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死ぬほど難しい、適正な自己評価について

早いもので、9月が終わろうとしています。本格的な秋が始まります🍁

一般的に企業決算が多いとされているのは3月のため、9月の終わりは上期の終わりを指します。また、人事評価は上期・下期に分かれること通例ですので、上期決算と同時に人事評価の査定も始まります。

評価される側にとっても、評価する側にとっても、結構なストレス負荷になる時期はすぐそこに来ています💧

このストレスの正体は突き詰めると「自己評価と他者(会社)評価が一致していない」ことに尽きます。そもそも、適正な自己評価ができてる人ってどのくらいいるのでしょう?

本日は私が人事評価をフィードバックする際に感じるストレスについて列記しましたのでご参考になれば幸いです。

ちなみに具体的なストレスへの対策などは一切書いていません。「こういう類のストレスが来るから覚悟決めて臨みましょう。」というレベルです。
もし、有効な対策をご存知の方いらっしゃいましたら是非是非教えて下さい🥺


能無しほど自己評価が高い

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人事評価をつける際の悩みの大半がこちらになります。自己評価と会社評価のギャップが悪い意味で高い人です。

技術・ビジネスマインドが低い人ほど、この傾向があり、有名なところでダーニンクルーガー効果というメタ認知に関しての名称があります。

ダニング=クルーガー効果(英: Dunning–Kruger effect)
能力の低い人は自分の能力を過大評価する、という認知バイアスについての仮説。

能力が低い者ほど、適正な判断ができないということに異論を唱える人は少ないでしょうし、自分に甘くなってしまうことも容易に想像ができてしまいます。

数字が直結しない内勤者においては、評価に対してあらゆる角度からの言い訳ができてしまいますので、この現象に陥りやすいとも言えます。結果がわかりやすい営業マンであっても、「私の数字が悪いのは〜〜こういう背景があったため仕方ない!」と論点の摺り替えをされたりします。

このケースにおいて評価者は「いや、あなたの今期の成果に関しては相対的にこうなのだ」と理路整然に渾々と説明するしかありません。

それでも相手が納得することはほとんどありませんが、仕方ありません。だからこそのダーニンググルーガー効果なのです。

強いていうなら、「今期」という言葉を多用して来期への期待値につなげるしかないでしょう。


有能ほど自己評価が低い

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先ほどの例と逆です。稀にめちゃくちゃ謙虚な方がいらっしゃいます。

これはこれで結構しんどいのです。なぜなら「良い評価をつけようとしているのに、その理由を理解していない」ということは、来期以降のトラブルになる可能性があるからです。

どういった成果やプロセスを踏まえたら高い評価がとれるのか、という社内のモデルケースになるべき人が、評価されるべきポイントの認識不足では困ります。「この成果をあげたから、この評価なのだ」と結びつきを強めるフィードバックをしなければなりません。

この現象は心配性な人ほどリスクマネジメント能力が高い、という説に通じるものがあるかもしれません。とはいえ、謙虚さも一長一短です。

いずれにしても会社のフィードバックを適正に捉えれないケースとしてのお困り例でした。


努力では差が詰められない領域にいる人の評価

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「この人たち、物凄く頑張ってくれたけど、成果は正直ゼロだったな」というケースです。

努力十分にも関わらず、能力不足における厳しい結果が出た場合はとても神経を使います。これを直々にフィードバックするのは相当の根性とテクニックがいるからです。

これらはマーケティング・企画・広報・商品開発などの部署の人たちに該当することが多いです。残念なことに役職ある頭脳労働の部署においては、「誰よりも早く出社する」、「日付が変わるまで残業する」とかいった努力や誠実さで結果が補える領域ではありません。
持って生まれたセンス、もしくは確かな学識や技術に裏付いたものが結果に直結します。(そして、そういう人たちはそもそも長時間労働を最初からしてます。)

もちろん、「このプランに対しての時間軸の読みが甘かったね。」とか「市場調査のアンケート項目をもっとこう折り込むべきだった。」などの改善点を提示しながらフィードバックはできますが、「あんた、努力量と結果が伴っていないよ」という死刑宣告をどう柔らかく表現するかは、何度経験しても辛いものです。


本日のまとめ

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本日は毎年2回ほど出てくる、悩ましい評価時期について記述させて頂きました。

競争社会にいる以上はトップでテープを切る人もいれば、当然ビリッケツも出てきます。辛く厳しいですが、これは資本主義の定めです。

厄介なのは、評価には「時の運」もあるし、学閥や付き合いによる好き嫌いだけの「えこ贔屓」もあるし、人を陥れようとする「悪意」などもあります。これらを勘ぐり出すと、評価のギャップはより被害妄想の連鎖に入ります。

私自身、今まで会社から身の丈に余る評価を頂いたこともあれば、その逆もありました。その都度、喜んだり、沈んだりしていました。理由としてはやはり、適切な自己評価ができていなかったからだと思います。

また、年齢やキャリアに伴って、行うべき自己評価も変化してきます。

若かりし頃は積極的に改善点を指摘してくれる人が周囲にはいますが、30半ばを過ぎればそういう人たちも減ってきてしまいます。気づきの寄与が少なくなってくるビジネス人生中盤戦は自分でその意識を高く持つ必要があります。

足るを知り、欠を知る。

このことを肝に銘じて、今期を締めくくりたいと思います。

皆様、上期もお疲れ様でした🙇‍♂️

KCC


ありがとう画像


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