Guidance

1Q~3Qでの設備投資は従来の2.07B→2.77B(27億7000万$)に引き上げる
売上高が下がった要因として次の3つが挙げられる
・販売価格の下落
・出荷台数の減少
・為替の影響
車両ラインナップの更新による新モデル発売を早期化する

以下ビジネスアップデート部分の抜粋和訳
戦略のヒントもありました。「未来は電動化だけでなく、自律型でもあります。スケーリングされた自律性は、何百万台もの車両からのデータと膨大なAIトレーニングクラスターによってのみ可能になると考えています。私たちはその両方を実現し、今後も拡大していきます」とTSLAは述べています。

2023年10月にTeslaは約2週間の間、モデルS、モデルX、モデル3、モデルYのユーザーに自動運転プログラムを配信しており、大量に収集されたフィードバックを基に自動運転プログラムの改善が進められている。
現在このシステムを基にアリゾナ州、カリフォルニア州、フロリダ州、ネバダ州、テキサス州、オハイオ州、ミシガン州、ノースカロライナ州の一部地域でロボタクシーが運行されているが、AIプログラムの進化により今後は更に発展していくものと期待したいですね。

決算カンファレンスコールを聞いて

イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、世界的にEVの普及率が低下しているとしながらも、長期的にはEVが自動車業界を支配すると考えていると述べた。マスクCEOはまた、自律走行技術の一面を利用した新モデルが2025年初頭、あるいは2024年後半に発売される可能性があると述べた。新モデルは既存の生産ラインで製造される。マスクは、新モデルが既存モデルの再版になるかどうかについては明言を避けた。マスクはまた、最新のFSDリリースの利点についても語った。彼は、カメラを備えたニューラルネットワークがFSDに適したソリューションだと述べた。また、テスラ(TSLA)のAIコンピューティング能力は急速に進歩していると述べた。マスク氏によると、テスラ(TSLA)は少なくとも1社の大手自動車メーカーとFSDのライセンス供与について交渉中だという。

〈やはりテスラは単なる自動車製造メーカーではなく1テクノロジー企業ですよね。ものすごいプレッシャーと逆境の中で投資家に対し、本当にこの会社浮上してきそうだと思わせることができる人はなかなかいないと思います。〉                                                                           

記者からオプティマス(2足歩行型ロボット)について現状の進行具合と量産時期について質問がありました。それに対してのElonの回答が
私たちは、簡単な工場での作業、あるいは少なくとも工場での作業を研究室で行うことができる。オプティマスについては、今年末までに自然工場で限定生産し、有用なタスクをこなせるようになると考えています。そして、来年中には外販できるかもしれない。これらはあくまでも推測に過ぎない。

前にも言ったように、オプティマスは他のすべてを合わせたよりも価値が高くなると思う。というのも、現実をナビゲートし、依頼されたタスクをこなすことのできる感覚を持った人型ロボットがあれば、経済規模に意味のある限界はないからだ。だから、それがこれから起こることなのです。そしてテスラは、ロボット自体の効率的な推論によって大量生産に到達できる、ヒューマノイドロボットメーカーの中で最も適した位置にいると思います。

つまり、テスラのAI推論効率は、他のどの企業よりも圧倒的に優れているのです。テスラの推論効率に迫る企業はない。私たちは、車の推論ハードウェアに制約されていたため、そうせざるを得なかったのです。しかし、そのことがさまざまな面で利益を生むことになる。

〈TeslaのAI推論効率が他社より圧倒的に優れているという点は私も以下の点でなんとなく理解ができますのでそれを書きますね〉
・自動運転技術によるAIデータの収集(世界中のTesla車からの膨大な量のデータが毎日上がり、推論の基礎になっている。
・ハードウェアとソフトウェアの統合:Teslaの新型車載コンピューターは前世代の40倍以上の処理能力を持ち、高度なデータ解析を行っている。
・独自のアプローチ:Elon Musk氏のこだわりなのか不明ですが現在Teslaは外部提携や買収をせず独自開発の道を選んでいます。この天才Elonの独創的発想がTeslaのAI技術の進化を後押ししている気がします。

〈まとめると世界中のTesla車から毎日フィードバックされる膨大な量のデータ(360°全方位観測センサー搭載の為、得られる情報は走行情報に限らない)はAIを他社より早く進化させる事は可能なのではないかと素直に思います。この一つの例がオプティマスなのではないかと思うのです。Teslaは遠くない将来には世界で先を行くtechnology企業になっていても不思議ではないかもしれませんね。〉

ここ強烈な一言w(MSの記者が現在の自動運転プログラムは中国最高の競合他社に追い付かれる可能性はという皮肉な質問に対し)
So I mean, if somebody doesn't believe Tesla is going to solve autonomy, I think they should not be an investor in the company.
〈Teslaが自動運転プログラムを完成させることができないと思う人はTeslaの株主になるな〉カッコイイ~(*´ω`)

今回の決算で懸念事項にもなっているTeslaのFCFがマイナスに転じた事に対しElonはハッキリとプラスにできると断言しておりました。いや~まさに役者というか皮肉な質問もそれなりに飛んでくるのをうまくかわしたり、かわすだけで無く実際に達成してしまいそうな期待感を持たせる天才ですよね。私は株主ではありませんがElon muskさんは個人的に好きなのでこれからも応援させていただきたいと思います。

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