大腸がん日記　68日目

昨日と変わり映えしない、痛みしかない日。記録できることが少なくて、書いていてもつまらないんだけど……。手術って術後が辛いんだね。

入院5日目　術後2日目

前日同様に、痛みでよく眠れないまま起床時間を迎えた。ベッドを起こしてなんとか立ち上がり、洗面台で口をゆすぐ。まだ絶飲食だから水を飲むことはできないけど、ゆすぐだけでも水のありがたみを十分に感じることができた。

抗菌薬のせいか、少しだけ発熱していて、寒気は前日よりひどくなった。でも、痛みは一晩で少し楽になっていた。人体の不思議。
けど、やっぱりかなり痛い。看護師さんに「痛み止めの点滴ください。次は何時？」って何度も聞く。

快適に過ごしたくていろいろグッズを用意してきているのに、バッグからそれらを出すこともできない。立つ以外の姿勢を取ったり、ほんの少しでも荷物を持ったり、そんなことができない。歯ブラシとプラスチックのコップ以外は持てない、持ちたくないって感じ。

午前の回診で鼻の管を抜いてもらうことができた。これで水が飲める！と思ったら、管と飲食は無関係です、と。まだ絶飲食だ、と。マジか。

午後、家族が来てくれたから、ここぞとばかりに雑用をお願いする。スマホの充電器を出してコンセント挿して、とか、水分解禁に向けてペットボトルのフタを少しだけゆるめておいて、とか。そんなちょっとしたことなんだけど、忙しい看護師さんには頼めないから。

本当は今日も歩かないといけないんだけど、痛みと寒気で断念。でも何度か自力で起き上がって個室内を数歩だけ歩いてはいる。洗面台で口をゆすいだり歯を磨いたり、それだけだけど。
廊下では「くそー、腹が痛てぇー」とつぶやきながらせかせかと大股で歩く人の気配が何度もする。高速おじさん(勝手に命名)に負けてる自分が情けない。痛みに耐えてがんばる高速おじさん、私もあなたのように強くなるよ(明日から)と誓うのであった。