マガジンのカバー画像

ショートシナリオ

10
試作したショートシナリオ一覧
運営しているクリエイター

2020年9月の記事一覧

ショートシナリオ「ネコレター」

シナリオセンター創始者の新井一さんは、奇しくも「ドラマとは変化である」と言った。ならばドラマの中にこそ、今の時代を読み解く鍵が見出せるのかもしれない。 文章を書くことへのリハビリとして、かつて試作したショートシナリオをここに載せていきたいと思う。アイデアが枯渇し、締め切りに追われながらも生命を燃焼させた懐かしき苦悶の日々。本科コースに進んで初めて試作したシナリオがこの「ネコレター」でした。気負って「回想」使いまくってるところとかいろいろ恥ずかしいけど、「人格」と「作品」は切り

ショートシナリオ「えくぼ」

昔書いたシナリオの一つ。ヒューマンドラマにチャレンジしてみた。ストーリーじゃなくてシーンを描け、としつこく言われてそれを意識して書いた作品。結構初期の頃の方だと思うが、ノート見直すとミステリ系やら色んなアイデアを出しては行き詰まり…を何度も繰り返しててこのシナリオに至るまでに相当悶絶している様子が伝わる。昔は書いててしっくりこなかったけど、今改めて読むとぐっとくるものがあってびっくり。結局ストーリー書いてるけど。でもまあ過去の自分頑張ってたんだなって少し思った(笑)。 ■タ

ショートシナリオ「これが死神の生きる道」

昔書いたシナリオの一つ。テーマは「親子」。親子の対立、葛藤を浮き彫りにするためにあえて虚構の世界を設定してみた。案外テーマ性の強い内容になったが、当時はそういうのあまり書かなかった。改めて読むと、それなりに普遍性は感じるが、自分のいまいちいけてないセンスが所々に出てるなと思う。鎌を持つ死神って、かなりステレオタイプだし。 ■登場人物 三木坂純也(29) 無職 三木坂浩一(59) 純也の父 三木坂朱美(54) 純也の母 ■本文 ○アパート・全景(夜)    築三十年ほど

ショートシナリオ「三沢望の憂鬱」

学園もののコメディです。昔書いたシナリオの一つ。課題は「おせっかい」でした。珍しく笑いの神が降りてきた。クラスで読み上げたときにクスクス笑いが聞こえてきて、笑ってもらえることの楽しさを教えてくれた思い出深い作品。ちょっとくどいけど、キャラもシナリオも個人的に気に入ってます。 ■登場人物 三沢望(16) 高校二年生 石田一郎(31) 望の担任 桐島慎吾(17) 野球部キャプテン 小寺千佳(16) 望の友達 三沢芳江(42) 望の母 伊藤まどか(33) 教師 ■本文 ○三