ほよんとボディ。
自分の体を好きになる。自分の体に自信を持つ。
これって結構難しい。
SNSをみればビフォーアフターとか、何キロ痩せて綺麗になりましたとか、痩せるご飯とか、ダイエットうんぬんうんぬん。
まるで痩せることは間違いなく、この世の正義であるかのように。誰にとっても正しいことなんて、この世にあるはずがないのに。
私も万年ダイエット人間だった。
中学生の頃までは、私は自分がどう見られてるかとか全く考えていなかったので、好きなものを好きなだけ食べて、トトロみたいに丸かった。
その頃の写真を見ると、携帯につけていたトトロのキーホルダーと自分がまるでそっくりで、たびたび笑ってしまう。
でもその頃、母から太りすぎだと注意され、ダイエットをした。
その時はもともと食べていた量をちょっと減らすだけで、たしか7キロ近く痩せた気がする。
それから高校生になり、皆が皆同じ制服を着るなかで、痩せ型で可愛い子をみては自分の体が醜く感じた。
常に「痩せなきゃ」と思っていた。
しかし制服って本当に良くない。みんな同じなんだもん。みんな同じだから個性を表しようもないし、"似合わせる"という行為すら出来ない。
スカートの長さは短いのがいい、靴下は中途半端な長さがいい。そんなちっぽけなこだわりは、今考えたらどうでもよかったなあなんて。
あまり「日本って」という言い方はしたくないのだけど、やっぱり世界と比べると日本は、「みんなと一緒がいい」に囚われている人がとても多いと思う。
大学生になってよく海外ドラマを観るようになり、どんな体型であれ、自分らしいファッションを身に纏ってそれは堂々と、ハキハキと、自分の意見を言う彼らがどれだけかっこよく感じたか。
日本で生まれ育った限りは、周りの目を気にしてしまうのはしょうがないと思う。
でもこれって、単に環境がつくる不安であって、自分が生まれ持った性質そのものではない。
だから、変えられる。
痩せていればきれいだなんて、誰が決めた?
その価値観はいったい、誰のものなのか。
目に見えない呪縛に囚われるのはやめよう。
私は誰にとっても、その人自身が自分らしくいられる体型っていうのがあると思う。
それはその人個人のものさしで決めればいい。
私自身、今の体型は、悪くないと思う。
ものすごーく好きだ!と言えるまでにはもうちょっと時間がかかるけど。
でも今より痩せていて、それでも自分に自信が持てなかったときの写真より、今、カメラの前で笑う自分の方が、よっぽど良いとは言える。
私は食べることが大好きだし、好きな人と美味しいものを食べている時間が何より幸せだ。
甘いものも辛いものも全部好き。いつか世界一周して、食べたことのない世界中の料理を、誰かと一緒に分かち合いながら食べ尽くしたい。
そんな自分にとっての幸せを、顔も見えない誰かのものさしを気にして、無下にしてしまうのはあまりにももったいない。
そんなことを繰り返していたら、たとえ体が痩せても、いつまで経っても自分のことは好きになれないよね。
だから、私は今のまま、美味しいを優先する。
ファッションもメイクも、自分らしく、似合わせればいい。
たまに気になった時は、美味しいを捨てずに、緩やかに調整すればいいだけのこと。
そんなことを思ううちに、少しずつ、自分自身も、このほよんとした体型も、割りかし好きになってきた。
無理に好きになろうとしなくていい。
でも、こんな自分でも悪くないなってくらいには、思いたい。
思えば痩せ型とかぽっちゃりとか、自分の体型をカテゴライズする必要もない。
わたしは、わたし。
わたしの体は、わたしの体。
昨日美味しく食べたご飯が、今の私を動かしている。元気に動いてくれてありがとう。
どうか、自分の体を苦しめないで欲しい。
心と体は繋がっているから。
あなたの体は、あなただけのもの。
あなたが決めればいい。
あなたがあなたらしくいられることが、
いちばん美しくて、可愛いんだから。
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