見出し画像

スウェーデンで感じるコミュニケーションの極意

これはスウェーデンだけでなく、欧米全般に共通すること?もはや日本国外で共通することかもしれませんが…。自分の意見を持つことがめちゃめちゃ大事、そしてそれを主張することが大事!!

日本からスウェーデンに来た女性の間でも、みんな口を揃えて、「強くなったよ~」と言います。自分の意見をズバッと言えるようになった、わからないことをグイグイ質問できるようになった、ということらしいです。

私はどうしても、誰かに何かを質問されたとき、相手の様子を伺いながら、相手にどう思われるか気にしながら返事をしてしまいます。そして、これってもしかして日本で育った人の間では共通のことなのではないかな、と思っています。

例えば、この間急に「日本の今の政権についてどう思う?」って聞かれて、内心は、え!おおお、正直あんま知らない…スウェーデンに来てもう4年目だし(かといってスウェーデンの政治に詳しいわけでもない)、日経新聞読んでないし(昔は毎日読んでました)、けどスウェーデン人って政治について語れるの当たり前って思ってる人多いし、なんか言わないとダサい気がするし…自分の国のことなのに知らないっていうのもそもそも残念だな自分…ってめちゃめちゃ考えてました。

そして、この謎の見栄っ張り×ネガティブな考えにとらわれ、今までの自民党の長期的な政権維持の話に持って行って誤魔化そうとしてしまいました。現政権にちょっと疎いけど、政治について知らないわけじゃないアピールを中途半端にした感じです。苦笑 こういうときに、わからないことはわからない、と言い切る勇気、そして政治などに関してもきちんと自分の意見を持てるようになることが必要だな、と常々思います。

日本にいるときは、政治の話はそもそもめーーーーったにしなかったし、それはある意味戦時中に政治などについて意見を交わすことが禁止されていたことがあった時期から日本に残ってしまっている文化なのかな、と個人的には考えています。

しかも政治ってスケールの大きい話なので、なかなか一言で答えるのは難しいですし、ましてや自分の母国語じゃなくもちろん英語で答えなければいけないので、ニュアンスの表現が難しい(ちょっと言い訳…)。かといって、「わからん」ってぶっきらぼう答えるのは、質問してくれた相手に失礼ですよね。せっかく自分の国に興味を持ってくれた人の気持ちを踏みにじるような形になってしまっては悲しいです。

そこで思ったのが、自分の意見を咄嗟にまとめられない私のような人は、なにかについてポン、と質問されたときに、「なんでそれについて聞いたの?」と、一旦質問の意図を尋ねてみるのが良いんじゃないかということ。明るく、あっけらかんとしたトーンで。

自分が深呼吸して、少し気持ちを落ち着かせることができる時間を持てるかもしれないし(いや、どんだけ緊張してるんだ笑)、相手が質問の意図を説明してくれるので、答える質問のハードルを下げることができます。さっきの質問をして、もし相手が「日本の女性の社会進出について気になってて。」などと答えてくれたら、そこに絞って現政権の取り組みについて答えればいいわけです。他の、国の政策内容の幅広さを考えたら、ぐっと答えやすくなりますよね。

例に政治の話をあげてしまったのはちょっと極端かもしれなくて、いかにもスウェーデンらしい例な気もしますが…。

スウェーデンでは政治のことをはじめ、割とを友達とも意見交換をするのが普通で、みんなそれなりに考えて自己発信して生きているので、自分の意見にゆるぎない自信があるのが会話のなんかから伝わってきます。そのなかで私は、ぽかん( ゚д゚)としてしまうことが多く、会話にうまく入れない自分に残念な気持ちにすらなることも…。

そして、なににつけても自分の素直な気持ちを伝えてほしいと思われていることが多い。ちょっと前のことですが、修士論文を書くために毎日一緒に勉強していた友達が、「この3週間、まったく進んでない!」ってすっごくもやもやしていて、階段にしがみついて「ぬおーーーー」ってなってました。

「あなたはほんとにいつも感情表現豊かで面白いね」って言ったら、「当たり前じゃない、私はありのままの自分でいることを恐れないから」って言ってて、うわ、なんかカッコいい…!!って思いました。いつも人目ばっかり気にして、まわりに同調することを大切にしてきた私にとって、目から鱗というか…。

他の友達にも、「正直な気持ちでいいよ」って言ってもらうことが多い。人目や相手のことを気にして私が言葉を選んでいるのがバレているようです…( ᐢ˙꒳​˙ᐢ )

良い友達に恵まれているな、と感謝しつつ、自分がどうしたら自己発信しやすくなるのか、会話の流れの運び方を自分で工夫する努力と、自信をもっていろんなトピックについて意見を言えるように知識を幅広く身に付けることを意識していきたいと感じる、今日この頃かもです。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?