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ロケーション管理のメリット・デメリット

こんにちは。愛されセンター長こと細野です。
今回は物流において重要なロケーションについてお話しようと思います。
ロケーションの種類とそれぞれのメリット、現場目線でのコツなど参考になれば幸いです。

■ロケーションとは

簡単にいうと倉庫内での住所、それがロケーションです。
オリコンやスチール棚が入っている倉庫では、棚の1段づつにロケーションを振ります。
ネステナーが入っている倉庫では、1台ごとに。平置きの場合でもパレット1枚ずつにロケーションを振ります。

なぜロケーションを振るのか

その理由はひとつ。倉庫内で商品を探し回ることを無くす為です。

・どこに何があるかわからない
・ピッキングの際に商品を探し回ることが多い
・ベテランさんじゃないとわからない

こんな悩みを抱えている場合、在庫のロケーション管理が有効です。

ロケーションの種類

・固定ロケーション

商品ごとに保管する場所を決める方法。

【メリット】
保管場所が固定されているので、どこに商品があるか覚えやすい。欠品した商品に気付きやすい。
【デメリット】
商品がない場合(空いている場合)でも、その場所を空けておかないといけないので保管スペースにムダが起きやすい。

アイテムの入替があれば、置き場所を決定・変更する必要もあります。
シンプルな運用ですが、柔軟性に欠け、面倒な点も多い運用です。
入出庫作業は単純になるのでシステム化されていない現場で多く採用されています。

・フリーロケーション

空いている場所に保管していく方法。
【メリット】
空いている棚に商品を保管できるので保管スペースの有効活用ができる。
【デメリット】
WMSなど管理システムがないと活用できない。

1つのロケーションに置ききれなくても、アイテムの入れ替えがあっても何もする必要はありません。また保管効率があがるので、同じ倉庫でもより多くの在庫を保管することができます。
固定ロケーションのような、以下のデメリットはありません。

  • 在庫の増減やアイテムの入れ替えでレイアウト変更を強いられる!

  • 場所が空いているのに置けない!

・ダブルトランザクション

ピッキングエリアとストックエリアを分ける方法です。

【メリット】
ピッキング効率をあげられること。ピッキングエリアをコンパクトにすることで導線を短縮。ピッキングエリアには数日分の出荷量程度の在庫のみ保管することで、様々なアイテムが保管されている状況を作り、効率的なピッキング作業が可能となります。
【デメリット】
補充作業が必要なことです。
欠品した商品に対し、ストックエリアからピッキングエリアに在庫を補充する必要があります。

棚入れのコツ

  • 出荷頻度が高い商品を作業場付近に保管

よく出る商品などを作業場付近の棚に保管することで、動線の短縮による作業効率化に繋がります。

  • ピッキングミスを防止できるよう類似商品を同じロケに入れない

例えば同じ商品のサイズ違いなど同じロケに保管することでピッキングミスが生じてしまいます。同じ商品でも色違いをいれるなど、一目で違う商品と判断できるように工夫するといいでしょう。

  • 動きのない商品やロット数の多い場合の管理

動きのない商品やロット数の多い商品などは下段のロケーションに入れることをオススメします。ピッキング時にかがむのは体にも負担がありますよね。下段には上記のような商品や明るい色の商品など、パット見で識別できるような商品を入れることでロケの中で商品を探す手間が省けます。逆に腰から上の上段には細かい商品など識別が必要な商品をいれるといいでしょう。

まとめ

某家具屋さんではお客様自身が商品をロケーションからピッキングして会計まで進むという物流業務を取り入れていて、初めて経験したときは驚きました。

商品に付いているタグには商品番号とロケーションが記載されています。
この商品は14列の22番の棚に在庫しているようです。
上部に「列」番号が看板としてあります。わかりやすい!
14列の看板を探しましょう。
ここは2列目です。通路はこんな感じ。
14列の22番まで来ました。22番は写真の左下ですね。矢印で分かるようになっています。
お目当ての商品を探すことができました。
これは1~3で1セットの商品のようです。このような表示があるとより分かりやすい!

ロケーション管理されているところからのピッキング。こうしてみると意識していないだけで実は経験されてる方も多いことでしょう。

コツとしては初めて作業する方でも迷わずできるような、シンプルで分かりやすいロケーション作りを心掛けましょう。
迷う時間がもったいない。集荷時間に間に合うよう毎日が時間との戦いです。
効率よく作業を進められるよう少しでも参考になれば幸いです。
ここまでご覧いただきありがとうございました!次回もよろしくお願いします。