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朝の環境認識 2021年12月8日

おはようございます。
今朝は冷たい冬の雨ですね。今日の相場はどうなるでしょうか。

◆トレード手法


スタイル:ディトレード
取引通貨:GBPJPY GBPUSD GBPAUD
チャート設定:水平線(キリ番毎に50pips) 
       SMA(紫:60 青:240 赤:720 茶:2880)
監視足:1時間 5分

4本の移動平均線と水平線を基に環境認識を行い、ローソク足と移動平均線の位置関係を基にエントリー根拠を定めています。

基本はテクニカル分析を基にエントリー判断を行いますが、レートは市場参加者の総意で形成されており、また、様々な事象を網羅しているとの考えから、ここで述べている最低限度のファンダメンタルズは重視しています。

◆昨日の動き

中国恒大集団を巡る状況については、ドル建て債の利払い確認できず、猶予期限切れとなっています。中国恒大のオフショア債としては初のデフォルトになった可能性があります。
これまでは、猶予期限切れの直前に利払いを実行するなどして、自転車操業的にデフォルトを回避してきましたが、今回は資金繰りの厳しさが続いておりデフォルト状態に陥っています。
今週の展開を経て、同社が中国で過去最大規模の債務再編に向かっていることが鮮明になり、最後の瞬間に予想外の秘策が出てこない限り、192億ドル(約2兆1800億円)のオフショア債保有者は大幅な元本削減に直面することになります。
中国恒大に対して、中国当局は全面関与してオフショア債務の再編に乗り出す方針を打ち出しており、広東省政府は恒大に監督チームを送り込むと発表し、広東省政府系企業幹部が共同責任者に就くリスク管理委員会の設置も決まっています。中国政府は社会的な混乱を避けるため国内の住宅購入者への物件引き渡しや取引先の保護に力点を置いて、恒大問題の軟着陸をめざす方針です。
オフショア債は海外投資家が多く保有しているとみられ、債務再編が「過度な国内優先」と映れば、投資家の反発を招く可能性もあり先行きは未だ不透明です。
猶予期限切れとなっても、中国恒大、中国政府ともにダンマリを決めこむということは、国内の混乱を抑えることのみに注力している表れてかもしれません。

市場ではこの動きを全くネガティブ材料視しておらず、リスクオン相場となっており、株・原油などのリスク資産は軒並み上昇しています。

為替も、豪ドル、加ドルなどリスク選好通貨が強い展開となっています。

豪は、RBA金融政策決定会合で、政策金利の据え置きを発表しました。
・22年2月会合で、資産買い入れプログラムを見直す
・賃金の伸び低くインフレ圧力は他国より弱い―RBA利上げ急がず
・オミクロン株は不確実性要因だが、景気回復妨げない―ロウRBA総裁
・最新の四半期インフレ報告書
 経済成長率見通し 前年比
 21年+3.0%(4.0から下方修正)、
 22年+5.5%(4.0から上方修正)
 23年+2.5%
RBAは9月にテーパリングを開始しており、QE削減計画を据え置き、22年2月中旬まで継続も22年中旬以降は見直す方針を打ち出しました。
これがややタカ派的と捉えられたのか、豪ドルは素直に反応し、リスクオン相場の動きと重なって上昇しています。
金融先物市場ではインフレ加速が一時的で終わらないとの見方から22年末までに3回の利上げを織り込んでいます。
ここ最近、NZが利上げしようが豪州がYCCやめようが市場は反応せず売られ続けてきたのに、昨日の動きは少し驚きをもってみています。

オミクロン株の致死性が恐れたほど高くなく、景気回復が軌道を外れることはないとの見方を背景に、今週はリスク資産が持ち直し株価などが上昇していますが、ゴールドマン・サックス・グループは、株式の押し目買いを急ぐ動きに警鐘を鳴らしています。
12月はボラティリティーが突発的に拡大する余地があり、リスク指標はまだ買いシグナルを発していないと指摘しています。
オミクロン変異株拡大と同時に米金融当局がタカ派に傾斜したことで、トレーディングではあらゆる形での難題が短期的に発生し続けると分析しています。
その一方で、ドイツ銀行の指標はリスク資産が底に近づいている可能性を示唆しており、結局、相場のことは相場に聞くのが正解なのかもしれません。

米ロ首脳会談がオンラインで開催され、バイデン大統領は、ウクライナにロシアが軍事的な攻勢に出れば経済制裁で応じると警告し、緊張の緩和を求めました。
そのうえでバイデン大統領は緊張緩和と外交による問題解決に戻るよう求めたとし、両首脳は、それぞれの担当に協議を継続するよう指示したということです。
一方、ロシア大統領府によると、プーチン大統領は、ウクライナの領土で危険な試みを行いロシアの国境付近で軍事力を増強しているのは、むしろアメリカなどNATOだと強調したうえで、NATOの東方拡大や周辺国でのミサイルシステムの配備などをしないという、法的に拘束力のある保証を得ることに真剣に関心があると伝えたということです。
会談は平行線となっており、米国は、ロシアがウクライナに侵攻した場合、米国は海底ガスパイプライン「ノルドストリーム2」の停止に合意するようドイツに求める方針との情報もあり、ロシアの銀行やコモディティー輸出に対する制裁なども検討されています。
天然ガス、原油などの価格に対する影響がどうなるか注意が必要です。

