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CONTACT—情景をひらく五味謙二、池上武男、橋口優、山内悠@茅野市美術館(長野県茅野市)を鑑賞(1)

2023年7月23日から9月3日まで、長野県茅野市の駅直結の茅野市美術館にて地域ゆかりの現代作家展が開催されています。
五味謙二、池上武男、橋口優、山内悠ら異なった世代やジャンル、アプローチも異なる地域の現役アーティストたちの作品が展示されていました。

4人の作家のうち、今日は五味謙二さん、池上武男さんの作品をご紹介します。(展示は撮影可能だそうです。)

展示室に入ると五味謙二さんの作品。人体を思わせる有機的なかたちとざらざらした肌は石彫のようにもみえますが陶でできています。継ぎ目付近のプニっとした感じは土の造形らしいふっくらとした肉感があり、触り心地が良さそうです。

五味謙二 shi-tou「バン」2020年
五味謙二 shi-tou「バン」部分
五味謙二 shi-tou「ミチ」2019年 部分
五味謙二 shi-tou「モモ」2023年 後ろ側
五味謙二 彩土器 2023年
五味謙二 彩土器 2023年
五味謙二 UBU 2023年

池上武男さんの画面のなかでは、流動的な絵の具や版と支持体が織りなす偶然の美と、緻密な線による描写のさまざまなかたちで出会います。細部と全体のコントラストがみどころです。

池上武男 無題 1991年 銅版画
池上武男 無題 1991年 ディテール
池上武男 墨猿 1981年 銅版画
池上武男 墨猿 1981年 銅版画 顔の部分 
池上武男 因襲 2014年
池上武男 因襲 2014年 部分
池上武男 双璧 2014年
池上武男 双璧 2014年 部分

とても緻密な細部描写。

池上武男 降時 2016年 
池上武男 降時 2016年 金魚の部分
池上武男 降時 2016年 金魚の部分

金魚のゆきかいの構図のリズム感や鉄錆の肌に版画の版の考えかたが入っていていいなと思いました。

池上武男 元旦浄火 2018年
池上武男 元旦浄火 2018年
池上武男 犬神八房 2022年
池上武男 若青 2023年
池上武男 羅漢 2020年
池上武男 羅漢 2020年
池上武男 Dreadlocks star 2022年
池上武男 黒威 2023年
池上武男 駆足 2022年、池上武男 Take aim 2020年、池上武男 写楽兎 2021年

美術館のチラシには以下のコンセプトが提示されています。

「CONTACT 」には〈接する、触れ合う、つながる、交流する〉といった、自己と他との関わりを表す意味があります。作家が自然や事象に接した感覚を表現としてひらき、その作品に触れることで鑑賞者に新たな情景がひらかれてゆく。いまを生きる作家たちの、この地とのつながりや表現をみつめる本展を、ぜひご鑑賞ください。

CONTACT—情景をひらく チラシ 茅野市美術館

作品に表現されたそれぞれのコンタクト、鑑賞するわたしたちのコンタクト、それぞれのコンタクト…にであってゆけたらよいですね!

長くなってきましたので今日はこのへんで失礼します。
次は橋口優さんと山内悠さんの作品をみていきたいとおもいます。

CONTACT—情景をひらく チラシ 茅野市美術館



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