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天使のすごろく

最近、息子とすごろく作りにハマっている。
紙粘土を手持ち駒に。鉛筆をサイコロにする。升目には、ワープゾーンや、アイテム、キン肉マングミ、いろんなものを散りばめている。すごろくも、作るたびに少しずつ複雑にしていくように促している。
息子は嬉々としてすごろくをしている。ゴールをすれば喜ぶ楽しいひとときだ。これで早起きもちょっとだけできるようになってきた。

息子がすごろくを描いているところを写真に撮る。部屋は暗めにして,蛍光灯に照らされる光と影。改めて携帯で小さい画面でみると。

おや?ギザギザが?

なにか、服にうつる光と影のギザギザが「羽」のように見えたのだった。

先入観があれば見えない羽

まるで、羽の生えた天使が、面白おかしくすごろくを描いているよう。

21時近くになり,寝室に促して、いつものように怖い夢を見ないお祈りをする。そして「お泊まり保育休みたいなぁ」と呟く。なぜなら、入眠儀式?の「耳かき」ができないからだ。それもそうだと思うが、親元離れて保育園に泊まることが、やはり心配なんだろう。だけどきっと、一夜明けた朝のお迎えでは、ぐっと成長した顔を見せるはずだ。

アラフィフの中年親父と、もうすぐ6歳の息子とは、成長の度合いが違う。何せ、人生は始まったばかり。新鮮さと刺激が人を成長させる。まさに「男子3日会わざるは・・」である。
しかし、少しだけ錯覚したりもする。(僕だって、明日には成長してたりするのかな?)。新鮮さや刺激とは違った、この歳ならではの感覚で、また一つ深さを伴った成長が出来るかもしれない、と。
それは見果てぬ「夢」なのか。このままで満足、十分、というには、まだまだ修行が足りないと思っている。

きっと、空を飛べる羽は、まだ残っているはず。まずは悪夢を見ないように。お祈りが必要なのは、この僕自身だ。

おしまい。

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