◆今日の予定など

今日も重要な経済指標の発表は予定されていませんが、米国のJOLT労働調査では10月の企業の求人状況を把握することになります。

昨日に引き続き、株価などの動きに注意しながら為替の動向を探る展開になると思われます。
中国恒大問題や北京五輪の外交ボイコット問題など中国に関する話題については市場はデカップリングしており、オミクロンの警戒感が和らぎ、今日も引き続き株高・原油高の流れになるかもしれません。

ただ、クリスマスを控えて流動性も低下していることから、突発的なニュースによる市場の急展開には注意しておきたいと思います。

◆ポンド円 GBPJPY

9時時点 1時間足 
昨日は、151.00付近まで上昇し150.30付近まで下落して終えており、日足では上髭の長い十字線となっています。
MAの状況は次の通り。
4時間:紫MA下向き 青MA水平からやや下向きに変化
1時間:紫MAは水平 青MAは下向き
5分足:紫MAは下向きから水平 青MA上向きからやや下向きに変化
レートは、1時間足の紫MAの上にあり、4時間足では下落トレンド、1時間足、5分足ではノントレンドの状況。
基本は4時間足のトレンドに従い、売り目線で見ていきますが、売るならしっかりと戻りを付けたタイミングを狙いたいところです。
今のレートから青MAまで上げてくれば、戻り売り狙い。
利確目標は紫MAまで。
買うのであれば、紫MAの上で推移し紫MAが水平から上向きに変わるタイミングで5分足の根拠で押し目買い狙い。
利確目標は青MAまで。
今の位置から売るのであれば、下値抵抗は150.00、149.80付近を想定。
このラインを明確に下抜けて、紫MAが下向きに推移してくれば追撃の売りもあり得るかもしれません。

◆ポンドドル GBPUSD

9時時点 1時間足
昨日は、1.3290付近まで上昇の後、その後1.3200付近まで下落し、1.3250付近まで戻して終えています。
MAの状況は次の通り。
4時間:紫MA下向き 青MA下向き 紫MAは茶MAをデッドクロス
1時間:紫MAは下向き 青MAは下向き
5分足:紫MAは上向き 青MAは下向き
4時間足、1時間足では下落トレンドが継続中で、5分足では戻りを試している状況。
売り目線で見ていきますが、1.3200付近では直近で何度も反発しているので、ここでの反発の動きには注意したいところです。
基本は、紫MAを根拠に戻り売り狙い。利確目標は1.3200。
買うのであれば、レートが紫MAを上に抜けて、紫MAが水平から上向きに変わるのであれば、紫MAを根拠に押し目買い狙い。利確目標は1.3300。
買いの場合の上値抵抗は、1.3260付近か。
青MAまで上がってくれば、戻り売り狙い。利確目標は1.3250付近。

◆ポンドオージー GBPAUD

9時時点 1時間足
昨日は、朝のうち紫MAに沿って推移し、RBA政策金利発表後から大きく下落。豪ドルが強く、ポンドが弱含んだことも重なり、1.8850付近から1.8600付近まで約270pipsの下落となっています。
MAの状況は次の通り。
4時間足:紫MAは上向き 青MAは水平から上向きに変化
1時間足:紫MAは下向き 青MAは上向き
5分足:紫MAは水平 青MAは下向き
1時間足、4時間足では上昇トレンドの押し目となるのか、ここを下に抜けてトレンドの転換となるのか見極めることになります。
今の位置はレンジ下限でもあるので、この位置から売るにはそれなりの根拠が必要。売るのであれば、レンジ上限付近に引き付けてから戻りを売りたい。
売るのであれば、今の位置から青MAまで上がってきて、青MAの向きが水平から下向きであれば戻り売り狙い。利確目標は1.8600付近。
買うのであれば、5分足のタイミングで根拠を探すことになりますが、1時間足の茶MAを上抜けてからの押し目買いが狙いやすいかもしれません。
昨日、オーバーシュート気味に下落しているので、今日は調整の動きを想定して、時間調整でレートに紫MAが追いつてくるのを待つ動きになるかもしれません。

◆ドル円 USDJPY

9時時点 1時間足
昨日は、上昇から始まり青MAで反落して紫MAまで下げてきており、紫MAと青MAの間で保ち合いの状況になっています。
MAの状況は次の通り。
4時間足:紫MAは下向き 青MAは上向きから水平に変化
1時間足:紫MAは上向き 青MAは下向き
5分足:紫MAは下向き 青MAは水平から下向きに変化
1、4時間足は方向感が乏しく、5分足では下落の動きとなっています。
基本的には、紫MAと青MAのレンジの動きを想定していきたいと思います。
今の位置から、紫MAまで下げてくれば紫MAを根拠に押し目買い狙い。利確目標は青MA。
青MAまで上げてくれば、戻り売り狙い。利確目標は紫MAまで。

◆まとめ

朝の段階では、いずれのペアも方向感が乏しく東京時間はジリジリした展開になるかもしれません。
流動性が乏しくなってくるじきですので、時間管理を徹底してテクニカル的根拠が効きやすいポイントでエントリーすることが重要です。



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