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朝の環境認識 2021年12月1日

おはようございます。
今日から12月ですね。今日の相場はどうなるでしょうか。

◆トレード手法

スタイル:ディトレード
取引通貨:GBPJPY GBPUSD GBPAUD
チャート設定:水平線(キリ番毎に50pips) 
       SMA(紫:60 青:240 赤:720 茶:2880)
監視足:1時間 5分

4本の移動平均線と水平線を基に環境認識を行い、ローソク足と移動平均線の位置関係を基にエントリー根拠を定めています。

基本はテクニカル分析を基にエントリー判断を行いますが、レートは市場参加者の総意で形成されており、また、様々な事象を網羅しているとの考えから、ここで述べている最低限度のファンダメンタルズは重視しています。

◆昨日の動き

東京時間では、日本国内でオミクロン株の感染者が初めて確認されたことと、モデルナのステファン・バンセルCEOが、オミクロンについて、従来株に対する既存ワクチンの効果がはるかに弱いとの見通しを示し、オミクロンに特化したワクチンをまとまった規模で製造できるようになるには、数カ月を要するだろうと警告したことからリスクオフの展開となって、株価は下げて円が買われる展開となりました。

NY時間に入ると、パウエル議長の議会証言での発言で、「物価上昇がより広範囲に拡大し、インフレ高進リスクが高まった」という見解を示し、インフレの「一過性」という表現について、「一過性という文言の使用をやめる適切な時期の可能性がある」と述べ、堅調な経済動向に加え、高インフレが来年半ばまで続くという見通しを踏まえ、次回のFOMCで、テーパリングのペース加速を巡り討議する公算が大きいとの見解を示しました。
オミクロン株の影響については、「インフレや失業に関するデータ、オミクロン株の進展についても確認していく」と述べ、今週と来週発表になる11月分の雇用統計や消費者物価指数(CPI)の内容と、オミクロン株が米経済に与える影響を精査し、テーパリングの加速が適切かどうかを最終判断するとしています。

この発言を受けて、米国債利回りは短期は上昇し、長期は下落して、株価は大きく下落しています。

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CMEのFEDウオッチでも、2022年6月で利上げする確率は70%以上に上昇しています。
原油は、一時、65ドル/バレルを割り込む水準まで売りが先行しVIX指数も大きく上昇しています。
ドルは一時強くなりましたが長続きせず、少し神経質な動きとなっているかもしれません。

米国の足元の景況感は、コンファレンスボードが発表した11月の米消費者信頼感指数は、インフレ高進と新型コロナ感染拡大の懸念から9カ月ぶりの低水準となり、雇用の着実な伸びや賃金の力強い伸び、過去最高値水準にある株価に押し上げられ、消費者信頼感はパンデミック初期の水準を大きく上回っていますが、新型コロナ感染の再拡大と数十年ぶりの高インフレにより信頼感の持続的な回復が阻まれているかもしれません。
また、米消費者のサイバーマンデー(11月29日)のオンライン支出額は107億ドル(約1兆2100億円)と、過去最高を記録した前年の108億ドルを下回ったとアドビが明らかにしています。セールの値引きが控えめだったほか、供給不足が影響したとの見解が示されていますが、それでも1日当たりの支出額としては今年最多で、毎分1200万ドルが消費されています。

◆今日の予定など

今日は、米国のADP雇用統計、ISM製造業景況指数の発表が行われます。
12月のFOMCまでの経済指標の内容が、テーパリング加速を後押しする内容であれば、より利上げ期待が高まってくるかもしれません。
ADP雇用統計は3日に発表される雇用統計の先行指数として、労働市場の環境を推し量ることになるとは思いますが、オミクロン株の影響が考慮されていないので、どこまで材料視されるかは不明な点もあります。
ISM製造業景況感指数では、今回のサーバーマンデーでも供給不足が影響して売上減に繋がったとの見方もありますので、サプライチェーンの問題、人手不足の問題が解決できているのかどうかなどを見極めることになると思います。

パウエルFRB議長がタカ派に変わったとの認識から、ドルの買い支え要因になってはいますが、昨日は2年債などの利回りは上昇したが、長期債の反応は限られています。市場では、オミクロン株の経済への影響を確かめるまでは、FRBも早急に動くのは難しいとの声もあり、直近の経済指標よりもオミクロン株が米国で感染を抑えることができるかが焦点になりそうです。
現時点ではオミクロン株へのネガティブニュースに対する市場の反応が強く、今日もオミクロン株のネガティブニュースによりリスクオフが強まる可能性に要注意かもしれません。

