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3ヶ月自宅警備しながら考えた「仕事」の存在意義

こんにちは,ねずみオヤジです。

今日は3ヶ月ほど自宅警備をしていた話をします。

以下お付き合いください。

気がついたら地面を這いつくばっていた話


本格的な夏に入りかけたある夜のこと。
その日は雨が強かったので,
自転車には乗らず,徒歩で出勤中でした。


大きな幹線道路で
赤信号を前に,時計をチラリ。


うん,時間は問題ないな…
青信号に鳴ったのを確認して,横断歩道を
わたり始め…


気がついたら,
地面に這いつくばっていました。


なぜ,地面に倒れているのかも理解できず,
手に持っていたはずの傘もなく…
体中に感じる強い衝撃。
痛みを感じる余裕もなく…


周りの人たちが,
大騒ぎしている声が耳に入ってきて…
ようやく,


「あ,私…車にはねられたのか…」


と理解しました。


善意の通行人が,
私の傘を拾って,いつまでも返してくれなかったり,
担ぎ込まれた救急車内で,
私の血圧の高さに隊員がドン引きしてたり…


幸い,大きな骨折や出血はないということで,
23時半すぎに,知らない病院から放り出され,
大雨の中,現在地も細くできず途方に暮れたり…

ようやく捕まえたタクシーも,
道を間違えまくって酷いメーター料金になったり


警察の怠慢で,
加害者の保険会社と10日以上連絡が取れず,
無保険を疑ったり…



まあいろいろありましたが。


それらは,一時的な災禍であり,
笑い話,ネタで済む話です。


問題はここから


3ヶ月の自宅警備業務


地面に倒れたときの体勢が
よほど悪かったのでしょう。


事故時の負傷4ヶ所のうち
3ヶ所は1ヶ月もせずに治癒しましたが。


右肘だけは,
強い痛みと痺れがいつまでも抜けません。


職場は

「完全に良くなってから戻ってきてください」

というスタンスです。


急かされないことはよいことかもしれませんが,
「完全に良くなる」
までは無収入のまま。


もちろん,事故なので然るべき補償は
受けられるのでしょうけど,
逆に言えば,職場復帰までは
補償やら賠償やらの手続きは開始しないことも
意味します。


乏しい貯金で食いつなぎつつ…
時間はあっても,
自由に使えるお金が乏しい以上…


1日1回…
近所の整骨院に通う以外には
なにもすることはなく,できることもありません。


幸い,利き手の肘以外は問題ないので
日常生活には大きな支障はないものの…
キーボードで長文を打つのは困難。


結局…することもなく…
以前やりたかったけど時間がなくて
できなかったゲームに取り掛かり…

でも,それもせいぜい2週間。



SNSなどで繋がっている方とのやり取りでも,

「働きたくない」
「長期休みはうらやましい」

といったコメントを頂き…


確かに,はじめの1週間は,
疲労だったり…事故の負傷以外の,
あちこちの不調の回復期間として,
休めてラッキー…くらいに思いました。


が…
逆に言えば1週間もあれば復帰できる…と
思っていたのに,
当初の医師の診断の見立ては

「二週間の療養」

…あ…年一番の繁忙期のキャンペーン…
シフト全部穴開けた…


ショックを受け…
でもまあ,仕方なく,2週間休み…


依然として強い痛みがなくならない右肘。


1ヶ月経っても,
まるで症状は変わらず。



先月分の給料は振り込まれたものの,
来月はもう給料は…


そして2ヶ月目。
お金がないので…

できることは家で,カピバラの動画を眺めているか
寝るばかり…



2ヶ月目の給料日に…
ごくわずかの給料が振り込まれ…


医師からは
「完全によくならないと職場復帰できないなら
転職を考えたほうが良いかも」
と言われ…


職場からは,
契約更新の書類は届き…
わずかとはいえ昇給も確認。
けれど依然として仕事はできず…


痛みと痺れ,大きな焦りを抱えて3ヶ月目。


もう…これはある程度
痛みを隠してでも復帰しないとまずいのでは
ないだろうか…と考え始めた,月半ば頃。


ようやく,痛みが引いてきました。


強いしびれは残っているものの,
これだけ痛みが引けば,仕事もできそう…
ということで,
医師から診断書をもらい,
来月から復帰です。

医師の診断書に書かれた「就労可」の文字


仕事ってなんだろう


3ヶ月自宅警備業務をしつつ…
何度も考えていたのが,この問い。


たかが,木っ端派遣社員です。
自分がいなくても,
職場に大きな迷惑をかけることは無いでしょう。


この点は幸いでした。


その上で…
休業して2週間ほど経ってから
早く戻りたいと思うようになり…


翌月の残業募集に応募して,
職場から
「復帰が決まってから応募してください」
と言われ…


職場内のいろいろなキャンペーンの
案内はメールで届くけど,傍観すらできない日々。


さて…
私は,この仕事は好きなのだろうか。
渇望しているのだろうか。


たかが木っ端派遣の仕事。
社会に大きな価値提供ができるわけでもない。
それでも…


仕事って,人生における
「基盤」
であり…


仕事がないというのは,
本当につらいということを
しみじみ実感しました。


ある種の不労所得


ポイントは,
収入面と切り離されているということ。


今回は,交通事故です。
徒歩で横断歩道を歩いているときに
車にはねられたのです。

過失相殺の余地などありません。
相手の保険会社から相応の補償と賠償が支払われます。


非常に身も蓋もない表現ですが…
一種の不労所得です。
仕事してないのに,収入があるのですから。


だから…
仕事してないけど収入がある。
家でダラダラできる,ラッキー!


…にはならなかったのです。


天職と思えるような
得意でやりがいのある仕事でなければ…

収入が高い仕事でもない。

そんな仕事でも…です。


海外の価値観では,
いかに不労所得を得て,
いかに早く引退するか。


それが美徳かのように語られ…
一時期,国内でも
セミリタイア…といった概念が
入ってきました。


が…
どうやら,私には,
できるできないは脇において,
それは無理そうですね。


今回は幸い,
大きな怪我ではなく
「一時期仕事ができない」
だけで
「復帰できる程度」
でした。


が…
交通事故でなくとも,
病気だったり…
労災などで,
仕事ができない…なんてことも
あるかもしれません。


補償とお金の問題も大事ですが…
「働き続ける行き方」
というのは,しっかり考えていかないと
ならないようですね。

最後に。

こちらは黒いシャツに,紺のジーパン
グレーのバッグに紺の傘でも…
それでも相手に非はあります。

100%相手に非があっても
それでも,車にはねられたならそれまでです。

今回は,死なずに幸運だった…ということで,
すぐに,反射板を買ってきてカバンにつけました。

くれぐれも車には気をつけたいですね。

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