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ファーザーに使われていたオペラ曲。

「ナディールのロマンス(耳に残るは君の歌声)」。ビゼーのオペラ「真珠採り」より。

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耳に残るは、確かに彼女の歌声。‥‥おお、美しい記憶、狂おしい陶酔 甘い夢よ・・
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かつての恋人を思い、懐かしむ曲。

音楽担当はルドヴィコ・エイナウディ。アカデミー賞受賞の「ノマドランド」も担当している。

ルドヴィコ・エイナウディ

すごく好きな人!!
特にこのもみあげ!!
ピアノ演奏とか、痺れて失神してしまいますよ。MVも美しいんだ。
なんだろう、孤高、って言葉が、この人以上に会う音楽家がいるんだろうか。

そして、この映画の脚本家ハンプトンは、かつて自身の監督デビュー作『キャリントン』で、なんと!これも僕の大好きなマイケル・ナイマンを使っているのだ!!

この映画の制作陣、好きすぎる!
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「ナディールのロマンス(耳に残るは君の歌声)」。
このオペラ曲が素晴らしすぎた。

しかも、それが過去を懐かしむ曲だとは。

繰り返し、繰り返し、聴いているアンソニー。

途中でCDにノイズが入って止まっても、丁寧にハンカチで拭いて、もう一度再生する。

このアンソニーの思い出、そして人生は、娘にも介護人にもわかるはずもない。

アンソニーだけの、生きてきた証。

例えもう、この曲を聴いても、何も思い出せなくても。

音楽は、美しく、愛を持って、アンソニーの最後のひとときを包み込むのだ。

それが、芸術。
それこそが、芸術なのではないだろうか。

その人の人生の、深い部分に寄り添い、愛を与えるもの。

そんな絵を、描きたい。

この人生で完成しなければ、次の生でも、そのまた次の生でも。

続く。

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