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高瀬さんの本

2回目の投稿。今回も陰翳礼讃の読書感想文ではございません。すみません、わたし。

何から書けばいいんだ?って考えてるうちにまた一冊本を読み終えました。

高瀬隼子さんの「犬のかたちをしているもの」

高瀬さんの小説は「おいしいごはんが食べられますように」に続き2冊目。素敵なタイトルにつられ穏やかな気持ちで本を開いて、読んでみたらあまりにも胸糞の悪い小説、なんだこれは面白い人だなと思ったのが前回。

そして今回もまんまとやられました。

犬のかたちをしているもの、あったかい、愛おしい系の本(どんな本だよ)かと思って購入。
ちょうどホカンスとかいう流行りのラグジュアリーホテルに宿泊する予定があったので、のんびりタイムにぴったりな作品が欲しくて購入したのですが、、、

見事なまでの息苦しさ。

はじめの章を読んで、あまりにもしんどくて泣きそうになりながらそっと本を閉じたプールサイドの夜。笑

女性であるが故に、毎月子宮と向き合わなきゃいけないし、子供を可愛いと思うのが当たり前で、そうでない自分とそうである他者への違和感、子宮は欲しがってるけど気持ちは本当にそう思っているのか分からなくて、そもそも産めるのかもわからない不安とか産む行為に対する不安とか、大きな不安がたくさんあって、男性はそんなこと自分ごとのように感じられるわけもなく女性である自分だけが抱えなきゃならないことへの憤りとか、すべてのことが自分ごとのように思えてとても苦しかったです。

それに、産んだことがないけど、生まれた子供のことをちゃんと愛せるのだろうか?パートナーのことをどれくらい愛せているのだろうか?

私も猫を飼っているのでわかるのですが、血のつながりもない言葉も通じない我が愛猫、彼の幸せを願わない日はありません。いつも頭のどこかにいて、今何してるかな、お留守番中寂しくないかな?ずっとずっと一生に楽しく生活したいな、そんなことを考えるだけで涙がでるほど。それと同じくらい、パートナーのこと、生んだ子供のこと愛せるのだろうか?

どちらかというと子供は愛せると思うんだけど、他人であるパートナーを一生愛せるかどうかなんて自信ないなぁ。うまくいくかなんて分からないことがわかってる、そうだよなぁ。。。



あと高瀬さんの作品を読んで感じる男性への憤り、怒り。これは本来高瀬が意図しているものではないかもしれないけど、私は高瀬さんの作品の中に出てくる男性たちの言動がどうしようもなく許せなくてすごくすごく悔しい。。。

作品に登場する男性たちを、可愛いな、しょうがないな、と思えたらもう少し楽になるのだろうか。。。

高瀬さんの作品はとても面白くて大好きなので、他の作品も制覇してみようと思います🥺ちなみにおいしいごはんが食べられますようにより、犬のかたちをしているもの、の方が好きでした。プールサイドで読む本ではないかもしれないけど面白かったです。楽しい時間をありがとうございました。

ホカンスはとっても楽しかったです。
ひたすら泳いで本読んでお酒飲んでお風呂入って、思い出すだけでよだれでそうになる。

この日は皇族って買い物とかするの?私服ってどうしてるの?自由に買い物できたりするの?っていう話題で盛り上がりました。どこに生まれても大変なことばかりだけど、その中から幸せを見つけ出せたら、というか見つけ出さないと人生やってられませんな。

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