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朝の環境認識 2021年11月17日

おはようございます。
昨日は、米・英の指標結果が好調で、利上げ期待が強い通貨とそうでない通貨の差が明確に出ています。今日の相場はどうなるでしょうか。

◆トレード手法

スタイル:ディトレード
取引通貨:GBPJPY GBPUSD GBPAUD
チャート設定:水平線(キリ番毎に50pips) 
       SMA(紫:60 青:240 赤:720 茶:2880)
監視足:1時間 5分

4本の移動平均線と水平線を基に環境認識を行い、ローソク足と移動平均線の位置関係を基にエントリー根拠を定めています。

基本はテクニカル分析を基にエントリー判断を行いますが、レートは市場参加者の総意で形成されており、また、様々な事象を網羅しているとの考えから、ここで述べている最低限度のファンダメンタルズは重視しています。

◆昨日の動き

英雇用統計は、一時帰休者支援制度終了の影響が懸念されていましたが、10月の被雇用者数は前月比16万人増加し2930万人、7-9月の失業率(ILO方式)は4.3%となり、6-8月の4.5%から改善しています。
一時帰休者支援制度の終了によって、失業者が増えることは無かったですが、経済的非活動(職に就いていない人)約870万人(21.1%)と大きく変化していません。
3か月週平均賃金の総支払の伸びは前年比+5.8%と引き続き伸びていますが、賞与を除くと前年比+4.9%と、前月の+6.0%から減少しています。この点は少し気がかりですが、今日の消費者物価指数などに大きく影響を及ぼさなければ、引き続き12月での利上げ期待は高まっていくと思います。

米小売売上高は、10月は前月比1.7%増と、市場予想を大きく超えて増加し、増加は3ヶ月連続です。供給の制約が続く中、年末商戦が早めに始まったことで押し上げられたとみられ、インフレ高進が消費支出を抑制していない可能性が示唆されています。
自動車・部品が1.8%増と、前月の1.2%増から伸びが加速し、ガソリンスタンドもガソリン価格の高騰を反映し3.9%増、オンラインストアも4%増加しています。一方、飲食店は横ばい、衣料品は0.7%減少しています。
その後に発表された鉱工業生産も好調で、設備稼働率も上昇し、米国の工業生産がコロナ禍前のレベルに戻っていることを示しています。
小売売上高が堅調に推移し、小売企業の決算発表も良好なスタートを切ったことで、インフレが消費者の妨げになっていないことが見られて、経済が順調に回復していることが示唆されています。

米セントルイス連銀のブラード総裁は、米インフレ率の急上昇に対応して金融当局は刺激策の縮小を加速すべきだとの見方を示し、インフレのリスクを適切に管理するためには、FOMCは次の数回の会合でよりタカ派的な方向に進むべきだと考えると述べました。また、テーパリングを月額300億ドルに増額すれば来年3月末までの利上げが可能となるとし、テーパリング終了前でも利上げは可能ではないかと述べています。

豪RBAは、議事録発表とロウ総裁の会見があり、これまでは2024年までは利上げしないとの見解でしたが、2023年に利上げを行う可能性にも含みを持たせています。

利上げ時期が近いドル、ポンドとそうではない豪ドル、円の差が強弱として明確についた日だったと思います。

◆今日の動き

今日は、英国の消費者物価指数、小売物価指数、生産者物価指数の発表があります。雇用に関しては、BOEが考える利上げ条件にひとまず及第点となっていますので、今日の結果が市場予測内であれば、12月利上げ期待がより高まると思います。
インフレ率に関しては、BOEの目標である2%の2倍程度の4%前後で推移することは既に予測されており、もし、5%を超える水準となってくると12月での利上げ決定の予測がより高まってくるかもしれません。
物価水準はこれでハッキリすると思いますので、あとは消費者の購買行動が米国の様に景気回復を裏付けする内容になってくるかが次のポイントかもしれません。

バイデン米大統領は、FRB 議長職に関するニュースを今後4 日前後で発表すると述べています。市場では、ブレイナード氏をFRB議長に検討中との噂も流れており、この関連ヘッドラインには要注意かもしれません。
パウエル議長から、よりハト派のブレイナード氏が議長に変われば、より利上げには慎重で忍耐強いと思われることで、ドル売り要因となるかもしれません。

その他米国の重要な経済指標の発表はありませんが、昨日同様にFRBメンバーの発言には注意が必要です。

◆ポンド円 GBPJPY

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9時時点 1時間足
昨日は、英雇用統計の結果を受けて大きく上昇しています。
紫MAは上向き、青MAは下向き。
青MAが水平になり、紫MAがゴールデンクロスしてくれば、上昇トレンドとなるか?
今日は、今のレートから青MAまで下げてくれば押し目買い狙い。この際に紫が追いついてきて、紫の根拠も合わされば、赤MAまで上昇することも想定します。
売りが強い場合には、青MAを根拠に戻り売り狙いですが、紫MAの向きが上向きの場合は要注意です。売るのであれば、紫MAは水平になっていて欲しいところです。
10月後半に157.7円付近から下落しています。その際には、常にレートは青MAの下にありましたが、昨日でレートが青MAの上に抜けています。ここからは、直近の動きとは少し異なる動きになるかもしれません。

◆ポンドドル GBPUSD

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9時時点 1時間足
昨日は、英雇用統計の結果も好調でしたが、それ以上に米国の指標結果が強くNY市場に入ってドルが買われた結果、日足では上髭の長い陽線となり、上値が少し重たい印象です。
紫MAは上向き、青MAは下向きで、レートは紫MAの下にあります。
基本は、紫MAを根拠に買い狙い。利確目標は青MAまで。
青MAまで上がれば、戻り売り狙い。
売るのであれば、紫MAが水平から下向きに変わり、紫MAで戻り目が確認できれば売り狙い。

◆ポンドオージー GBPAUD

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9時時点 1時間足
ポンドオージーも昨日は大きく上昇しています。
紫MA、青MA共にやや上向きですが、レートに追いついてきていません。
赤MAがレジスタンスになっていますので、ここから更に上昇するには、紫MAがレートに追いついてきてサポートとして機能することが必要かもしれません。
今日は、赤MAでのレジスタンスを意識して、5分足の紫MAを監視しながらの売り狙い。目標は、紫、青MAまで。
紫、青MAまで下げてくれば押し目買い狙い。
値幅調整となるか、時間調整となるか注視していきます。

◆まとめ

昨日は、利上げ期待がそのまま通貨強弱に表れた形になっています。今日の英国消費者物価の発表で、さらに顕著になっていくのか注視していきたいと思います。



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