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いい芸術って

いいアート、すぐれた芸術ってなんだろう?明快にいってくれている本は少ないようだけれど、本当はこれが皆一番知りたいことではないか。ずっと古典的な名著などをみているうち、だんだんわかってきた気がする。結局は簡単に、鑑賞者になんらかの強い感情をよびおこすもの、あるいは強く想像力をかきたてられるもの、といっていいのだろう。絵画でも音楽でも。こういうことはどこかの本に書いてあったかもしれない。


感情は個人の過去の経験と深く結びついているから、同じ芸術から湧き上がる感情は(傾向は似ていたとしても)ひとそれぞれ。だから同じ作品から受ける印象はときによっても大きく変わるし「成長」もする。そこが芸術は人生に欠かせない理由なんだろうな。人生経験が豊かになればなるほど、特につらさを乗り越えれば乗り越えるほど、優れた芸術から受けて生じる感情は強く激しくなっていく。その意味で芸術は鑑賞者を選ぶのかもしれない。ここで「選ばれなかった」人は、芸術による助けを必要としていない幸せな人生を歩んでいるということになるのかな。

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