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朝の環境認識 2021年12月9日

おはようございます。
市場参加者も少なくなって流動性が薄くなってきています。今日の相場はどうなるでしょうか。

◆トレード手法


スタイル:ディトレード
取引通貨:GBPJPY GBPUSD GBPAUD
チャート設定:水平線(キリ番毎に50pips) 
       SMA(紫:60 青:240 赤:720 茶:2880)
監視足:1時間 5分

4本の移動平均線と水平線を基に環境認識を行い、ローソク足と移動平均線の位置関係を基にエントリー根拠を定めています。

基本はテクニカル分析を基にエントリー判断を行いますが、レートは市場参加者の総意で形成されており、また、様々な事象を網羅しているとの考えから、ここで述べている最低限度のファンダメンタルズは重視しています。

◆昨日の動き

英国で新たな行動制限(プランB)が導入されるのではとの報道があり、一時ポンドが売られる状況になりました。
昨年の厳しい感染対策中に英首相官邸でクリスマスパーティーが開かれたと報道されている問題で与党・保守党からも非難が出ているタイミングであり、イギリス下院の首相質問でこのクリスマスパーティ問題は当然取り上げられ議会で炎上。ジョンソン首相は議会で謝罪し、政府はパーティーがあったと確認することを繰り返し拒みつつ、規則の違反はなかったと主張しています。
「プランB」に関しては、その後ジョンソン首相が記者会見で、ロックダウンではなく、オミクロン型が英国内で広がっていることを受けて予防的にプランBを導入するとし、在宅勤務を推奨するほか、映画館などでマスク着用が義務付けられ、大規模イベントやナイトクラブなどではワクチン接種証明の確認を求める内容となっています。
英紙「ガーディアン」が入手した資料によると、「プランB」では、旅行者のワクチンパスポートの要件を拡大し、最大で180億ポンド(237.5億ドル)の経済的ダメージを与える可能性があると予想されています。
最近の世論調査で保守党の支持率は落ち込み、ジョンソン氏の支持率も11月に過去最低を付けています。サバンタ・コムレスが8日に実施した緊急調査によると、英国市民の半数以上、保守党支持者の間でも3分の1が首相は辞任すべきだと考えていることが示唆されており、全体の約83%は政府が市民を失望させたとし、29%はコロナ対策の制限措置に従う気持ちが低下したと回答しています。

米ファイザーと独ビオンテックは、共同開発した新型コロナウイルスワクチンについて、3回目の接種でオミクロン変異株に対しても高い効果があることが確認されたと発表し、オミクロン変異株を標的としたワクチンが必要になれば、来年3月に提供が可能になると発表しました。
このニュースを受けてリスクオン相場となり、ドル売り・円売りの相場となり、ドルストレート・クロス円が全面高とリスクオン相場の典型的な反応となっています。
経済を冷やす事態に発展することはないとの観測から、米10年国債の利回りも11月以来の1.5%台まで上昇しています。米株は全面高とはなっていませんが、先週35にまで達したVIX指数が20を切る水準まで落ちてきており、リスク許容度は上がっています。

米労働省が発表した10月の雇用動態調査(JOLTS)は、求人件数が前月比43.1万件増の1,103.3万件と、過去2番目の高水準になり、最近の雇用の伸び鈍化が需要減退ではなく、労働力不足によるものであることが示唆されています。

新型コロナウイルス禍を機に働き手がより好待遇を求め、低賃金の飲食やサービス業から離れており、労働集約型の業種では慢性的な人手不足に悩まされる可能性が高くなます。
低賃金かつ長時間労働のサービスや飲食、小売業では、特に離職が目立つ状況となっており、宿泊・飲食の離職率は6%、小売りは4%台とともに全体平均を大きく上回っています。

北京五輪の外交的ボイコットに関しては、米国に続いて、豪、英、カナダがボイコットを表明しています。
中国共産党が北京五輪を通して最も欲しいものは、大国としての国際的な認知であり、米国など主要国の要人がボイコットという形でメンツが潰されることになるので、ロシアのウクライナ侵攻に呼応した台湾侵攻を行うのではとの憶測が現実味を帯びてくるかもしれません。
日本は東京五輪の開催で協力を受けている立場ですので、米国に追随して外交的ボイコットを行えば、中国からの集中砲火を受ける可能性もあり、また、参加すれば日米同盟に支障をきたす恐れもあるので、岸田総理の判断に注目となります。
北京五輪がマーケットにとっては要注意のリスクイベントになるかもしれません。

◆今日の予定

欧米で予定されている重要な経済指標の発表もなく、株価、国債利回り、原油価格などに注意する相場展開となると思われます。
オミクロン株の感染拡大に対する警戒感は、ひとまずファイザー社製のワクチンで対処可能との安心感から和らぎ、リスクオンの流れが継続するかもしれません。
クリスマスを控えて市場参加者少なく、流動性も薄くなってきているので、昨日のような突発的なニュースでの急な値動きには注意したいところです。

