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モノづくりインタビュー

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なぜイタリアのモノづくりは、色っぽくて魅力的? 彼らの美意識が生み出すものとは? そこから生み出される、ホンモノの力とは? 考えてもわからないことは、本人たちに聞いてみよう! …
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2022年2月の記事一覧

バイオリンの妖精 * 後編 「いま」そして「これから」。

前編は、パリスさんを取り巻いていた「きっかけ」をご案内しましたが、後編は、「いま」活動していること、「これから」向かおうとしている所について、話しを伺います。 *リュテリア・トスカーナ(Liuteria Toscana)パリスさんが所属している工房、リュテリア・トスカーナは、同名で学校もありますが、ここは学校ではないんですよね? 学校は隣町にあります。生徒が実習にくることがあり、そのときは、空いている台や、わたしが使っている台をシェアして、全員が作業できるだけのスペースが

バイオリンの妖精 * 前編 「 きっかけ」。

きっかけは、去年開催された職人展示会でバイオリンの職人さんに出会っこと。 硬い木片にノミを入れて削る作業は、力も根気もいる重労働なはずなのに、彼女は、金色に輝く髪の毛をゆったりと流し、ジュエリーを身につけ、手の動きも軽やかに、作業を進めていました。 光のトーンの落ちた、セピア色のような空間で、光の陰影もあり、まるでフェルメールの絵画のよう。 たちまち魅了され、見学しに工房へ訪れてもいいか聞いてみると、彫りから目を離し、顔を上げて、笑顔で、 彼女は、パリス・アンドリュー