クリエーター(トレーダー)様と遊ぶ企画 わらしべ長者・第十二章 “再訪”
旭川から私は一気に東京に戻って来た。特に理由はなく一旦東京に戻りたかっただけだ。
東京と言えば色々ある…文化の発信地で流行とかもここから始まっている。着ていた服もだいぶヨレヨレになって来たし、下着とかの替えも欲しい…私は山手線に乗り、渋谷で降りた。私は渋谷という都市が好きで大抵の服とか日用品とかはここで揃ってしまう。
いつ来ても賑やかだな、ここは。
旅を忘れそうなくらい、私は渋谷を満喫していた。センター街を歩いていると隅で占い師がいるのに気がついた私はその人に占ってもらうことにした。
『うーん…なかなか珍しい手相をしてますね。幸せを求めて日本中を旅していると?だとしたら貴女は旅を続けなければならない…それが貴女の運命みたいなものを感じるんです。旅の終わりはいつかって?そうですね…それは私にもわからないし、旅のエンディングは貴女自身がわかってる事ではないですかね。』
…と、占い師は言った。
『貴女の幸せは私達があれしろこれしろと言うべき事はないです。それだけ貴女の運命の輪は複雑で未来が見えないんですよ…そうだ!貴女、これから手にする物がキーアイテムになりますが、そのアイテムの謎を解いた時がエンディングにかなり近くなるはず。』
占い師でもわからない事があるんだな…これから手に入れるものが?なんだろう…
私は占い師に料金を払った。
余談だが、私はスカートよりもジーンズの方が好きなのでジーンズを買いに店に入った。旅をしているせいか、今のサイズのボトムは大きい。痩せてるのは嬉しいがなんだか切ない。
『あー、貴女は!また会ったね。私だよ、エル。』
店を出た途端、聞き覚えのある声がした。そう、新大阪駅でお世話になった子だ。
『どう?鬼ヶ島に行けた?会えたんだー!やったじゃん。昨日まで北海道にいたの?あちこち行ってるんだねー。え?私?私も昨日から東京に来てる。学校の修学旅行だよ?東京観光。』
なんと久しぶりにエルちゃんに会えるとはね。その時、鬼の涙が光だした!
『それ…ひょっとして、鬼の涙…?鬼にもらったの?それが光ってるって事は私が次のトレーダーなわけだね!』
彼女はゴソゴソとバックを漁りだした。
『あれー?どこやったかな…あ、あったあった。すぐそこで占ってもらったらコレをくれたの。私には宝探しとか興味ないし、その人は貴女に渡せ、って言われたから…何でも“✖️印には何かあるのだが物かもしれないし、人とか動物とかが待っているらしい、”んだって。これをあげるよ!でも本当かどうかはわからないけど。胡散臭いし。』
私はさっき占い師に言われた事を思い出した。信じられないが今はエルちゃんの言う事を信じるしかない。
私は石を差し出した。
『あ、そうだったね…交換しないといけないんだったね。金色で綺麗だね。鬼の涙と同じ月光石を加工した鉱石なんだ…お爺ちゃんに聞いてみるよ。どうもありがとう!貰っておくね。』
この地図の謎を解くのが最終目的で私の旅エンディングになるわけだ。
私はエルちゃんと別れた。
エル様、2度目の採用です。エル様、有難う御座います!
・月光石(オリハルコン)の鉱石→不思議な地図 残り一個
・未完成の竹の掛け軸
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