英国に関しては、「プランB」導入と昨年のクリスマスパーティー疑惑でジョンソン首相への非難が集中しているので、ジョンソン首相のコメントは政治的リスクとして注意しておいた方がいいかもしれません。

ウクライナ情勢に関しては、昨日、ロシアのプーチン大統領が「ロシアは安全保障に関する提案を準備し、1週間以内に米国に送付する」とコメントしており、ひとまずはロシア側の出方を伺うことになると思います。
ここから政治的な攻防が暫くは続くかもしれません。

◆ポンド円 GBPJPY

概況

昨日は、150.50付近から149.50付近まで急落し、その後再び150.50まで戻したのち、150.00で落ち着くという上下に振れる展開で終えています。
各時間軸でのMAの動きは次の通り。
4時間足:紫MAは下向き 青MAは下向き
1時間足:紫MAは上向きから水平 青MAは下向き
5分足 :紫MAは下向き 青MAは水平から下向き
4時間足では下落トレンド継続中ですが、調整の動きとなっており1時間足では方向感が乏しい状況が続いています。
徐々に、1時間足の紫MAと青MAの乖離も埋まってきているので、調整を終えて次の動きが始まるのか注意して見ていきたいと思います。

今日の方針

9時時点 1時間足基準
今のレートから紫MAまで上昇してきた場合、紫MAの向きが下向きであれば戻り売り狙い。利確目標は150.00、149.50付近。
上に抜ければ、青MAまでの上昇を待って、青MAを根拠に戻り売り狙い。
利確目標は150.00付近。

◆ポンドドル GBPJPY

概況

昨日は、ポンド円同様にリスクオフ・リスクオンの動きに呼応して上下に振れる展開で、1.3200付近で終えています。
各時間軸でのMAの動きは次の通り。
4時間足:紫MAは下向き 青MAは下向き
1時間足:紫MAは下向き 青MAは下向き
5分足 :紫MAは下向き 青MAは下向き
下落トレンドが継続中であるため、戻り売りを狙いたいところですが、1.3200ラインが抵抗となるかどうかがポイントかもしれません。売るのであれば、しっかりと引き付けてからの戻り売りを狙いたいところです。

今日の方針

9時時点 1時間足基準
今のレートから紫MAまで上昇してくれば、紫MAを根拠に戻り売り狙い。利確目標は1.3200付近。
上に抜ければ、青MAまで待って、青MAを根拠に戻り売り狙い。利確目標は1.32450、1.3200付近。
下落の反転を狙うのであれば、紫MAが水平から上向きになるのが必要かと思います。

◆ポンドオージー GBPAUD

概況

3日連続の下落で、昨日も1.8600付近から1.8400付近へ200pips近く下落し、少し戻して終えています。
各時間軸でのMAの動きは次の通り。
4時間足:紫MAは水平から下向き 青MAは水平
1時間足:紫MAは下向き 青MAは水平から下向きへ
5分足 :紫MAは下向きから水平へ 青MAは下向き
強い下落となっており、4時間足、1時間足のレートとMAの乖離が大きくなってきています。4時間足では、直近最高値の起点である1.8500ラインを割ってきているので、このまま下落して1.8300、1.8200ラインを目指すのか、戻りを試すのか注意して見ていきたいと思います

今日の方針

9時時点 1時間足基準
1時間足基準では、今のレートと紫MAの乖離が200pips以上あるので、方針を立てることはできません。
よって、狙うとするならば5分足での根拠を探すことになります。
値ごろ感でエントリーしないように通貨強弱も参考にしながら慎重にポイントを探ることが必要です。

◆ドル円 USDJPY

概況

ドル円はリスクオフ・リスクオンで上下に振れる展開ですが、方向感が乏しい動きが続いています。
各時間軸でのMAの動きは次の通り。
4時間足:紫MAは下向き 青MAは水平
1時間足:紫MAは上向き 青MAは下向き
5分足 :紫MAは上向き 青MAは上向き
1時間足では、紫MAと青MAがゴールデンクロスしそうですので、一旦は上昇を試す展開になるかもしれません。ただし、114.00付近には赤MAもあり抵抗となるかもしれません。

今日の方針

9時時点 1時間足基準
今のレートから紫MAまで下げてくれば、紫MAが上向きなら押し目買い狙い。利確目標は114.00付近。
下に抜けた場合、113.40、113.30付近でサポートされれば押し目買いの継続。それを下抜ければ見送り。

◆まとめ

流動性が薄いので、本来であればエントリーするポイントもより慎重に見てスルーしています。
時間管理を徹底して、流動性が厚い時間帯に根拠に持ってエントリーしたいと思います。

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