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精油(エッセンシャルオイル)の成分解説 ~1,8-シネオール~

アロマセレクトのシニアマネジャー坂本は化学のエキスパート。彼が過去に書いたサイエンスブログはとても興味深いのでnoteでも紹介したい!ということで人気のある記事を抜粋、再構成して掲載していきます。

クロモジ精油(エッセンシャルオイル)にはリナロールが多く含まれています。タテヤマスギ精油(エッセンシャルオイル)にはα-ピネンが多く含まれています。その他にも、植物から抽出した精油には様々な成分が含まれていることが多いのですが、本日は1,8-シネオールについて雑感を述べたいと思います。

1,8-シネオールとは

まずこちらが構造式。

1,8シネオール

一つの分子を作るのに、炭素が10個、水素が18個、酸素が1個含まれています。なかなかに複雑な形状をしています。化学をご存知の方は1,8-シネオールと聞いて「アルコール類」に分類されるのだな、と感じた人もいるかもしれませんが、アルコール類ではありません。

環状のエーテルですね。(酸素の両端に炭素がくっついているのがエーテルです。某ロールプレイングゲーム「Final Fan○asy」のマジックポイント回復アイテムとしても登場しますが、同じ物かどうかは不明)

アルコール類の多くは名前の語尾にオールと付いていますが、英語で書くとアルコール由来のolとは異なります。ユーカリ属の植物に多く含まれるためユーカリプトールという呼び名もあるようですが、1,8-シネオールもユーカリプトールもいわゆる慣用名です。化学的に名前をつけるとなると、「1,3,3-トリメチル-2-オキサビシクロ[2.2.2]オクタン」だそうです。

二度と繰り返して言いたくない名前ですね。

1,8-シネオールの効果・効能

さて、アロマセレクトの精油商品の中では1,8-シネオールが含まれているのは、以下の2種類です。

クロモジ精油 
ニオイコブシ精油 

Wikipediaによると

こころよい芳香と味を持つことから、食品添加物・香料・化粧品に利用される。口中清涼剤やせき止めにも配合される。炎症や痛みを和らげる作用があるとされる。また、白血病細胞を殺す作用を持つ、あるいは副鼻腔炎の治療に効果があると報告されている。

ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典 2020年9月7日 (月) 00:21

とのことです。

香料や化粧品にも使用されるし、医薬品としても使われるのですね。実に優れた天然の成分です。精油に含まれる成分を辞書やらWikipediaで調べていると、ひょっとしたら坂本の花粉症を抑えているのはこやつではないか?と思うに至っています。

炎症を抑える効果があるとのことで、疑っております。巷ではスギ精油が花粉を押させる効果があるのではないか?とも言われていますが、よくよく考えると昨年も今年も、スギ花粉の時期に抽出していた精油はクロモジなのです。

そこへきてこのような効果を持つ成分が含まれているということが分かってきましたので、疑惑はさらに強まっております。

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