見出し画像

奇跡と神秘

ヴェネツィアから、トレビーゾという街へ行きました。電車で30分くらいかな。壇珠さんに案内していただきました。

ヴェネツィア在住の壇珠さんと。


中規模都市。観光客はほとんどいなくて、優しい街でした。

ちなみに前日の夜は、何かと食い慣れないものを食い過ぎたのか、移動や時差などの疲れからか、ひどい腹痛やら悪寒やら吐き気やら。だから夜の食事は簡素にした。


スーパーで買ったお惣菜。サラダとは言え、米を食えたのはありがたい。この日はぐっすり。爆睡しました。


翌日、友人の壇珠さんのパートナー、


ダビデさんが車でイタリア北部へ連れて行ってくれた。

北部は山合いで、さらに北上するとオーストリアとの国境もある。ワイン畑が延々と連なる道。

古い街を観光してから、

トイレに行きたいと言うと、さっきクロワッサンとカプチーノのしたばかりだが(これは日本人の感覚)、またどこかのお店へ。ちなみにトイレは店に入るしかない。

赤ワイン。驚くほど美味かった。ダビデさん曰く「山の方がワインは美味い」とのこと。にしても、このクオリティはすごい。フランスもワインは絶品だったけど、さすがイタリア。

湖へ。実は先ほどもちらっと来たのだけど、僕が気に入ったから再び。


そしてダビデさん、おもむろにパンツ一枚で飛び込み泳ぎ出す!

豪快!しかも、濡れたパンツの上から普通にズボン履いてるし…。

「ケンスケは泳がないのか?」

と、煽られ、そこは「いや、下着の替えがないんで…」などと、初夜の乙女のようなことは言わず、郷に入ればなんとやら、



パンイチ(パンツ一丁)でいかせていただきました。


湖の水温はさほど冷たくなく、気持ちいい温度。しかし、あちこちに「藻」があり、日本だとあまり泳がないかな(笑)

久々に泳ぎ、とても楽しかった。

そして、びしょ濡れのズボンのまま車に座る…。イタリア人、恐るべし。へなちょこの僕は濡れたパンツが気持ち悪くて、中にタオルを押し込んだ。


「ランチにしよう」

とのこと。

いや、さっき、チーズとワインと、サラミやハムで、パンも摘んだのは…。(ダビデさんは飲んでません。運転してるから)


「だよね〜。こっちはあれはオヤツだね」

むむむ…。


しかし、サラダビュッフェになっていて、たっぷりと野菜を食べた。旅の間は野菜不足になりがち。ありがたい。


にしても、このローカルレストラン。すごく良かった。観光では行けないですね。街の労働者、って雰囲気のゴツい男たちがわんさかいて、昼休みからビールだワインだ…。日本では500%くらいありえない。

そして、さらに北部へ。


多分、日本人観光客で行った人はほとんどいないんじゃないかな? 普通に旅行してたら行きたくても行けない。

めちゃくちゃ美しすぎるが、普段はとても澄み渡っていて、水の中に沈んでるキリスト像が見えるとのこと。しかし、この日は珍しく濁っていて、壇珠さんも「見せてあげたかった〜」と残念がっていた。


しかし、ここの雰囲気と、このエメラルドに輝く泉の前にいるだけで充分過ぎる。なんと神秘的か…。

手を浸すと、とにかく冷たい!後で調べたら水温は年間通して10度前後に保たれてるそうな。

地下1400メートルから湧いていて、ヨーロッパでも2番目に深いとのこと。

太古の水ですね。とにかく普通じゃない。

壇珠さんもダビデさんも、以前泳いだというので、どうせパンツは濡れたままなので、入ってみる。周りに数人いたけど、「イタリア人は他の人のことそんなに気にしないよ」とのこと。

今まで入ったどんな水風呂より冷たい。サウナの水風呂は平均17℃。一度だけ10度の水風呂に入ったことあるけど、数秒でギブアップだった。5月の八ヶ岳の山の中で滝に打たれた時もこれくらいかな。その時も数秒でギブ。

しかし、全身痛いくらい冷たいのに、入っていられる。

けっこう深いです。


しかも、何度も入りたくなる。体が熱い。こんな体験は初めてだった。


3度目に入る。泳がず、肩の高さくらいの場所にいると、自然と両手が広がる。自分でも不思議だった。このポーズを取りたい、というか、他の姿勢ができない。腕が伸びてしまう。

静寂。先ほどまで入れ替わり人がいたのだけど、誰もいない。ダビデさんも先に車内に戻り(彼は電話やタブレットで、ちょくちょく仕事していた。忙しいのに案内してくれたのです)

全身が燃えるように熱い。パワーにみなぎる。

「見えたの?」

水から上がると壇珠さんが尋ねる。

「え? あー、キリスト像?いや、近くでも見えなかったよ」

「……キリスト像、今日は見えないけど、十字架で腕を広げて、見てていて、同じポーズしてるのかも思った。ケンスケさんのちょうど前にいたんだよ?」

知らなかった。なんてことでしょう。あの腕を広げたポーズを取り続けたのは、何かに共鳴し、共振したからなのでした。


そして、この体験のために、普段は見えるはずのキリスト像が見えなかったのかもしれない。だってもし見てしまったら、そこには「僕の考え」が入り込む。事前情報や約束事なしに、全身で、文字通り裸になって向き合ったときに、神秘は体験される。

しかも、ここはそこそこ地元やイタリアでは人気スポットで、人が途切れたのも初めて見たと壇珠さんも言っていた。


全てを用意してくれた。完璧に。


その後、僕が普段は1人の時にしかやらない祈りの儀式をした。壇珠さんなら近くにいて見られても構わないと思った。

その間も、不思議な不思議なことが連続してた。僕は集中してたから「??」くらいだったけど、それを見ていた彼女の方が驚いていた。

それはここには書かない。とにかく不思議で素敵な体験だむた。そして、それを共有できて良かったと思う。

ちょうどこの日は満月。何か意味深なものを感じたりします。

その日はモリアーノという小さな街へ宿泊。ランチが遅めだったので、またスーパーでお惣菜買って、のんびりと過ごしました。これで旅の折り返し地点。

イタリアの旅は続きます。

PS  
もう一つ驚いたのが車。平気で150キロ以上のスピードで走ります(笑)こりゃこっちでは運転は無理やなと思いました。

YouTubeに、イタリア旅をアップしました。

スマホで書いてるので、あれこれリンク貼らないけど、チケットサイトでは各種イベントがあります。ぜひ会いに来てください。このエネルギーを分かち合いたいと思います。

サポートという「応援」。共感したり、感動したり、気づきを得たりした気持ちを、ぜひ応援へ!このサポートで、ケンスケの新たな活動へと繋げてまいります。よろしくお願いします。