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File.16 町田莉佳さん(ピアノ)インタビュー

2月18日(土)キッセイ文化ホールにて「長野県ゆかりのアーティスト コンサート・ライブペインティング」が開催されました。今回は第二部「音楽と絵画で巡る芸術の旅」にご出演いただいたアンサンブルノワイエでピアノを演奏する町田莉佳さんにお話を伺いました。

――現在の活動内容を教えてください。

東京と長野を拠点としてピアノの演奏活動とピアノ講師をしています。伴奏やアンサンブルを中心に、お声がけいただいた演奏会の出演やコンクール、合唱団の伴奏など、いろいろな場所で演奏させていただいています。
また、県内では自主企画のコンサートも積極的に開催しています。

――ピアノを始めたきっかけはなんですか?

はっきりとは覚えていませんが、家にピアノがあったのでいつの間にか楽器に触っていた感じです。
ピアノの先生に習い始めたのは小学一年生のときで、子どものころから音大を目指して頑張っているというよりは、普通に習い事の一つとして続けていました。今思うと、他にもクラシックバレエを習っていたり、小学生では合唱班に所属したり、中学生のときには吹奏楽部だったこともあり、音楽がいつも身近にある環境にあった中で音楽が好きになっていき、高校は小諸高校の音楽科に進学しました。高校では音楽の勉強をする仲間に出会い、演奏会、試験などで友人や先輩の伴奏をたくさん経験させていただいたことで、ずっと演奏をし続けていきたいと思うようになりました。

――表現をするうえで大切にしていることはありますか?

練習や勉強を積み重ねることが一番大切なことだと思っています。自分が表現したいと感じているものを伝えるための技術が衰えないで高めていけるように、いつも勉強し続ける気持ちを忘れずに日々練習を積み重ねていきたいです。
また、たくさんの音楽を聴いたり舞台を見たりする音楽経験と、ピアノや音楽に関わることだけじゃない人生経験と言いますか、人との出会い、いろいろ経験をすることも大切だと思っています。自分の感性であったり、私自身から自然と表れる何かが豊かなものになるように、良いことも良くなかったこともいろんな気持ちになって経験を重ね、全部併せて表現として演奏に活かしていけたらいいなと思います。

――いろんな活動をされてお忙しいと思いますが、練習する時間はあるんでしょうか?

基本はのんびりとした性格ですが、練習時間は確保しています。とても忙しいいざというときには、睡眠時間を練習時間にあてている気がします(笑)

――nextに登録したきっかけを教えてください。

長野県内でも演奏活動をしたいと思っていたので、大学院を修了したときに登録しました。nextについては先輩方が載っていたので、自分でもホームページを見ていて知っていました。

――登録して良かったことはありますか。

まだ登録して日が浅いほうだとは思いますが、演奏のご依頼を仲介していただき、演奏会に繋げていただいたこともありましたし、今回のライブペイントとの演奏会のように自分たちだけではなかなか企画できない演奏会の機会をいただいたりと、とても感謝しています。
またホームページには演奏者の情報だけでなく演奏会情報を載せていただくことで、長野に限らず東京でもnextのページを見たと言ってくださる方がいらしたりと、多くの方に知っていただくきっかけになっていると感じています。

――nextに期待することはありますか?

演奏を聴きに来てくださるお客さまのほかにもホールの方や長野の音楽関係者の方にも見ていただいているようでお声がけいただくこともあり、情報掲載をとてもありがたく思っています。こうして演奏会に出演させていただいて、いろんなサポートをしていただいているので、今後引き続きお願いできましたら嬉しく思います。

――今後の活動予定を教えてください。

いつもコンサート情報に載せていただいておりますが、2023 年 2 月に上田市で「音楽×演劇×紙芝居」のコンサート、 4月29日には小諸高校の卒業生の演奏家で結成した吹奏楽団「スーパーコモロウインドオーケストラ第6回演奏会」があります。10月7日には上田市にて「歌とピアノ秋の音楽会~ドイツの香りとともに~」にてシューマン作曲の詩人の恋などドイツの音楽を中心に演奏いたしますし、11月18日には長野市で「バレエ・リュス・ピアノ・チクルス」という、加藤晃先生プロデュースの演奏会に出演させていただく予定です。また、12月16日にはアンサンブルノワイエで企画しています小編成の吹奏楽「ポミエウィンドアンサンブルコンサート」も開催予定です。そして来年はアンサンブルノワイエが結成 10 周年になるので、記念の演奏会を開催したいと思っています。

――アンサンブルノワイエについて、詳しく教えてください。

2015年に東御市文化会館のロビーコンサートに出演したことがきっかけで活動を始めました。グループ名の「ノワイエ」はフランス語で“くるみ”という意味で、お客さまのアンケートの中でいただいたご意見をもとにつけた名前です。
ノワイエはトランペットとサックスとピアノのトリオになりますが、その編成で演奏をするのは珍しく、元々その編成で書かれた楽譜も少ないので、3人でアレンジやパートを工夫しながら演奏しています。しっかりクラシックのコンサートをお聴きいただく雰囲気というよりは、小さな子どもから年齢を問わず、地域の皆さんが気軽に楽しめるコンサートを目指して活動しています。普段クラシックのコンサートにはなかなか行かないという方にも、ちょっと行ってみようかなと思っていただけるように、そしていらしていただいた方には生演奏っていいなと感じていただけるようにという想いで活動を続けています。
アンサンブルノワイエはこれまで東信地区を中心に活動をしており、松本市での演奏会に出演するのは今回初めてとなります。活動地域を広げてノワイエを皆さんに知っていただきたいなっていう思いでいたところ、今回のコンサートの情報をいただきましたので応募しました。初めての松本での演奏会がとても楽しみです。
これからもアンサンブルノワイエらしい親しみやすく楽しい演奏会をしていきたいと思います。

――最後に、これからの目標を教えてください。

現在の活動を継続し、さらに発展させていくことを目標に、誠実にコツコツと積み上げながら、精進してまいりたいと思います。

<略歴>
上田市出身。桐朋学園大学音楽学部附属「子供のための音楽教室」長野教室を経て、長野県小諸高等学校音楽科、桐朋学園大学音楽学部卒業。同大学大学院音楽研究科(歌曲伴奏専攻)修士課程修了。ピアノを岡部由美子、深沢雅美、江澤聖子、玉置善己の各氏に、2台ピアノを石岡久乃、加藤真一郎の各氏に師事。歌曲伴奏を星野明子氏に師事。第21回日本演奏家コンクールアンサンブル部門第3位、第35回愛知ピアノコンクール2台ピアノ部門金賞受賞。松本市音楽文化ホール新人演奏会、東御市文化会館「ロビーコンサート」「ピアノのゆふべ」八十二文化財団主催「山本貴志ピアノコンサート~3人のピアニストによる饗縁~」、長野市芸術館「ランチタイムピアノコンサート」、キッセイ文化ホール「長野県ゆかりのアーティストコンサート・ライブペインティング」、加藤晃氏プロデュースピアノチクルスシリーズ等多くの演奏会に出演。現在、関東と長野県内を中心に、演奏活動を行う他、後進の指導にもあたっている。トランペット、サクソフォーン、ピアノの異色ユニット「アンサンブルノワイエ」メンバー。U演奏家協会会員。

(取材:「信州art walk repo」取材部 倉島和可奈・柄澤志保・杉木有紗・香山羊一・白澤千恵子)

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