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こんにちは。元銀行員 勤続10年、法人融資営業をしていた谷本と申します。
現在は独立して、主に中小企業の財務担当者のアウトソーシング事業を行っています。

今回は、銀行対応における預金の見せ方について、ご紹介します。
見せ方次第で審査姿勢が変わるケースも多々あるため、融資を検討している場合は預金残高にも注目しましょう。

ぜひ、参考にしてみてください。

融資にお悩みの方は、弊社にご相談ください。
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定期や積立の依頼が来る2つの理由

定期や積立の依頼が来る2つの理由

銀行取引をしていると定期や積立の依頼を受けることがありますが、これには2つの側面があります。

  • 担当者の目標達成のため

  • 複合取引をするように指示が出ている

それぞれ詳しく見ていきましょう。

担当者の目標達成のため

1つ目の理由として、単純に担当者の目標があり、お願いをしていることが挙げられます。
メガバンクではあまりありませんが、中小の地銀や信金になると預金集めも重要な仕事です。安定して貸し出しをする原資を調達するためには定期預金が欠かせません。
(企業への貸し出しの原資は基本的に預金です)

そういった中で、少し金利を優遇した定期預金を企画し、販売をすることもあります。個人向けのみ、法人にも販売ができる商品など場合によって内容はさまざまです。

複合取引をするように指示が出ている

もう1つの理由として、融資取引のみで売上の回収口座となっておらず、複合取引をするように支店長または本部から指示が出ているケースが挙げられます。

銀行は融資審査の際、3~6か月程度の普通預金平均残高を見ています。
例えば、この平均残高が1,000万円あれば、3,000万円融資しても実質2,000万円とも考えられます。
このことから、預金残高は融資のポイントとなっているのです。

この場合には、融資後の預金平均残高についても支店長や本部から指示が出ていることが多いでしょう。
平均預金残高維持について担当者から社長に、お願いベースまたは融資金額が大きい場合などは「コベナンツ」といって銀行と企業の約束事として契約条件に盛り込まれている場合もあります。

預金の平均残高の期待に応えられない場合

預金の平均残高の期待に応えられない場合

企業によっては、売上の回収口座や支払い口座としての利用が難しく、預金の平均残高という期待に応えられない場合は、定期預金や定期積金で物理的に預金残高を作ることがあります。

しかし、銀行内では預金平均残高は預金平均残高、定期は定期という考え方もあり、難しいところがあります。
調達金額を増やしたい銀行なのだとすれば、何で折り合いをつけるのか?
重要なのは、コミュニケーションです。
このコミュニケーションは担当者だけではなく、できるだけ決裁者に近い人物と行う必要があります。

預金のない企業にお金は貸さない

預金のない企業にお金は貸さない

「お金を借りるとき=お金がないとき」
このように考える方は多くいますが、貸す側の気持ちになって考えてみてください。お財布に全くお金がない人に、自分のお金を金利1~2%で貸すでしょうか?

例えば、1,000万円貸すのであれば300万円くらいは持っていてほしいと思う方が大多数だと思います。中には、「いやいや自分事だと500万円はないと」と考える方もいるでしょう。
この気持ちは、銀行も同じなのです。

預金が減る前に借入を検討しよう

預金が減る前に借入を検討しよう

上記の通り、お金がないと人はお金を貸しにくい心理を持っています。
そのため、一定の預金残高を下回りそうになったら、融資にて補充をすることをおすすめします。

一つの目安は、「月商」です。
例えば、月商を下回る預金残高で決算着地しそうなのであれば、借りてでも預金残高を維持するべきでしょう。
もう一つの目安は、「前期決算時点の預金残高」です。
前期決算よりもお金が減っているのであれば、キャッシュフローが一年間でマイナスになっています。
営業キャッシュフローがマイナスだったとしても、せめて財務キャッシュフローで補い、全体のキャッシュフローはプラスで着地させましょう。

融資や預金の悩みはぜひ弊社に相談を

融資や預金の悩みはぜひ弊社に相談を

銀行の目線というのはこういうものなのです。
本記事の内容が、皆さんのご参考になると幸いです。

「実際にうちの会社だとどうなんだろう?」
そう思われた方、まずはご相談ください。

相談に関する質問については、以下の記事でお答えしています。

お問い合わせは、DMもしくは問い合わせフォームからお願い致します。

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主に銀行融資関係(資金調達)のコンサルを行っています。

資金調達が出来た際の成功報酬は基本的に頂いておりません
理由としては・・・
・1度融資を利用する企業は、その後、2回目、3回目と利用があります。
・長いお付き合いをすることで、お互いの信頼関係を築くと共に、今後の資金繰りについて責任を果たすためです。
ですので、契約先とは最低でも毎月1回は定例でコミュニケーションを取らせて頂き、その都度、資金調達のタイミングや事業方針などについても議論をしております。

社長の望む調達金額を受けられる決算書の作成を得意とします。

銀行融資にはいくつかポイントがあります。
粉飾などによらず、目指す決算書にたどり着くよう、決算月の約半年前からすり合わせを行います。
このすり合わせとは、紙面による数字との睨み合いに留まりません。企業における営業活動など、包括的に関わっております。
これは、税理士や一般的なコンサルタントでは分からない分野です。

お客様によりますが、御社での私の名刺を作ってもらい、銀行対応全般をお任せ頂いております。
銀行対応において、代表者や責任者の方にご同席頂くのは、基本的に初面談時と契約時のみです。
融資実行までの中間の交渉は、全て私がお引き受けします。
(金融機関や個別対応でお受けできない場合もあります。)
CFO的な立ち位置で長きに渡りお役に立てればと思います。
創業融資のお問い合わせも多く頂いております。(R3年実績30社程度)

創業計画書の書き方にお悩みではないでしょうか?
大口の資金調達のコーディネートも行います。
これから事業が大きく成長する中で、どのように銀行と付き合おっていくべきかお悩みではないでしょうか?
収益物件購入、不動産業者、保険営業マンからのご相談もあります。

ご自身では分からない銀行のこと、たくさんあります。
銀行内には独自のルールや文化が満ちあふれています。

現在、お付き合いを頂いている企業は東京が主ですが、リモート対応も可能です。場合によっては出張も致します。

事業を頑張る経営者の皆さまのお役に立てる記事をこれから書いていきたいと思っております。
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