豪の第三四半期(7-9月期豪)国内総生産(GDP)では、7-9月期豪民間設備投資が、市場予想を下回る2.2%減になったこともあり、GDPの悪化も予想されており、第三四半期中に豪州の2大都市(シドニーとメルボルン)で厳しいロックダウンが行われていたことで、大きな落ち込み予想となっています。市場予想よりも更に悪化するようであれば、12月7日に行われる今年最後のRBAの声明文の内容に変化がみられる可能性もあり、原油などの資源価格の下落などから豪ドルの重しになってくるかもしれません。
今朝の、オセアニア株式市場も下げて始まっていますので、豪ドルの弱い環境は続くかもしれません。

◆先月の通貨強弱

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先月は、ドルと円が強く、特に11月後半はドル高の傾向がより強まり、ドル円は一時115.520円まで上昇しましたが、月末に入り、オミクロン株への警戒によるリスクオフの動きで円が買われて、113円台前半の月初水準まで下げて終えています。
ポンドは、利上げせず据え置き決定となったことから総じて弱く、豪ドルも利上げ時期が不明瞭なため月を通して売られる動きとなっていました。
今月は、利上げ期待とオミクロン株に対する警戒感からより神経質な動きになるかもしれません。

◆ポンド円 GBPJPY

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9時時点 1時間足基準 150.600
月足では、10月の陽線を打ち消す大陰線で終えています。
昨日も151.50円付近から一時149.80円付近まで売られましたが、150.50円まで買い戻されて終えています。
紫MA、青MA共に下向きですので、引き続き紫MAまで上げてくれば戻り売り狙い。利確目標は150.50,150.00円付近。
朝の段階では、昨日の最安値から反発してきており150.50、151.00円付近でチャートパターンを形成して紫MAが下向きから水平に変わるようであれば、紫MAでの押し目買い狙いも想定しておきます。この場合の利確目標は151.50、152.00円付近まで。

◆ポンドドル GBPUSD

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9時時点 1時間足基準 1.32984
月足では、10月の上昇の起点を下回る大陰線で終えています。
昨日は、パウエル議長の発言もあり1.3350付近からWトップを付けて大きく下落していますが、紫MA付近まで戻して終えています。
紫MAは水平、青MAは下向きとなっており、この位置でレンジを形成して調整の動きになるかもしれません。
紫MAが水平なので、短期足の動きも考慮しながら、紫MAの上で押し目を作れば押し目買い狙い。利確目標は1.3350、青MA付近まで。
紫MAの下で戻り目となれば戻り売り狙い。利確目標は、1.3250、1.3200付近まで。

◆ポンドオージー GBPAUD

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9時時点 1時間足基準 1.86598
月足では陽線で終えており、10月の下落の起点付近まで戻っています。
昨日は、上下に大きく振れる展開で1.8650付近から1.8800付近まで情報して、その後、紫MAがある1.8670付近まで下げてきています。
紫MAは水平、青MAは上向きで、朝の段階では紫MAの上に抜ける動きを見せています。
今日は、紫MAを上に抜けて、押し目を付ければ押し目買い狙い。利確目標は1.8700、1.87500付近。
売るのであれば、紫MAで戻り目となれば戻り売り狙い。利確目標は1.8650、1.8600付近。

◆ドル円 USDJPY

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9時時点 1時間足基準 113.289
月足では、上髭の長い陰線で終えています。
昨日は、東京・ロンドンと売られてNYに入ってパウエル発言で大きく買い戻されましたが、紫MAで反発して下げて終えています。
紫MAは下向き、青MAも下向きですので、紫MAまで上がってくれば戻り売り狙い。利確目標は113.00円付近。
紫MAの向きが水平に変わって、レートが上に抜け押し目となれば、押し目買い狙い。利確目標は114.00円付近。

◆まとめ

今年最後の月に入りました。良い締めくくりが出来るように慎重に取り組んでいきたいと思います。
オミクロン株に対する情報が錯綜していますので、利上げ期待とオミクロン株に対する警戒感が混在する神経質な動きには注意したいと思います。

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