![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/138410881/rectangle_large_type_2_854a476e392dcb46ccd964cd1d256116.png?width=800)
リメイクとリスペクト
![](https://assets.st-note.com/img/1714006277462-2W64rIJNXt.jpg?width=800)
カズオ・イシグロ脚本がいいです
びっくりするほど
黒澤「生きる」を尊重し
映像、カットワーク、構成見事に
トレースしてるのだけど
ちゃんと英国の映画になっていた
スタッフの皆さんが相当のリスペクトを
持って製作にあたっていたのがわかる
それでも
セリフや小道具のディテールに
洗練が加味されていて
とってもジェントルな映画に仕上がっていた
それはおそらく脚本家による成果だと思う
黒澤「生きる」の主人公が焦ったいほどに口下手なのに対し
ビル・ナイは言葉少なだがきちんとコミュニケーションしている
カズオ・イシグロがそうさせている
だから心地よい後味がある
ハットの形の違い
労働者階級の被る帽子と紳士のそれ
小道具一つにも十分な目配りがされていて
原作の明らかに派手な色の帽子にせずとも
その意図が伝わるものだった
もちろん白黒映画の原作だから意図あるメリハリだったとは
思うのだが
ここまで丁寧にリメイクされていながら
原作よりも時間短く仕上げているのには本当に脱帽した
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?